「椿ノ恋文」 小川糸
「ツバキ文具店」シーリーズの第三弾
※ネタバレ注意(少しだけ)

主人公の「鳩子」は「ツバキ文具店」の店主
表向きは文具店ですが
江戸時代から代々続く「代書屋」さんです
依頼主になり代わって
手紙を代書するのですが
文体や筆跡だけでなく
筆記用具の種類やインクの色
便箋や切手の選択にも想いを込める
そんな手書きの手紙に対する
小川糸さんの思い入れに深く共感しちゃいます
鳩子は祖母である先代に厳しく育てられました
そんな厳格な先代が生前
妻子ある男性とやり取りしていた
「甘い」手紙の束がみつかります
残されていた手紙は…
急に死んじゃったらさ
恥ずかしい手紙とか
誰にも見られたくない写真とか
そういうの処分できないよ
鳩子が夫と「死」について語り合ったときの会話です
そして
亡き先代と鳩子のやりとりも印象的です
夜書く手紙には魔物がひそんでいるから
なるべく夜の手紙は慎むようにと
先代は事あるごとに言っていた
でも、今回頼まれた代書に限っては
夜のような気がした
夜でなければ書けない手紙というのもまた
存在する
細く長く愛するか
太く短く愛するか
愛なんてもんはさ
所詮どっちかしかないだろ?
