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肩を痛めている人のための胸トレ

残り13

 さて、第二弾である。初めて筆者の文献を読む人のためにサラッとおさらい。

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 肩が壊れた状態でトレーニングする、つまりローテーターカフが動くと痛みが出るわけだが大抵の場合はこの二種類である。

床に寝転がり、肩と肘を同じラインにする。ダンベルを持ち、肘を固定したまま図のように動かす。
1とは逆に臍の横から上に向かってダンベルを持ち上げる。肘は固定したままだ。

 この1と2の動作をやってみて痛い、と感じるならローテーターカフ回りに異常が発生している。今回の記事はこの動作で使うローテーターカフおよびその周りの軟骨や腱、骨の損傷がある人のための胸、肩のトレーニングの紹介である。

 まれにこの3の動作を司るローテーターカフを損傷する事もあるが、ぶっちゃけこの二つの動作が痛い場合は2~3週間休めばすぐに元に戻る。これはこの動作で使われるローテーターカフがローテーターカフの中でも補助的な動作しか行わず、メインで張力が掛かる事がほぼないためである。
 あるとすれば脱臼が伴う怪我である。そのような怪我をしている人は本記事を読んだりトレーニングをする前に素直に病院に行ったほうが正解だろう。というより痛すぎてネットなんて見ていられないだろう。

 問題になるのは上記の1と2の動作で使うローテーターカフを損傷している場合である。おそらく1の動作では肩甲下筋を、2の動作では棘下筋を使っているのだが文献や言ってる人によってどの筋肉がどの動作を担当しているのかバラバラなので、ここではあえてどの筋肉と明言はしないでおく。

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 おさらい終わり。

 おそらくこの肩を痛めたまま、騙し騙しトレーニングしている人はかなりの数いるのではないだろうか。四十肩だの五十肩だの言って年齢のせいにしている人もかなりいるだろう。はっきり言おう。それは怪我である。

 そしてジムではベンチプレス=強さの目安、みたいに考える人が多いので老いも若きもひたすらベンチベンチベンチ。痛くても構わずにベンチベンチベンチ。こんなんでは治るわけがない。しかし筋量を落としたくない。そんな人のために本記事がある。

 また、大会直前で怪我をしただとか、他の筋肉とのバランス上大胸筋を落とせないなどの理由があって筋量をキープしなきゃいけない人のためにも本記事は有効である。ではさっそくスタートしよう。

 イントロダクションから始めたいのだが、二度同じ事を書くのもつまらないので肩の怪我の原因については筆者の前回の記事、「肩を痛めている人のための肩トレ」を読んでもらいたい。


1 イントロダクション2


 今回の記事は前回よりもより一般の人が読むであろう事を想定してわかりやすい導入を書こう。何故肩が痛いか?それはローテーターカフという骨の内側に付いている筋肉を使いすぎ、または過伸展、または高重量がエキセントリックに掛かって千切れるからである。

 特に間違ったフォームでベンチプレスやダンベルプレス等をやっていると一発で怪我する。ローテーターカフは肩と上腕骨にまたがって付いており、上腕を動かす運動すべてを制御する。この関係性はクレーンと、アウトリガーによく似ている。

 クレーンの負荷のバランスを考えずに適当に操作するとアウトリガーはぶっ壊れる。またアウトリガーを無視していると(ウォームアップしないでいると)突然ぶっ壊れて土台が傾く。

 実は通常フォームのベンチプレスはローテーターカフにものすごい負荷が掛かるため、重くなればなるほど怪我しやすくなる。パワーフォームに寄せると猶更そのリスクは高くなっていく。それは関節の位置の関係を見ればわかる。

 この図を見ればわかる通り、実は通常のベンチプレスは胸の筋肉、そして肩関節に対して真っ直ぐ負荷が乗っていないのである。つまりどういうことかというと、

 極端に言えばこういう形でプレスをしているのである。この動きをしてもらえばどこの筋肉を使っているのか、そしてどの関節がどういう動きをしているのかがよくわかる。

 同じ動きをダンベルで再現してみるとよりわかりやすい。筋繊維の力が出る方向に対して、上腕がかなり斜めになっているのである。同じ事をレッグエクステンションで行うとこうなる。

 このフォーム、重量が軽いうちは良いが、これをフルスタックでやると間違いなく膝関節がイカれるのは普通に考えればわかるはずである。つまりこれと同じで通常のベンチプレスフォームも、重くなればなるほど肩関節に負担が掛かりイカれる。

 いや、じゃあパワーリフティングの人らはどうなってるんだ!という反論が聞こえてきそうだが、彼らは可動域を非常に狭くすることによって肩関節への負荷を最小限に抑えている。非常に皮肉な事だがいかにして筋肉に負荷を掛けずに挙げるかがパワーリフティングなのだ。ボディビル、ボディメイク系とは正反対の事をやっている。

このように肩が回転してしまわないように
こうやってブリッヂを組んで可動範囲を狭めるわけである。ちなみにこのくらい臍に近い位置にバーを付けながら、肩より肘が下に下がると100%ローテーターカフを傷める。

 同じ例でダンベルショルダープレスがある。これの椅子の角度を間違えるとローテーターカフにかなりの負荷が掛かり、怪我する。35kgくらいまではこのやり方で可能だが、重くなるに従い怪我する確率が増えていく。

間違ったフォーム

 ちなみにバーベルでやる場合、このシートの角度はバックプレスになる。バーベルはスタビライザーが効いているのでローテーターカフを痛めることは少ない。

 怪我を避けるエクササイズのやり方については昔書いたことがあるので興味のある人は是非。

 とまあ、こんな感じでイントロダクション2終わり。ちなみに今回セット販売はない。


2 ローテーターカフを使わない胸の種目


 肩と同じで一口に「ローテーターカフを使わない」と言っても人によって、そして怪我によって様々である。程度によっても変わる。とにかく痛みが出る=ローテーターカフを使っていると考えて良い。そして痛みが少しでも出る種目はやってはならない。

 同時にこれから紹介するエクササイズでも可動範囲によって痛みが出たり出なかったりする。その場合は痛みが出ない範囲でやろう。


A アッパーチェスト

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