【中学受験】小6で180万円!? 課金ゲームに惑わされない「教育投資」3つの見極め方
我が家はごく普通のサラリーマン家庭。
幸いなことに我が子は国公立医学部医学科へ合格を果たした。
その経験を生かして、これまでも様々な情報を発信してきた。
そんな視点から、最近の「中学受験ブーム」について、どうしても伝えたいことがある。
2026年3月17日、日本経済新聞がある記事を報じた。
「中学受験、かさむ費用 大手塾で小6は150万~180万円」
この数字を見て、「やっぱりそうか」と感じた人も多いだろう。私もそうだった。だがこの報道が本当に問いかけているのは、数字の大きさそのものではないと思う。なぜこれほどの費用構造が生まれたのか。なぜ多くの家庭がそこから降りられないのか。そして本当に「子どものため」に動いているのか。
私はこう思う。
運動神経のない子にプロ野球選手やオリンピック選手を目指させることは誰でも「無謀」だと判るのに結局、地頭勝負になることが多い中学受験に於いて、地頭のない子を幼い頃から塾に縛り付けて、難関私立中学校へ合格させることは「頑張れば出来る」と判断を遅らせる意味が判らない。状況を冷静に判断すべきだと思う。
我が子に期待するのは自由だし、親として子どもの無限の可能性に賭けたい気持ちは判るが、育った環境も幼児教育の質も地頭の良さも成長曲線も、子どもによって違う。そこに同じ負荷を掛けたところで結果は違うに決まっている。あの子が出来ても、我が子が出来る理由にはならない。そもそも誰も彼もが灘や御三家に合格出来ないのは塾の合格実績、合格率を見れば判るはず。それでも勝ちたいなら違う戦い方を模索すればいい。そんな簡単なことも見えていないのではないか。
「周りがやっているから」「将来のために」というふわっとした理由で、悩みながらも大手中学受験塾の門を叩こうとしている方へ。あるいは、すでに課金ゲームの渦中にいて苦しんでいる方へ。日経新聞の記事を元に、私なりの分析と、親が取るべき具体的な策を纏めた。この記事が、冷静さを取り戻すきっかけになれば幸いだ。
【知人の実話】
私の知り合いに子どもが小学校3年生から、◯◯塾に通わせて東大を目指してきた人がいる。東大を目指したのは子どもではなく親だ。
ご主人の海外転勤があって、その塾を継続することが絶たれた。
海外転勤の後に日本に戻って、親元を離れた私学の全寮制の高校に入学させ、1年間の学費は学校に支払う分だけで200万円。3年で600万円。
高校生の現在は、東大、京大を目指すことを諦め、東京科学大学E判定だと親はぼやいている。
小学生の頃の塾代から考えると1000万円は、余裕でかかったらしい。
①費用1000万円という「現実」は教育投資か、それともギャンブルか
日経の取材によると、大手中学受験塾に小学4年生から通った場合の年間費用はこうだ。
小学4年生:年間65万~70万円
小学5年生:年間80万~110万円
小学6年生:年間150万~180万円(夏期・冬期講習、直前対策を含む)
一般サラリーマンである私の庶民の金銭感覚で恐縮だが、正直「マジか」と思う金額だ。もしこれが「端金」と思えるご家庭の方は、もうこの先の記事は読まなくて大丈夫です。失礼しました。
3年間のトータルは295万~360万円。ただしこれは塾の公式な授業料と季節講習費の合計にすぎない。テキスト代、外部模試の受験料(首都圏では1回あたり5,000~6,000円、年6回前後)、志望校別の特別講座、個別指導塾との併用費、交通費を加えると、3年間の総支出が400万円を超えるケースは珍しくない。
例えば早稲田アカデミーの費用を積み上げると、小4で約88万円、小5で約137万円、小6でNN(何がなんでも)志望校別コースなどを含めて約159万円、合計約384万円。月換算すると、小6だけで月15万円近くを塾に支払い続ける計算になる。
しかし、これはまだ「入試まで」の費用だ。合格後の私立中高一貫校の学費は、文部科学省の令和5年度「子供の学習費調査」によると年間約156万円。公立中学(年間約54万円)との差は中学3年間だけで約300万円。つまり小4から通塾して私立中学に合格・入学した場合、中学卒業までのトータルコスト差は600万円以上になりうる。
世の中に溢れる「課金」の現場
中学受験した家庭の中には「サピックスの膨大なプリントを整理するためだけの人を雇ったり、繰り返し練習用に家に業務用コピー機を導入した」と告白する人もいるようだ。また、大手中学受験塾の大量の宿題をこなす為に、個別指導塾へ行っている子もいるらしい。もう意味がわからない。そうなると費用は1000万超えだ。
でも冷静になってほしい。仮に1,000万円を投じたとして、得られるリターンは何か。偏差値が5上がって、日東駒専がMARCHになる、あるいはMARCHが早慶になる、旧帝大になる。その何ら確定では無い「1ランクアップの可能性」のために1,000万円を投じる価値があるのか。高校受験で、本人の地頭で勝負すれば、もっとコスパよく同じ大学に行ける可能性を考えなかったのか。

この「コスパの悪さ」を自覚してもなお、わが子にその環境を買い与えたいと思えるか。そこが最初の分岐点だ。
②遺伝と環境の「残酷な真実」知の格差は引き継がれるのか
最難関校(開成・麻布など)合格者の父親の学歴データがある。
東大・京大・一橋・東工大・医学部で約50%
早慶まで含めると約80%
これを見て「うちは無理だ」と絶望する必要はない。しかし認めなければならない真実がある。中学受験は「知のアスリート」の戦いだということだ。
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