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【黒青石の王女イリア(われても末に)】創作のいきさつと裏側

 最近書き終えた小説『黒青石の王女イリア』(改稿前は『われても末に』)について、創作のいきさつと裏側を書き残しておきたいなと思います。


きっかけは、AI

 国語の教員として、発信活動を精力的に行っている黒瀬直美先生という方が、「NotebookLMで絵本を作った」という記事を見て、「楽しそう!」と思ったのが最初のきっかけです。

 最初の手順としてはまずchatGPTに画像作成をお願いする、というものでした。

 誰にも見せず、自分だけが楽しむ予定だったので、早速、中学一年の時に考えたキャラクターの特徴を説明して「描いてみよ」とやってみたわけです。このキャラクターたち、結構気に入っていたので。

 そしたら、すごくいい感じに作ってくれて。


これが、その画像

 ちょっと違うんだけど、大体合ってるかな、と思って、「じゃあ、この三人を主役にお話書いてみて」って言ったら、よくわからない物語が始まって、さらには恋愛劇まで書きそうだったんで、
「いやいや、違うから、ふざけんな」と思って自分で考えたのがきっかけです。

 絵本を作りたいと思って始めた創作ですが、『黒青石の王女イリア』は絵本系ではない物語になりました。大人向け王家ファンタジーです。

 ちなみに、上記のイラストと本作の主人公の年齢は、もう少し上ですし、そうなるとビジュアルも変わると思います。

 私からすると、このAIの絵はちょっと綺麗すぎます。昔書いた小説の主役としては、確かにこれで良かったんですが、『黒青石の王女イリア』だと物語の主役の三人は、私のイメージとしてはもう少し泥臭い感じです。

 左の子はこんなにイケメンではない。もっとボサッとしてひょろっとしています。右の着物の男の子もイケメンすぎますね。もっと悪そうな顔をしています。真ん中の女の子も、もう少し荒波に揉まれてる感じの顔つきです。

 ですので、あまり参考にしない方が(笑)

物語が面白くなるために必要なのは、古典

 芥川龍之介の『羅生門』とか太宰治の『走れメロス』とか、他にも挙げたらきりがないのですが、面白い話って古典がベースにあることが多いです。

 そこで、今回の物語もいくつかの古典や伝承、おとぎ話をベースに作りました。

 そもそも、この三人を主人公に恋愛劇(しかも三角関係)だけは絶対にやりたくなかったので、実は兄妹である、という設定が最初にできました。はじめは三人とも兄妹だと知らなくて、後から発覚するという設定が。

主役たちの設定は『リア王』と『三姉妹』から

 じゃあ、三兄弟の古典って何かあるかなと思って調べたところ、シェークスピアの『リア王』とツェーホフの『三姉妹』があったので、主要登場人物の名前はそこから取ってアレンジしました。(オルガ、マーシャ、イリーナという三姉妹の名前)
 主人公三人は、『三姉妹』から取ったんですが、偶然一人だけ(左側のマフラー巻いてる男の子)中学生のころに考えていた名前と同じになりました。ちなみに、昔はこの子が主人公でした。

 真ん中の女の子は、王女なのですが、王宮の家族構成と家族の名前や家臣の名前は『リア王』を参考にしました。

 『黒青石の王女イリア』はこの『リア王』の三番目の娘、コーディリアを主人公に構成されています。

 コーディリアの求婚者のバーガンディという名前もこちらから採用しました。

 『リア王』の話は、全部まるごと真似した訳ではないです。むしろ、かなり『リア王』色は薄まったと思うのですが。残ったのは、王は無力で、姉たちが悪者で、三女は城から追放されるというところくらいでしょうか。

 ちなみに、リア王は『黒青石の王女イリア』では「レイア王」になっていますが、彼は女好きという設定なので、光源氏をモデルにしました。だから、正室の名前はバイオレット(紫の上)、夫がいるのに関係を持ってしまった女の名前は藤壺にちなんで「ウィステリア(藤の英語名)」「トンフー(藤壺の中国語読み)」としました。(改稿前はトンフーはグルシヌ(藤のフランス語名)となっています)

農民と麻薬の話は、李絹の『冬牧場』から

途中、農民が登場して、体の痛みを和らげるために麻薬を使っているという話がありますが、これは今年度私が読んで衝撃を受けた李絹『冬牧場』のカザフ族の話から着想を得ました。それが、上手い具合に三国を揺るがす陰謀に繋がったのですが。

ちなみに、鉱夫たちによる人質で、王女が上手いこと鉱夫を丸め込むアイデアは、ドラマ『紅いコーリャン』の九儿から発想を得ました。
ここだけ、古典じゃないですね(笑)

