思い出は雨の匂いに包まれて
私は見た目ほどアニメに詳しくない。
いわゆるアニメアニメしてるやつだ。
例えば、、で出せるほど詳しくない。
京都出身のくせに「京都アニメーション」は「漫画ミュージアム」のアニメ版だと思っていた。
それでも小学生の頃、夕方に放送していたアニメはよく見ていた。クレヨンしんちゃんに関しては今でも毎週楽しみにしている。
あと私が好きなのがあたしンちだ。昔日曜日の朝にやっていた。6時半から、だっただろうか。30分を2話で分割しており、朝眠たい中起きるとその2本目が始まる前後、遅い時にはもうエンディングだった。
あたしんちが終わるとポケモンサンデーを見て、朝ごはんを食べる。
小学生時代の私の週末の朝のルーティンだった。
フェアリーテイルというアニメは私が小学4年生ぐらいの時に始まっただろうか。
初めは土曜日の朝、10時とか10時半から始まるそのアニメを楽しみにしていたが、遅く起きてくる私に痺れを切らして朝ごはんか昼ごはんかわからない食事を、母が私に勧めてくるから途中までしか見られなかった。
その後何回も放送枠が入れ替わって、その度に追いかけた。
最初に述べた、いわゆる平日夕方のアニメは友だちと遊ぶ日があったら見られたり見られなかったり。そんな日々だった。
気づいたら前まで見ていたアニメが終わっていて、新しいアニメが始まっていたり。そんなことが多々あった。
雨の日は暗くなるのが早いから、友だちにも早く帰ってもらったし、私も母の機嫌が悪くなる前に早く帰った。
実家は農業をやっていることもあって、雨の日には父親が家にいてテレビを見ている。
どうせニュースしか見ないことを知っているから、そのチャンネルを奪ってアニメを見るのが私の楽しみでもあった。
SKET DANCE
というアニメがやっていたのはだいたい小学5年生かそこらの時だっただろうか。
木曜日の夕方6時だったか5時半だったか。
テレビ大阪の7チャンネル。
私のお気に入りだった。
前に書いたこれが私SKETDANCE初出だった。
もう1つ引用したやつがあるのだが、あんまり私が触れたくないから内緒だ。
当時一緒に見ていた父親に言わせると「パソコンで喋るやつやろ?」である。
アニメの概要としては、簡単に言うと
「スケット団」という部活を結成した高校生3人組が主人公の、学園モノのギャグ漫画である。
「学園で困っている人を助ける」
一言で言えばただそれだけだが、それだけでない魅力がいっぱいあった。
「なんか面白い」
という理由で当時見続けた私は、その面白さにどんどん惹かれていった。
「毎週欠かさず見る」ではなく、友だちと遊んだ後、「そういえば今日が木曜日だったことを思い出させるアニメ」だった。
だから、ちょくちょく出てくるよくわからない設定や、知らないキャラクターへの違和感すらも無視してしまうくらいに面白かったし好きだった。
「ジェネシスワールドグランプリ」
「合コンでツッコンで」
「ユーガッタメール」
「壊れてしまった特別なマリコ」
「きぐるみぶれいく」
「すすめペロキャンガール」
「修学旅行狂詩曲(後編)」
これらは全て作品のサブタイトルである。
そして、私が好きなものに変わりはないのだが、これらのアニメには全て共通点がある。
当時の放送日、私の住んでいた京都市西京区〇〇では雨が降っていたことである。
だから、友だちと遊んだ後、テレビを見に行くと必ずと言っていいほど先に父親が居座っていた。
先にテレビ大阪を見ていたこともあったし、無理やりチャンネルを変えることもあった。
先述のセリフ
「あぁ、パソコンで喋るやつか」
が聞こえてくるのはこのためである。
面白がっていたかはわからない。楽しんでいたのかもわからない。ただ、恐らく父親も嫌いではなかったのだろう。
