法務視点で読むマンガ〜契約法務編⑦〜


今回は、契約審査編の第七話です。
前回はこちら:
今回は、「PDFで送られてきた契約書=電子契約ではない」という点について、見ていきたいと思います。
男性社員の方は、押印済みの書類をPDFで受け取ったことで、「これは電子契約ですよね」と認識してしまったようです。
実務でも、メールでPDFが届くと、何となく電子契約が完了したような気分になってしまう場面は少なくありません。
しかし、法務の視点では、この理解には注意が必要です。
電子契約とは、単に契約書のデータをPDFでやり取りすることを指すものではありません。
電子署名法を前提に、誰が、いつ、どの契約に合意したのかを技術的・証拠的に担保する仕組みが整って初めて、電子契約と評価されます。
電子署名やタイムスタンプが付与されていないPDFは、法的には「紙の契約書を写したデータ」にすぎないケースが多いのです。
この点を誤解したまま進めてしまうと、契約の成立時期や合意の有無を巡って争いになった際、十分な証拠を示せないリスクがあります。
特に、取引条件や責任範囲が重要な契約ほど、この差は実務上大きな意味を持ちます。
PDFで届いたから安心、と判断するのではなく、「どの方法で合意が成立しているのか」を一度立ち止まって確認することが、実務上の思わぬトラブルを防ぐ第一歩と言えるでしょう。
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ここまで読んでいただいて誠にありがとうございます!少しでも皆様のお役に立つことを祈っております。