蛇退治の話は、『白蛇伝』と『道成寺』(清姫・安珍伝説)から

 中盤にチンフェイという妖怪を、退治するエピソードが登場します。こちらは、私の気に入っている古典『道成寺』から着想を得ています。『道成寺』では、「清姫」なのですが、そのまま中国語読みすると「チンジ」になって響きが悪いので、「清妃(チンフェイ)」にしました。
 
 書いてる時に、ずっと「千年等一回」という『新・白蛇伝』の中国ドラマ主題歌を聞いていたので、それも混ぜました。どんな風に混ぜたかは、読めばわかると思います。

 それと、私の失恋の経験や人に裏切られた時の感情を思い出しながら書いたので、書き終わったあとは結構疲れましたし、削られました。
 最近の熊被害のことも、思うところがいろいろあって、取り入れました。

 ちなみに、リンファという長刀の師範が登場しますが、こちらは高校生の時に考えたキャラクターです。昔は「あやめ」という名前でしたが、世界観に合わないので、リンファに変更しました。(改稿前はドリスになっています)

 実は、私は高校生のころになぎなた部に所属していて、リンファそのものは、なぎなた部の他校の怖い先生をモデルにしています。

バーガンディの陰謀は、『青ひげ』がベース

後半、一番のクライマックスではバーガンディという王女の婚約者の陰謀が始まるのですが、『青ひげ』をベースに作りました。

しかし、言われないと『青ひげ』ベースだとわからないと思います。

この回は、サスペンスも入って、とっても書くのが難しくて、たくさん調べたし、いろいろ勉強しました。でも、小説に使うのって、ほんの一部なんですよね。。

さらに、この回は男同士の会話が多く、それも非常に書きにくかったです。男性の気持ちになるために、男性の曲を家で熱唱しました。特に良かったのは、WANDSの楽曲です。男の孤独と葛藤を歌ってる曲が特にいい…!

それから、バーガンディの雰囲気に合ってると思ってひたすら聞いていた曲が、ミュージカル『Jesus christ superstar』の「Gethsemane」と『ムーランルージュ』の「ロクサーヌのタンゴ」いう曲。聞いている時は、「なんか雰囲気合うな」くらいしか思っていませんでしたが、今考えると絶対彼はこういう曲歌ってる人だなと思えます。これ以上書くとネタバレになるので書きませんが。

登場人物たちの心理に合ってる気がしました。 

ここでは、政治の批判がしたかったので、悪役のバーガンディには、もっとむかつく政治家が言いそうなことを言わせたかったのですが、物語の進行上、あまりできませんでした。残念。

なので、政治批判しようとしたけど上手くいかなかった話になっています。まあ、それで良かったかなとは思うのですが。

念のため、表記しますがここに書いた物語はフィクションであり、実在の人物、政治団体や宗教団体とは一切関係ありません。

こちらも、今後更新予定です。
TALESで完結済みです。

主人公たちの職業について

 左側の男の子、オリバーという名前なのですが、AIが勝手に「学者」だと言い出したので、学者にしました。

 昔は現代社会から異世界へやって来た、何も取り柄もない普通の男の子だったのですけど。

 女の子が王女で、右の男の子は剣士であるという設定は昔から変わりません。ただし、中学生の頃はこの剣士は日本の侍でした。

 今回の物語では、中国剣士になっています。
 というのも、北の国リベリオと戦争をしていたゾルガという国出身なのに、日本刀使ってたら勝てないだろうと思ったからです。西洋や中国の剣は、固い甲冑を叩き斬るための剣や技が多いですが、日本刀はそうではないので脆いんですよね。

書き終わった感想

 思いの外、論理の破綻が起きず、上手くまとまったなというのが率直な感想です。

 はっきり言って、自分がここまで書けると思っていませんでした。

 特に、後半のバーガンディの陰謀は、chatGPTに、「こういう展開はありか?」とか、「どうやったら、三男が王国の後継者になれるのか」とか聞きまくりました。本当に、便利な時代になりました。それでも大変でした。キャンパスノート一冊使いました。


ボツになったネタも当然あります。

 超王道になってしまったのは、良かったのか悪かったのか微妙なところです。もうちょっと捻っても良かったのでは?と思うけど、まあ今回は王道でもいいかなと、思います。王道って、読んでいて楽しいですし。

とりあえず、多くの方に届くといいなあと思います。

まだ途中までしか投稿してませんが、毎日少しずつ投稿していく予定です。
TALESで完結済みです。

 人物関係相関図と地図もあります。小説を読むときにご活用ください。

こちらも、創作裏話となっています。


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