哲学対話書簡 「かわいいってなんでしょう②」
シェア型書店の棚オーナー仲間・おはぎさんと「哲学対話って面白そうですよね?」「いいですね!」と気軽に始まった往復書簡。
気になるテーマがあれば一緒に考えてみませんか。「#哲学対話書簡」で投稿お願いします。
「かわいいね」と言われるのは、いつだって私ではなかった。
「かわいい」と思うとき、
「かわいい」と使うとき、
どんな心持ちで使っているのだろうと「かわいい」の記憶を辿ってみる。
生まれたばかりの仔猫の肉球。かわいい。
子どもたちの後ろ姿。かわいい。
北欧の食器。かわいい。
丸みがあって読みやすい字。かわいい。
カフェのディスプレイ。かわいい。
推しバスケ選手の笑顔。かわいい。
パリの女性のショートカット。かわいい。
餃子に顔がついたふかふかのぬいぐるみキーホルダー。かわいい。
くだらないことでゲラゲラ笑ってる若者たち。かわいい。
アナホリフクロウの驚いた顔。かわいい。
ドーナツ屋さんの箱の包装紙。かわいい。
「かわいい」と言うたびに、私は何に反応しているのだろう。
末娘がリビングのドアを開けたら、上からプラスチックのジョウロが降ってきた。末娘のおでこに直撃。静かぽろぽろと涙をこぼす。痛くて気の毒だけど、なんだか、かわいい。
長男が、「電車で寝過ごしちゃった~どうしよう!」と電話を掛けてきた。
「えっと、遅刻だね。遅刻していってください。」と答える。
これは、本人は困っているけれど、特にはかわいくない。
どちらも大変な目にあっているのに、かわいいと思うときと、そうでない時がある。
自分には似合わないし、買うこともないれど、かわいいと思う洋服やアクセサリーもある。
いつだって「かわいい」と言われるのは、私ではなかった。
「かわいい」をみつける側だから。
「かわいい」を見つけるのが得意だと思う。
そして、「かわいい」と伝えるのが好きだ。
かわいい かわいい末娘に聞いてみる。
「かわいいって思うものは、なあに?」
「う~ん、めぇめぇと、ヤギと、従姉妹と、あと、おかあさん!」
「え?私ですか?」
「うん!おかあさんもかわいいよ。」
大事なぬいぐるみとヤギ、22歳の姪っ子と並べてもらい、なんだかくすぐったい気持ちになっている50オーバーの母である。
#哲学対話 #往復書簡#おはぎとけいこ#かわいいってなんでしょう
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