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温かくて爽快。|創作大賞感想

凪砂いるさんの長編小説『翡翠の瞳は隠さない』を読んだら、愛された時の温かい気持ちが感じられた。

ヒロインのアリーチェが、翡翠の瞳をコンプレックスに生きていたところ、アウレリオと出会って人生が大きく変わっていく物語。

アウレリオもまた悪名高い人物で、クセのある展開なのかなと思っていたけど、実際はそうでもなかった。アウレリオに嫁いだ先では、翡翠の瞳を忌まわしいという人はいない。アウレリオからの寵愛だけでなく、周囲の人々の温かさのおかげで、だんだん心を開いて明るくなっていくアリーチェ。この変化の細かい描写が素晴らしかった。王都での生活の酷さから一気に変わる様子を見て、私の心が晴れていくようだった。

アウレリオの領地での生活は、王都で暮らしていたころのアリーチェの扱いとは、全く違う。人に大切にされずに育ったアリーチェからしたら、戸惑う気持ちもわからなくはない。それでも、アウレリオを始めとするファルネーゼ侯爵家の人々に少しずつ心を開いていく様子に、こちらもホッとした。

ファルネーゼ侯爵家が抱える悲しい事件や、アリーチェの実家とのつながりなど、見どころはたくさんある。アリーチェとアウレリオとの恋の行方も気になるが、私は真実が明かされた場面で一番スカッとした。

全体として安定感のある運びで、安心して読めた。ときめきが満ち溢れている物語なので、ちょっと小っ恥ずかしくなる時もあるけど、幸せな気分を味わえる。

そばにいる人を大事にしようと思えた。

翡翠の瞳は隠さない | 凪砂いる @iru_nagisa #TALES

意欲的に創作大賞に参加するいるさん。
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