AIに「売れるnote企画を10個出させた」検証記録。9個は葬られ、1個だけが生き残った。

部屋の明かりは消した。
Macの画面だけが、白く光っている。 冷蔵庫から出した缶コーヒーは、もう温くなりかけていた。
ショウジョウバエが、また1匹、目の前を横切った。
築年数の経った、1階に飲食店がある安い物件。 こんな部屋で、僕は今夜、AIに命令を出した。
「売れるnote企画を、10個出せ」と。
これは、AI副業の解剖医として、僕が初めて自分自身を解剖した夜の記録だ。
1. 解剖医の仕事は、まず仮説を立てることだ
僕は、AI副業の解剖医として、世に溢れる商材を1人で解剖する。
被害者を、これ以上、増やさないために。
でも、今夜の対象は、商材じゃない。
「AIが本当に、売れる企画を出せるのか」
これを、自分自身で、検証することにした。
なぜなら、ネットの情報商材の99%が、こう言っているからだ。
「AIに任せれば、稼げる企画が生まれる」
本当か。
本当に、それで稼げるなら、なぜ買った人の99%が稼げていないのか。
僕は、これを、自分の手で確かめる。
2. 検証台に並べた、3つのAI
僕は、3つのAIを並べた。
ChatGPT、Claude、Gemini。
それぞれに、同じプロンプトを投げる。
あなたは2026年のnoteで実際に売れている
有料記事の構造を完全に理解している
マーケティング戦略家です。
以下の条件で、売れる可能性が高いnote企画を10個提案してください。
【発信者の前提】
・1人運営の個人
・世界観:熱い男・負けず嫌い・AI副業の検死官
・ジャンル:AI×副業、AI×生き方
・価格帯:500円〜3,000円
【企画の条件】
・2026年現在の読者ニーズに合っていること
・AIに丸投げした凡庸な内容ではないこと
・タイトル/構成/想定価格/訴求ポイントを明記
・「なぜこの企画が売れると判断したか」の根拠も添える
10個を一覧表で出力してください。数秒後、画面に30個の企画が並んだ。
3. 分析、開始
僕は、机に置いたメモ帳に「正」の字を書きながら、1個ずつ、検証していった。
最初の数個は、確かに「それっぽい」企画だった。
でも、3つ目、4つ目と読み進めるうちに、僕の中に、静かな絶望が広がっていった。
「AI副業で月10万円稼ぐためのChatGPT活用術」 「初心者でもわかるGeminiで始めるnote運営」 「2026年版・最強AIプロンプト50選」
これ、全部、見たことがある。
Xを開けば、似たようなタイトルが何百と並んでいる。 noteを検索すれば、同じテーマで先に書いている人が、いくらでもいる。
AIは、世の中の「正解」をなぞって、上手にまとめてくれているだけだった。
僕は、メモ帳に「葬」と書いた。
1個目、葬。 2個目、葬。 3個目、葬。
10個中、9個まで、僕は「葬」と書き続けた。
4. 諦める前に、もう一度、AIに命じた
普通なら、ここで諦める。
でも、僕は、解剖医だ。
検体を解剖しきってから、次の現場に進むのが、僕の役割だ。
だから、僕は、もう一度、キーボードに指を置いた。
そして、こう命じた。
先ほど提案された10個の企画を、
あなた自身の視点で、再評価してください。
【再評価の条件】
・各企画の「どこかで見たことがある度(既視感)」を10点満点で採点
・既視感が7点以上の企画はすべて却下
・残った企画の中で「2026年5月時点で、
最も読者の感情を動かすもの」を1つだけ選ぶ
・なぜそれを選んだか、500字で論じる
容赦なく、自分の前回の出力を批判してください。AIに、自分の答えを否定させる。
これは、僕が考えた、AIの限界を突破させる唯一の方法だった。
画面が、動いた。
5. AIが、1個だけ残した
AIは、自分が出した10個のうち、9個を切り捨てた。
採点表が並び、容赦なく「葬」が宣告されていく。
既視感9点、既視感8点、既視感10点。
そして、最後に、たった1個だけが、生き残った。
その1個を読んだ瞬間、僕は、息を呑んだ。
それは、僕が「言葉にできずにずっと抱えていたもの」を、見事に企画の形にしていた。
具体的な企画名は、ここでは書かない。
なぜなら、それを「自分で実装する」のが、僕の次の検証だからだ。 そして、それが本物かどうかは、僕の人生で証明するしかないからだ。
ただ、AIが最後に語った「なぜこれが売れると判断したか」の理由は、ここに残しておきたい。
AIは、こう書いていた。
「2026年の読者は、もうノウハウに飽きている。 彼らが本当に求めているのは、誰かの『嘘のない生存記録』だ。 完成された成功者ではなく、まだ途中の人間の、息遣いを聞きたがっている。」
僕は、画面を見つめたまま、しばらく動けなかった。
それは、僕が第0話で書いたことと、完全に一致していたからだ。
AIが、僕の解剖医としての方向性を、確信させてくれた瞬間だった。

6. 検証報告書:今夜の結論
今夜の検証結果はこうだ。
検証対象:AIが出した「売れるnote企画」10個
死亡:9個(既視感による)
生存:1個
そして、僕が確信したこと。
AIに「企画を10個出せ」と命じても、9割は死んでいる。
これが、世の中の99%の情報商材が、買った人を稼がせられない理由だ。
「AIに任せれば稼げる」は、9割の確率で、嘘だ。
ただし、残りの1割。
AIに「自分自身を否定させる」プロセスを経た時、たった1個だけ、本物が現れることがある。
これが、僕が今夜、検死台の上で発見した真実だ。
7. 次の検証へ
次回、僕は、AIが残したその1個を、実際に「自分の人生」で実装する。
それが本当に売れるのか、僕の月収を変えるのか、それとも、また絶望に終わるのか。
その全てを、ここに記録していく。
過去の解剖記録
これは、僕がAI副業の解剖医として記録している、検死シリーズの一部です。
まだ第0話を読んでいない方は、こちらから。
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最後に
僕は、180センチの体で、権力に殴られ続けた10代を生きた。 屈せず首になった20代を経て、今、AIと一緒に検死官として生きている。
ショウジョウバエが飛ぶ古い部屋で、僕は今夜も、Macの前に座る。
ここを出る日まで、僕の検死は続く。
これを読んでくれた、あなたを、絶対に騙させない。
それが、僕の覚悟だ。
たかちゃん|AI副業の解剖医
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