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私はどう在るか──AI時代を生きる人事の“内なる羅針盤”

人事の羅針盤」2025へ参加

昨日(2025年10月18日)、人事図書館主催のイベント「人事の羅針盤2025」に参加しました。朝9時から夕方19時までの10時間、休憩を挟みつつも著名な人事専門家の皆様のお話を聴き続けました。
まだ頭の整理が十分出来ておりませんが、現時点で自分なりの解釈を整理しておきたく参加レポートとしてまとめてみたいと思います。

イベントの副題として「人事史と最先端Techから探る激動の時代における人事の核心」とありますが、そのテーマの通り歴史を紐解きながら理論と実践の両軸でこれからの人事の役割を見つめ直そうというテーマでイベントは進んで行きました。

すべての登壇者の皆様の熱いメッセージに心を揺さぶられたのですが、その中でも、AIが急速に進化し働き方も価値観も変わり続けるこの時代に、「人事としてどうあるべきか」よりも、「私はどう在るのか」というよっさん(人事図書館館長)問いが、胸の奥にとても重く響きました。

人事図書館 吉田館長(よっさん)

あらためて自己紹介です

新卒で現在のKDDI株式会社に入社し、情報システム部門やサービス開発部門にてシステム開発業務に長年従事しておりました。KDDI本体でのアジャイル開発組織立ち上げの黎明期からエンジニアリングマネージャとして組織作りに関わっておりましたが、会社設立と共に人事領域にジョブチェンジし、人事責任者として採用、組織開発、研修制度策定などを担当しております。
プライベートではスポーツ観戦(主に写真撮影)が趣味で、毎週末どこかのスポーツイベントに顔を出し写真撮影に明け暮れております。

貴船神社(2025年10月17日)@京都

全体を通したキーワード(私の解釈)

  • 羅針盤:歴史・事業環境・テクノロジーの交差点に、自分の“北極星”を置く。

  • 人口オーナス × 生成AI:人手不足は「確定している未来」。AIは置換か補完かの二者択一ではなく、判断を磨く補助線。

  • EX(従業員体験):WhatからHow・Whyへ。施策ではなく、社員がどう意味づけるか。

  • 歴史・理論・実践の往復:外部モデルの輸入ではなく、自社に効く“意味”の再構成。

  • テクノロジーの現実解:AIは銀の弾丸ではない。目的→設計→検証で使いこなす。

  • 人事の仕事=関係と納得の設計:制度づくりから、意味と環境づくりへ。

  • 1人称の源泉:人事部像より先に、私自身がどの原則で意思決定するか。

当日いただいた書籍達

内なる羅針盤を持つということ

今回のイベントは過去私が参加した様々なイベントと比べても参加者の熱量が異常とも思える様相だったのではないかと感じています。
一人一人の人事パーソンがこのイベントにかける思いや熱量のようなものが溢れていました。

今回のイベントを通じてのテーマは「人事はどこから来て、どこへ向かうのか」。とても抽象的ではありますが、人事の仕事をしているとこの問いにぶつかる瞬間は少なくありません。

登壇者の方々の話を聞きながら、私の中で浮かんできたのは、
「羅針盤とは、外からもらうものではなく、自分の中で育てるもの」という実感でした。

人事の仕事には“正解”がありません。
だからこそ、目の前の変化に流されるのではなく、自分が何を大切にし、どんな未来を信じたいのかを持っておくこと。それが、この時代における「人事の羅針盤」なのだと思います。

理論と実践、そして歴史から学ぶ

今回のイベントで改めて感じたのは、人事という仕事は「理論」「実践」「歴史」という三つの地層の上に成り立っているということでした。

様々な研究者の方々が紡いできた理論は、現場での出来事を“見える化”し、意味づけるための言葉を与えてくれます。
一方で、現場で向き合う私たち実務家は、その理論をどう活かすかという実践の手触りを持っています。

そしてもう一つ、忘れてはならないのが歴史です。
私たちが今、「人事」という名のもとに行っている仕事は、戦後の雇用慣行や、バブル崩壊後の人事制度改革など、多くの先人たちの挑戦と試行錯誤の積み重ねの上にあります。

その歴史を知ることは、「なぜ今の形になっているのか」を理解するための手がかりになっていきます。

AIやDXが進むほど、「新しいこと」が注目されがちですが、私はむしろ「過去の文脈をどう継承し、次につなぐか」に人事の本当の知恵があると感じています。

“正解”ではなく“意味”を紡ぐ人事へ

これまでは、「どんな制度を導入すればいいのか」「どんな評価が公平なのか」など、“正解”を探すことに力を注ぐことが多かったように思います。

ただし、人事の仕事は人と人の関係性に“意味”をつくる仕事です。
採用、育成、評価など、どの場面にも“人の物語”が息づいています。

AIが整えてくれるデータや合理性の上に「この会社にとって、どんな意味を持たせたいか」を描けるのは内なる羅針盤を持った人事だけなのではないでしょうか。今回のイベントを通じて“正解”よりも“共感・納得”を大切にしたいと感じました。

他社の成功事例を真似ることよりも、自分たちの組織にとっての「納得解」を見つけること。そしてそれを社員一人ひとりと一緒に育てていくこと。
そこにこそ、人事の面白さがあるのだと感じます。

越境が思考を磨く

少し前に書いたNoteで、「越境することの大切さ」について触れました。

今回のイベントでも、その考えがさらに深まりました。
AIが多くの“答え”を提示してくれる時代だからこそ、私たちは“問い”を磨く必要があります。

そのためには、会社の外に出て、他社の人事や異業種の人たちと対話し、
自分の考えを相対化することが欠かせません。問いを立てる力は、越境の中で磨くことができると感じます。

KDDIアジャイル開発センターの憲章にもある「外を見て内を知る」という姿勢を持ち続けることが、結果的に自分の“内なる羅針盤”を磨くことにもつながっていくのだと思います。

「私はどう在るか」から始まる人事

AIが進化し、制度も環境も目まぐるしく変わる時代。
それでも、人事の本質は変わらないと思います。

  • 人の可能性を信じ、関係性をつくること

  • 自分自身の信念を言葉にし、行動で示すこと

“AI時代の人事”とは、テクノロジーを使いこなすだけでなく、「人間らしく考える力」をどう磨き続けるかの挑戦なのだと思います。

私自身としても、「人事としてどうあるか」の前に、まず「私はどう在るか」を問い続け、自分自身の「内なる羅針盤」を磨き続けていきたいと強く思いました。

最後に

今回イベントでもたくさんの人事仲間の皆さまと交流させていただきました。私にとってはこの共に学ぶ仲間の存在がとても心強くいつも助けられています。登壇者のみなさまにも貴重な時間を作って頂きとても学びになる講演をいただいたことに心から感謝しています。ここに御礼を書いて十分に届くものではないかと思いますが、心からありがとうございました!

登壇者、運営スタッフの皆さんでの打ち上げ

最後までお読み頂きありがとうございました!


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