チャンネルを変えられることに嫌な顔をしていた記憶がない。
私と弟と2人で、ケラケラ笑いながらテレビに見入る様子をただ後ろで見ていただけだったのかもしれない。
特に「きぐるみぶれいく」は大笑いしたし、「すすめペロキャンガール」の最後のCMの場面はお腹を抱えて笑った。放送後1週間は弟とその話題で盛り上がれたし、今でも歌詞を再生できるほどだ。
そんなSKETDANCEも、とある日急に終了を迎えていた。
どこか中途半端な終わり方だった。
今にして思うと、中途半端なところで終わったのである。
なぜそう言えるかというと、放送が終わって少し経ってから、漫画を買って読み始めたからだ。
母親に言わせると、私は本を読むスピードが速いらしい。小さい頃からよく本を読んでいたこともあってか、特に漫画においてはそのスピードが早くなった。
中学生、1年生だっただろうか。
学校に行かなくなって、しばらくした頃である。
特にやることもなくて、母親に外に連れ出されるたびに、本屋さんに寄り、3.4巻ずつぐらい買っては帰って読んだ。
当時はもう連載が終了していたから、待つことなく順番に手に取れた。
そしてそのペースが速いから、次の3巻を買うまでの間、何度も何度も繰り返して読んだ。
毎巻、毎話、面白くって先が気になって、翌日学校に行かないことをいいことに、買ってもらった日の夜は、先の巻に手を伸ばしてはクスクス笑いが止まらないから
「早く寝なさい」
という母親の声が4回目ぐらいになって、語気が強まるまで閉じられなかった。
当時途中からしか見られなかった「カイメイロックフェスティバル」の全容を知り、やはりピクシーガーデンの終盤しか見られなかった「ビバゲーバトル」の一部始終で大笑いした。
「きぐるみぶれいく」や「ガチャガチャトレーダー」はアニメ同様面白かった。
「すすめペロキャンガール」や「壊れてしまった特別なマリコ」はアニメの方が面白かった。
当時よくわからなかった「スイッチ・オフ」を初めて読んだ時はなんとも言えない気持ちになったし、20巻越しだっただろうか。アニメ化はされなかった「スイッチ・オン」を読んだ時もやはりなんとも言えない気持ちになった。
それでも、中学時代不登校だった私に「高校生って楽しいよ」を見せてくれた作品がSKETDANCEであったし、その決して長所とは言えない個性を認めてくれたのもSKETDANCEであった。
そんなにキラキラした高校生活を送れたかというと決してそうではないのだが。
「友だちが困っているんなら、私は助ける」
という私が1番好きなシーンと、好きなセリフがある。
「困っている人に手を差し伸べられるような、強い人間になれ」
そんな言葉も私の脳裏に焼き付いている。
私は単純だから、せめてそんな大人になれるように。なんて簡単に思ってしまった。
世の不条理も理不尽もまだ知らない、中学生という思春期にそんな体験をできたことはラッキーだったのかもしれない。
その思いとは裏腹に他人を傷つけ続けているけれど。
期間限定とは言え、YouTubeであの頃見ていたアニメが見られて、思い出と共に、あの時見ていた景色まで一緒に思い出せるよう。
あぁ、このシーン好きやったな、こんな話してたっけ。
私の映像記憶はちょっとだけ仕事してくれるから、そんなことも思い出せる。
あの時感じたワクワク感や未来に対する希望まで。
雨の音が遠くに聞こえる気がしてる。
大人になって見ると、少し見え方が変わったりして、嬉しいやら悲しいやら。懐かしいやら。
またあの続きを放送してほしいなぁという気持ちと、続編?がアニメ化するのかぁという気持ちと、やっぱりいろんな気持ちが入り混じってて、変な感じ。
私が1番好きだった進めペロキャンガールだけでも、よかったら見ていってください。
期間限定みたいなのでお早めに
