R06【0901建設部門-土質及び基礎】選択問題Ⅲ『解答論文例』- 技術士第二次試験 -
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0901 建設部門|土質及び基礎|R06(本記事)
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🔷R06_Ⅲ-1|過去問題
我が国では災害の頻発化・甚大化、社会の多様化・人口減少、限られた財源などインフラを取り巻く環境が変化している。このような中、高度成長期以降に集中的に整備されてきたインフラが建設後50年以上経過することとなり、そのインフラの数は加速度的に増加している。地盤構造物(盛土、切土、擁壁、構造物基礎等)はその多くを占めており、これらへの適切な対応が必要となっている。この対応に当たり土質及び基礎を専門とする技術者の立場から、対象となる地盤構造物を明記したうえで以下の問いに答えよ。
(1)多面的な観点から3つ以上の技術的な課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。(*)
(*)解答の際には必ず観点を述べてから課題を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
🔷R06_Ⅲ-1|骨子案1(盛土)
1.盛土の技術的課題
①構造的劣化の観点
・盛土構造物の経年的な劣化進行と構造的安定性の低下
・すべり破壊や沈下などの変状リスクの増大
②気候変動の観点
・自然災害の頻発化、激甚化による外力の増大
・浸透崩壊や液状化に伴う変形への対応
③維持管理の観点
・人口減少や財政制約による維持管理の困難化
・効率的かつ効果的な点検、診断手法の確立
2.最重要課題とその解決策
〇最重要課題の選定
・構造的劣化による盛土の安定性低下
・人命や財産に関わる重大事故のリスク
▽解決策1:地盤改良による強度回復
・浸透固化工法の適用による盛土の強度回復
・せん断強度の増加によるすべり抵抗力の向上
▽解決策2:排水機能の強化対策
・ドレーン工法による盛土内の排水経路の確保
・間隙水圧上昇の抑制と有効応力低下の防止
▽解決策3:モニタリングシステムの導入
・IoTセンサーによる変状の早期検知
・AI技術を活用した異常検出と将来予測
3.新たなリスクとその対策
1)環境影響に関するリスクと対策
・地下水汚染や土壌pH変化への対応
・環境配慮型固化材の選定と継続的な観測
2)地盤沈下に関するリスクと対策
・圧密沈下の予測と事前対策の実施
・沈下挙動の継続的な計測・管理体制
3)モニタリングシステムの信頼性に関するリスクと対策
・センサー配置と通信システムの冗長性確保
・定期点検と総合的な判断体制の構築
🔷R06_Ⅲ-1|骨子案2(切土)
1.切土の技術的課題
1.安全性の観点からの課題
・地すべり、崩壊リスクの発生
・外部要因による地盤強度の低下
2.環境保全の観点からの課題
・水質汚染の発生
・周辺水環境への影響
3.維持管理の観点からの課題
・構造物の経年劣化
・地盤変形の進行
2.最重要課題とその解決策
▽最重要課題の選定
・地すべり、崩壊リスクの重要性
・人命、財産への影響度
〇解決策1「法面保護工の実施」
・法面保護工による風化防止
・斜面安定化工による抑止力確保
〇解決策2「排水対策の実施」
・地下水排除による水位低下
・表面水処理による安定性確保
〇解決策3「モニタリングシステムの導入」
・IoT技術による常時監視
・早期異常検知システムの構築
3.新たなリスクとその対策
①環境影響に関するリスクと対策
・施工時の環境負荷発生
・環境保全対策の実施
②施工品質に関するリスクと対策
・施工品質の不均一化
・品質管理体制の構築
③モニタリングシステムの信頼性に関するリスクと対策
・システムの不具合発生
・バックアップ体制の整備
🔷R06_Ⅲ-1|骨子案3(擁壁)
1.擁壁の技術的課題
①構造的観点
・擁壁本体の耐力低下と耐震性
・材料強度の経年劣化
②地盤的観点
・外力に対する安定性確保
・豪雨時の地下水位上昇影響
③維持管理的観点
・効率的な維持管理手法の確立
・擁壁背面の状態把握と定量評価
