法務視点で読むマンガ〜契約法務編⑥〜


今回は、契約審査編の第六話です。
前回はこちら:
今回は、「合意できていない部分を曖昧なまま契約書にすることのリスク」について、見ていきたいと思います。
女性の社員の方は、すべての条件について細かく合意できていなくても、「とりあえず契約を進めたい」「後から調整すればよい」と考えて、表現をぼかしたまま契約書を作成してしまったようです。
確かに、実務でもそのように考えている営業担当の方もいらっしゃると思います。
しかし、法務の視点では、この対応は大きなトラブルの火種になり得るため、注意が必要です。
契約書は、将来トラブルが発生した際に、当事者双方の合意内容を確認するための基準となる書面です。
そのため、記載内容が曖昧であるほど、解釈の幅が広がり、「そんなつもりではなかった」「その理解は違う」といった主張が生じやすくなります。
特に、業務範囲、責任の所在、費用負担、成果物の定義などが不明確な場合、トラブルに発展する可能性は高くなります。
また、「ふわっとした表現」で一時的に合意を先送りしても、後から条件を詰め直そうとすると、相手方が応じてくれないケースも少なくありません。
契約締結後は、交渉力のバランスが変わり、結果として自社に不利な解釈を受け入れざるを得なくなることも念頭に置かなければなりません。
法務が曖昧な条文を嫌うのは、将来の不確実性を減らすためです。
合意できていない点がある場合は、まずは契約を締結するかどうかについて検討しましょう。
どうしても、締結を進めなければならない場合は、合意できていない部分は別途覚書にて定めることを明記するなど、曖昧にせずに、どう対応するか定めておくことが望ましいでしょう。
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ここまで読んでいただいて誠にありがとうございます!少しでも皆様のお役に立つことを祈っております。