青色申告は、節税だけじゃなかった
前回、確定申告でいちばん重かったのは、作業そのものより「始める前の重さ」だった、という話を書きました。
今回はその続きで、実際に青色申告までやってみて、何がいちばん大きな収穫だったのかを書いてみます。
正直なところ、65万円控除は思っていた以上に大きかったです。
一昨年と同じくらいの売上感でも、返ってくる税金の見え方はかなり違いましたし、「あ、青にしてよかったな」と素直に思いました。
でも、いま振り返ると、今回いちばん大きかった収穫は、そこじゃなかったんですよね。
「ちゃんとしてから青色」ではなかったです
私はずっと、青色申告というのは、帳簿も口座もカードもきれいに整ってからやるものだと思っていました。
だからこそ、毎年ギリギリになる自分だと終わらないなぁ、という感じがあったんですよね。
まずはもっとちゃんとしてから。
会計ソフトも使えるようになってから。
そういう順番だと思っていました。
でも実際にやってみると、思っていた順番とは違いました。
たとえば、現金、借入金、未払金、カード決済あたりを全部細かく管理しないと、私は複式簿記ができないと思い込んでいました。
でも実際には、「事業主借」「事業主貸」を上手に使うことで、かなり見え方が変わりました。
もちろん、単語としては知っていましたし、事業用の口座から引き出したり戻したりするときに使うという意味は知ってました。
でも、特に費用を計上する際は、「事業主借」「事業主貸」がいい感じに受け止めてもらえる。
完璧に分離できていなくても、取り組める形があった。ここを体感できたのはとても良かったです。
なので、青色申告って、「ちゃんとしている人へのご褒美」じゃなくて、「ちゃんとしきれていない人が型を借りるための仕組み」かもしれません。少なくとも今年の自分にとっては。
ちゃんとしてからやるんじゃなくて、やるから少しちゃんとしていく。それでよかったんだなと思います。
(それが10年以上、自分を青色から遠ざけていた正体だったのかもしれませんね)
AIがいたから、やりながら理解できました
やりながらわかっていく部分の方が大きかったとはいえ、じゃあ今までだったらできたか?というと・・・そこは難しいなと思ってます。
やっぱり、AIがあったから、やりながらわかっていく、というルートをたどることができたんだろうな、と。
AI に聞きながら進めて、「ああ、これはこういう整理でいいのか」と少しずつ腑に落ちる。
会計ソフトも、触りながらでないと分からないことがやっぱりあって、AIとともに機能や入力方法を探して使えるようになっていく。
そういう意味では、CodexとかClaudeCodeが登場して使えるようになったこのタイミングが、私にとってはベストだったのかもしれないですね。
おかげで、頭の片隅にずっとあった「やらなきゃな」という宿題が、ようやく片づいた感じがありました。
知っていたことが、ようやく自分ごとになった
それと、今回もう一つ。
決算書は、数字を使って商売の流れや傾向を見るのに大事なものです。
仕事の中で他の人の決算書は見る機会がたくさんあって、「ここを読むと、その商売のクセが見えやすいな」と感じてきた部分もあったんです。
でも自分のものを振り返ると、貸借対照表まで含めた決算書は、ずっと自分では出してこなかったんですよね。
「大事だと思っている」と「自分でもやっている」が、少しずれていた、ということです。
今年初めて、自分の事業で、自分の数字で、自分の貸借対照表まで出してみた。
そこでようやく、知っていたことが実感に変わった感じがありました。
売上や経費を並べるだけでは見えなかったものが、貸借対照表まで作ると、少し違って見える。提出書類というより、自分の商売のクセを映す鏡みたいな感じでした。
だから、年1回だけで終わるのはもったいない
そう考えると、今年の確定申告は、単に提出して終わりの作業ではなかったんですよね。
節税できたかどうかも大事なのですが、それ以上に、「数字を見る型」が少しできたことの方が、あとに残る感じがしています。
せっかくそこまで見えたのに、また1年空けて来年の3月に思い出す、というのは、さすがにもったいない。
月次はちょっと意識高い。年1回はさすがに溜めすぎ。
その間がないかと考えたとき、四半期ぐらいがちょうどいい落としどころかなと思っています。
次回は、その流れで、なぜ 3月31日に「四半期決算もくもく会」をやってみようと思ったのかを書いてみます。
第7回につづく
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