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自動翻訳の謎に、本気になりすぎた。


記事ページの上部に、投稿者だけに見える通知がある。自動翻訳された、
というあの通知。それが、まだ出ていない記事がある。

6月3日に「実験の事前報告」を書いた。72時間後に結果を報告すると書いた。 その72時間が過ぎた。実験はその後も続いた。

タイトルを変えた。見出しを変えた。ハッシュタグを変えた。イラストを変えた。マガジンから外した。新規投稿もした。

それでも、出ない記事は出なかった。

ここまでやって、わかったことがある。そして、わからないままのことも、ある。順を追って整理したい。

一喜一憂の記録

最初にその通知が出た瞬間のことを覚えている。

5月27日。noteの自動翻訳機能が始まった日だ。管理画面から自分の記事を確認していくと、いくつかの記事に「英語の読者にも届いています」という通知が出ていた。

これは行ける、と思った。

私はいま、日本企業・職場文化・ビジネスの構造をテーマに書いている。なぜ会議で本音を言わないのか。なぜ根回しが必要なのか。なぜ英語ができる人ほど、会議で黙ってしまうのか。

35年、その現場にいた。海外駐在も経験した。外資系マネジメントもやった。このテーマは、明らかに私の持ち場だ。

だから、noteの自動翻訳は私にとって他人事ではなかった。日本語で書いたものが、海外読者にそのまま届く。この機能に、全力で乗っかりたかった。

設定をONにした。通知が出た記事を確認した。よし、動いている。

ところが。

通知が出る記事と、出ない記事があった。

同じシリーズで書いている。同じ構成だ。なのにである。

試したことの、全記録

通知が出ない記事の条件が気になった。出る記事と出ない記事の間に、何か違いがあるはずだ。自分の記事で実際に確かめることにした。

まず前回記事(6月3日)でやったこと。

日本企業の意思決定を解説した記事の本文冒頭に、日本語2行を追加した。note側が記事の言語を自動判定しているとすれば、日本語の量を増やすことで「これは日本語の記事だ」と認識させられるのではないか——そう考えてのことだ。マガジンからも外した。更新した。

結果:通知は出なかった。

次にやったこと。

このシリーズの記事は、海外読者に正確に届けるために、タイトルも見出しも意図的に英語にしてあった。それを日本語に書き直した。本末転倒な話だが、やった。更新した。

結果:通知は出なかった。

さらにやったこと。

ハッシュタグを全て日本語に変えた。#DecisionMakingを#意思決定に。#japanbusinessを#日本ビジネスに。更新した。

結果:通知は出なかった。

ここで少し冷静になるべきだったかもしれない。

タイトルイラストも変えた。もしかしたら、このイラスト自体がnoteの判定システムに嫌われているのかもしれない——そう思ったからだ。科学的根拠は、全く無かった。

我ながら、呆れる。

結果:当然、通知には関係なかった。

ここまできて、一つの仮説が浮かんだ。

更新では再判定されないのではないか。初回投稿時に一度判定されて、その結果が固定される。その後何度更新しても、判定は覆らない——そういう仕組みなのではないか。

確かめる方法は一つ。面倒くさいことを承知で、新規投稿として再投稿するしかない。同じ内容を、全く新しい記事として一から投稿し直す。そこまでやるか、と自分でも思った。

タイトルは日本語。見出しも日本語。ハッシュタグも日本語主体。投稿から15分後に確認した。

通知が出ていた。

同じ内容。同じ文章。でも、新規投稿したら通知が出た。同じ方法でシリーズ記事を次々と新規投稿した。出ないものは出ないが、多くの記事で通知が出た。

仮説は、おそらく正しかった。

わかったこと(断定ではなく、推論として)

この一連の実験で、いくつかの結論らしきものが見えてきた。

自動翻訳の判定は、初回投稿時の一回のみ——らしい。

更新では再判定されないようだ。タイトルを変えても、見出しを変えても、ハッシュタグを変えても、判定は覆らなかった。

全日本語の記事の方が、翻訳されやすいようだ。

タイトル・見出し・本文・ハッシュタグ、全て日本語で投稿した記事は、更新後15分以内に通知が出るケースが多かった。

ただし、同じ条件でも差が出る。

全日本語で投稿しても、通知が出ない記事はある。逆に、英語要素が混在していても、5月27日の初回処理で通知が出た記事もある。

つまり——

突き詰めても、わからない。

note側の内部判定ロジックは、外からは見えない。どんなに緻密に条件を変えても、最後の一手は運に近い。それでも確かめずにはいられなかった。

それでも続ける理由

私が書いているテーマが、まさにこれだからだ。

日本企業の会議の構造。根回し。英語を話さない理由。組織の意思決定。これは日本の外から見ると、意味不明だ。でも、内側にいた人間には見えている。

海外に届けたいコンテンツがある。届ける手段が目の前に現れた。それが私を本気にさせてしまった。

仕組みがわからないなら、自分で確かめる。確かめた結果を記録する。どうやら私はそうしないと気が済まないようだ。

気がついたら、それが記事になっていた

わからないことに、何日もかけた。

更新した。投稿した。確認した。また更新した。通知が出た。出なかった。仮説を立てた。検証した。また外れた。

その間ずっと、スマホでURLの末尾に?hl=enを付けて確認し続けていた。

我ながら、誰か止めてと思ったくらいだ。

生来のライター気質なのか、素直に書いてしまう。失敗も、迷走も、迷っている自分も。気がついたら、それが記事になっていた。お気づきだろうか。これがまさにその記事だ。

もしnoteの自動翻訳チームがこれを読んでいたら——ここまで真剣に向き合っているライターがいます。判定の条件を、正式に教えて欲しい。もっと良い実験をやります。海外読者がうなるような記事を投稿することを約束します。

前向きに。馬鹿みたいに、前向きに。

noteの自動翻訳に期待している気持ちは、変わっていない。どころか、火がついた。

だから、これからも書いていこうと思っている。これ以上真剣になって大丈夫だろうか、本当に。

出てない記事のリンクは下記:

「英語は得意でないので」——その言葉の裏にある構造

「静かな戦力外通告」に備えよ。会社員がオフィスで"クビ"を宣告される
本当の理由と次の一手

「MBA持ちが意外と使えない」と言われる本当の理由

もうひとあがきするべきか。それとも、もう手放すべきか。

迷っている。

これだけ試して、これだけ書いて。

傍から見たら、完全にやりすぎだ。


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