2.最も重要な課題とその解決策
▽最重要課題の選定
・耐震性確保の重要性
・人命や財産への影響
▽解決策の提示
・非破壊検査による健全度評価
・地震時挙動解析に基づく耐震補強
・地盤改良による基礎地盤の安定化
3.新たなリスクとその対策
〇リスクの抽出
・非破壊検査の精度不確実性
・解析結果と実挙動の乖離
〇対策の検討
・複数手法の組合せによる精度向上
・地盤調査による解析精度の改善
🔷R06_Ⅲ-1|骨子案4(構造物基礎)
1.構造物基礎の技術的課題
①安全性の観点
・耐震性の確保と液状化対策
・基礎の安定性維持と適切な設計
②維持管理の観点
・長期劣化の防止対策
・効率的な点検補修手法
③環境・社会的観点
・環境負荷の低減
・環境配慮型施工技術の確立
2.最重要課題と解決策
▽最重要課題の選定
・自然災害に対する耐久性確保
・安全性向上の必要性
1)地盤改良による対策
・固化材による地盤強化
・改良体配置の最適化
2)構造設計による対策
・杭基礎の耐震性向上
・基礎梁の剛性確保
3)モニタリングシステムの導入
・IoTを活用した常時監視
・AIによる異常検知
3.解決策の実行による新たなリスクと対策
◇施工時のリスク管理
・周辺環境への影響把握
・施工管理の徹底
◇長期的な維持管理
・システムの信頼性確保
・点検手法の複合化
◇コスト管理
・ライフサイクルコストの最適化
・予防保全型管理の実施
🔶R06_Ⅲ-2|過去問題
令和3年に熱海市伊豆山において盛土に起因した土石流により、甚大な被害が発生した。また、令和6年能登半島地震では多くの沢埋め盛士が被災しているほか、液状化による宅地盛土の被害も甚大であり、盛土に対する防災・減災の必要性がますます高まっいる。現在、堤防や沢埋め盛土等の耐震強化や豪雨対策が進められているほか、令和5年には「宅地造成及び特定盛土等規制法」(通称「盛土規制法」)が施行され、適切な管理の下で規格化された盛士の構築や維持管理が推し進められようとしている。
人材や予算に限りがある状況下で被害軽減に向けた対応を進めていかなければならないことを踏まえ、土質及び基礎を専門とする技術者の立場から以下の設問に答えよ。
(1)盛土(宅地造成、道路、鉄道、河川等)の豪雨や地震に対する被害軽減について、技術面あるいは制度面に関する多面的な観点から3つ以上の課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで課題の内容を示せ。(*)
(*)解答の際には必ず観点を述べてから課題を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうちで最も重要と考えるものを1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で抽出したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
🔶R06_Ⅲ-2|骨子案
1.盛土の被害軽減における課題
〇観点1:技術面における調査・設計
・地盤特性の把握と地下水の影響評価
・高度な地盤解析技術の適用
〇観点2:技術面における施工・維持管理
・既存盛土の補強工法選定と性能評価
・新技術、新工法の適用性検証
〇観点3:制度面における法規制と管理体制
・効率的な盛土調査と評価の実施
・維持管理体制の構築と技術者確保
2.最重要課題およびその解決策
▽解決策1:専門技術者育成プログラムの確立
・実践的な地盤技術研修の実施
・最新技術の継続教育体制の整備
▽解決策2:広域連携支援体制の構築
・自治体間の技術者共同活用
・技術支援センターの機能強化
▽解決策3:デジタル技術を活用した業務効率化
・AIとGISを活用した盛土管理
・遠隔監視システムの実装
3.新たなリスクと対策
1)技術判断の画一化リスク
・ハイブリッド型意思決定プロセスの導入
・現場重視の技術判断力の維持
2)人材育成の形骸化リスク
・実践的なOJT制度の確立
・技術資格取得による専門性向上
3)広域連携の機能不全リスク
・定期的な技術交流の実施
・災害時支援体制の整備
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