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J&J新型ロボット「Ottava™」の本当の武器—公開映像から見えてきたもの

“Pioneers take the arrows, settlers take the land.”

—先駆者は矢を受け、土地を手にするのは後から来た者。—

英語圏には、そんなビジネスの格言があります。

FDA承認以降、続々と公開されてくるJohnson & Johnson(以下、J&J)の新型手術ロボット「Ottava™」の映像や技術資料を読み解きながら、私はふとそんな古くからの格言を思い出していました。

確かに、J&Jのロボット手術業界への進出は遅すぎました。

Intuitive Surgicalの「da Vinci」が米国FDAで初承認されたのは、2000年のこと。

それから四半世紀以上が経過し、すでに世界中の外科医がda Vinciのコンソールに座り、完全にda Vinci仕様に身体を適応させています。

病院というエコシステムの中には、教育プログラム、滅菌供給のワークフロー、そして盤石な保守体制もすでに出来上がっています。

その成熟しきった市場へ、2026年というこのタイミングでJ&Jが本格的に参入してきました。

普通に考えれば、圧倒的に不利な戦い。
「今更?」と思う投資家や医療関係者が多いのも無理はありません。

Ottava, Johnson & Johnson

ところが、FDAへの臨床試験(IDE)申請から承認に至る過程で、OTTAVAの詳細な映像や技術情報が少しずつ公開され始めると、私の見方は変わってきました。

映像を止め、拡大し、特許図面や公式の技術文書と見比べているうちに見えてきたのは、単なる「新しい手術ロボット」の姿ではありません。

J&Jは、Ottavaというプラットフォームを使って、本当は何を成し遂げようとしているのか。

そして、それが実現したとき、私たちの手術室はどう変わるのか。

さらに細部へ目を向けると、華やかなプロモーション映像だけでは見えてこない、Ottavaならではの強みと、逆に弱点になり得る部分も浮かび上がってきます。

私は日常的にロボット支援手術に携わる外科医ですが、実は手術ロボットの特許を読み漁り、
「なぜこの機構にしたのか」
「この図面の先に何を載せようとしているのか」
と想像するのが趣味でもあります。

そこでこの章では、公開された映像を一コマずつ追いながら、特許図面や公式技術資料と照らし合わせ、外科医の目から見たOttavaの技術的な核心に迫ってみたいと思います。

Ottava, Johnson & Johnson

この記事は以下のような方向けです。
・外科医 / 泌尿器科医 / 産婦人科医 / 呼吸器外科医 / 心臓血管外科医
・医療機器開発者
・投資家
・メドテック系起業家
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