村田ボーリング技研(株)社長の講演から考えるイマドキ学生の就職活動
12/23火の朝、村田ボーリング技研(株)社長の村田光生さんのブログに、
「条件か、人か! 学生に考えてほしい就職の選択!」
10月、静岡にある常葉大学から「経営学特別講義」の講師依頼をいただき、今日がその日となりました。
社長ブログ 溶射屋
とあり、「わわ、今日だ!」と思い、急いでやりくりして聴講した。
200人以上の学生が出席していたが、15回の講義のうちの1つで、あまり期待して出席している様子は見えず、これはちゃんと伝わるかなあと心配だった。以下、自分なりにまとめた概要と自分の考え(■)を紹介する。全体としては、学生向けに「長く安心して働ける会社を見極める視点」を伝えたものだった。
1 最初の問いかけ(経営の選択)
「短期利益は出るが社員が疲弊する経営」と「時間はかかるが人が育ち続ける経営」のどちらを選ぶのかを提示。
■もちろん後者であるが、早期に少しでも成長が見られるといい。
2 会社紹介(何をしている会社か)
創業75年の会社で、溶射(材料を溶かして吹き付け、耐熱・耐摩耗の膜を作る加工)などを行う。航空機エンジン、発電タービン、ロケット、車のエンジン、原発部品など幅広い産業を支える技術だと説明。
■昨年の「ファクハク・静岡工場博覧会」バスツアーで訪問しているので、その復習。「見えないところ」で活躍していることがポイント。
3 転機となったこと(人を大切にする経営へ)
法政大学大学院で「人を大切にする経営」を学び、2014年から会社をその方向へシフト。
大切にする順番は、①社員と家族、②仕入先と家族、③お客様、④地域社会(弱者含む)→その結果として⑤株主という考え方。
■できそうでできないことだが、ちゃんとやっているのがわかる。
4 結論:いい会社でないと生き残れない/人が集まらない
社風が変わるには平均で約10年かかり、世間に評価されて応募が増えるにはもっと時間がかかる。
しかし「人を大切にする」会社は、知れ渡ると応募が自然に集まり、採用に困らなくなる例がある。
■同感。10年は長い。だからこそ応援したい。
5 就活で見るべきもの
倒産・縮小があるので、「有名・大企業=安心」とは限らない。会社を調べる際は(帝国データバンク等で)利益が出ているか、自己資本比率が高いか(例:60%以上は安定、20%未満は不安定)を確認すると良い。
「条件だけ」で選ぶな、必ず現地へ行け。
初任給・休日など条件で釣られると、入社後「違った」となりやすい(離職率が高いことも)。
すぐに内定を出す会社は、求人に苦戦していることもある。
オンラインだけで決めるのは危険で、会社訪問して空気感を五感で確かめるべきだと強調。
受付・守衛・現場の挨拶、歓迎の雰囲気、整理整頓、外注業者や配達員への対応、言葉づかい(学生でも“さん”付け)、社長の振る舞い(社員より自分が偉い雰囲気がないか)など、日常の振る舞いに出る。
「嫌なら辞めればいい」は一部を除きキャリアダウンになりがちで、転職を重ねると退職金など長期の積み上げが小さくなる可能性がある。
だからこそ「人を大切にする会社」を選べ、と主張。
■これらも同感。さらに加えて、私は「(人事以外の)社員が活き活きとしているか」を最重要ポイントとみている。現地で観察すべきこと。
6 学生へのメッセージ(意識の向け方)
「黒いものを探すと黒が目に入る」実験で、意識したものが現実に増えることを示し、「ついてると思って生きれば、ついてることに気づける」と前向きに締める。そして再度、条件だけで転職を繰り返す人生か、人を大切にする会社で長く働き満額の退職金も得る人生か、どちらを選ぶか問いかけた。
■社員を家族のように見る会社を避ける学生は多いとは思う。ワークライフバランスの名のもとに、勤務の時間や内容以外では会社と関わりたくないと考える風潮があるからである。しかし、授業後に知っている学生に感想を聞くと、「就活の考えが変わるくらい良かった」とのことで、ちゃんと(一部の学生には)響いていたようだった。
