【VOL.32】近畿五芒星巡礼、聖なる守護の円環③
熊野本宮大社|八咫烏が導く、熊野の聖地で感じた「再生」の意味
こんにちは。
いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。
初夏の柔らかな日差しが山道を照らす中、伊勢神宮内宮、元伊勢内宮皇大神社と巡り、翌日に向かったのが熊野本宮大社です。
前回の内容
3日間の日程
【1日目】伊勢神宮内宮→元伊勢内宮皇大神社
【2日目】熊野本宮大社→南宮大社
【3日目】伊奘諾神宮→伊勢神宮内宮
最後に伊勢神宮へ戻り、結願の報告をする。
⛩熊野本宮大社について
なぜ熊野は「再生の地」なのか|熊野信仰の本質
熊野本宮大社の主祭神は家都美御子大神(けつみみこのおおかみ)、スサノオノミコトです。
速玉大神、夫須美大神、天照大神もともに祀られています。
熊野三山の中心として、家内安全、交通安全、開運招福、健康長寿、学業成就、商売繁盛といった御利益が広く知られていますが、訪れてみると、それ以上に「再生と導き」の力が特に強い場所だと感じました。
なぜ熊野が「再生の地」とされるのか。
それは、熊野が古来より「黄泉の国」との境界、つまり生と死の境目にある聖地だったからです。
熊野古道を歩いて参詣することは、一度「死」を経て「再生」する、魂の旅路だったそうです。
平安時代の貴族たちは、熊野詣を「生まれ変わりの旅」として何度も繰り返しました。
厳しい道のりを歩き、身を清め、ここで新しい自分に生まれ変わろうとしたそうです。
4月18日

158段の石段と祓戸大神|身を清めて聖域へ
石段を登り始める前に、まず途中の祓戸大神(はらえどおおかみ)で参拝し、心身を清めました。
石段を登り切った先には、音の少ない境内と、社殿の落ち着いた檜皮葺の木の色が待っていました。
この社殿は国の重要文化財に指定されており、明治の大洪水後の遷座を思い浮かべると
、歴史の重みが静かに伝わってきます。

八咫烏(やたがらす)とは何者か|「導き」の象徴の正体
熊野本宮大社の境内には、至るところに八咫烏の意匠が散りばめられています。
八咫烏とは、三本足のカラスで、神武天皇を大和へと導いた神の使いです。
「八咫」とは「大きい」という意味で、この神鳥は迷った者を正しい道へと導く力を持つとされています。
社務所前の棚には、干支をあしらった色紙や八咫烏のお守りが並びます。
白地に走る馬と青いたてがみが印刷された色紙は、写真で見るよりも柔らかい色合いで、余白がゆったりと取られていました。
開運や仕事運を願う人が多いという話にも納得できるデザインです。
八咫烏のおみくじを引くと、紙の端に小さな烏の印が押されています。
旅行の安全祈願や、進む道に迷ったときの「道案内」として受け取る人が多いそうです。
人生の分岐点で「どちらに進むべきか」迷ったとき、熊野の八咫烏が背中を押してくれるのかもしれません。
荒木飛呂彦氏デザインの「和の守」|ジョジョファンの聖地
授与所でひときわ目を引くのが、「和の守」というお守りです。
これは、漫画家の荒木飛呂彦先生によるデザインで、15年ほど前に先生が熊野古道を歩かれたご縁から生まれたそうです。
手に取ると、布地の織り目が指先にはっきり残るほど、しっかりした作りです。
「ジョジョの奇妙な冒険」を連想させるデザインで、勝利祈願というより、「ここぞという場面で一歩を踏み出す勇気を思い出すための印」として持っておきたいお守りだと感じました。
また、通称"オカラスさん"と呼ばれる熊野牛王神符(くまのごおうしんぷ)は、カラス文字で書かれた独特の御神符です。
お守りにも八咫烏を用いたものが多く、SNSで「人生が変わる体験」の象徴として話題になるのも分かる気がしました。
熊野古道との繋がり|中辺路を歩く意味
熊野本宮大社の周辺には、熊野古道・中辺路(なかへち)のルートが通っています。
石畳の道や古い道標が残る区間があり、全行程を歩かなくても、一部だけ古道を歩いてから本宮に参拝するだけで、より厳かなものになる印象でした。
なぜ古道を歩くのか。
それは、「再生の旅」を体感するためです。
古道を歩くことは、日常から切り離され、自分の内面と向き合う時間です。
汗をかき、息を切らし、足を痛めながら歩くことで、心身が浄化されていく感覚があります。
本殿
境内に他の参拝者がまばらでしたので、タイミングをはかって参拝させていただきました。
本殿では、祝詞と住所と氏名、生年月日、今回のルートを心の中で唱えました。

社務所にて、木札と熊野牛王神符をいただきました。
アクセスと参拝のポイント
* 所在地: 和歌山県田辺市本宮町本宮1110
* 最寄駅: JR紀伊田辺駅から特急バスでおよそ2時間、中辺路・奥熊野本宮バス停から徒歩圏内
* 駐車場: 周辺に無料・公共駐車場あり
* 参拝時間: 8:00〜17:00(時期により変動)
* 拝観料: 無料(御朱印・祈祷は初穂料が必要)
* 公式サイト: https://www.hongutaisha.jp/
※最新情報は公式サイトでご確認ください。
まとめ
熊野本宮大社は、158段の石段と旧社地・大斎原、八咫烏のお守りや干支色紙が、一つの物語のようにつながる場所でした。
厳しい道のりや階段のきつさも含めて、「導き」と「再生」という言葉の意味を身体で味わう参拝になったと感じています。
人生の分岐点で迷ったとき、心身が疲れて再生が必要なとき、熊野の八咫烏が正しい道へと導いてくれるでしょう。
近畿五芒星巡りの中では、ここで山のエネルギーを受け取り、次の目的地へ北上していきます。
次回は、「南宮大社」について詳しくご紹介します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が、あなたの旅の背中を、やさしく押せますように。
どうか良い一日をお過ごしください。
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