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「撮るのは、もう無理かな…」20年ぶりの海と360度カメラ #ダイビング #ブランクダイバー #Insta360X5 #ScubaDiving #UnderwaterPhotography

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「撮るのは、もう無理かな…」

20年ぶりに海に戻ると決めたとき、私が最初に諦めたのは撮影でした

潜ることだけで精一杯になるのは、目に見えていたからです


20年前、私は撮ることを諦めた側の人間でした

昔の水中撮影は、はっきり言ってベテランの特権でした

重いハウジングを抱えて、細かい設定をして、そのうえで完璧な中性浮力を保つ

初心者やブランク明けの人間に、シャッターを切る余裕なんて1ミリもありません

私もそうでした

だから「潜れるようになってから考えよう」と、ずっと後回しにしていたんです

サンゴを傷つけそうになった、あの日のこと

20年前に一度だけ、無理をしたことがあります

目の前のデバスズメダイを撮ろうとして、必死にズームを合わせていました

その間に、自分の浮力が崩れていることに気づけませんでした

気づいたときには体が沈んでいて、サンゴを傷つけそうになって、冷や汗をかきました

しかも肝心の写真はブレていて、自分がどんな景色の中にいたのかという記憶まで曖昧なままでした

撮ろうとしたせいで、その場にいられなくなった

いま思えば、あれが「撮るのはやめよう」と決めた瞬間だったのかもしれません

自撮り棒の先に固定して、あとは泳ぐことに専念した

再開して数十本ほど潜ったころ、慶良間諸島の阿嘉島に行きました

メインポイントの「ニシバマ」です

このとき私がやったのは、Insta360 X5を自撮り棒の先に固定して、あとはリラックスして泳ぐことだけでした

構図を考えていません

被写体を追ってもいません

全方位を同時に記録しているので、どの方向を切り出すかは陸に上がってから決められるからです

「撮り逃さないから、撮ろうとしなくていい」

この一点が、私にとっては決定的でした

背後のバディの表情まで、写っていました

映像を見返して驚きました

目の前の魚だけではありません

自分の頭上をウミガメが通り過ぎていたこと

背後でバディが驚いている表情

そのとき自分がまったく気づいていなかった景色が、全部そこにありました

20年前にブレた写真しか残らなかったあの日と、真逆のことが起きていたわけです

その場では何も頑張っていないのに、記録だけが増えている

不思議な感覚でした

いちばん良かったのは、自分の泳ぎ方が見えたことでした

これは買う前には想像していなかった効果です

360度で撮っているので、自分を「後ろから」見ることができます

姿勢がどうなっているか

フィンをどう蹴っているか

私の場合、手で泳ぐ癖がしっかり映っていました

20年前からの癖です

言葉で指摘されてもピンとこなかったものが、映像だと一発でわかりました

そこから直すのは、驚くほど早かったです

カメラを買ったつもりが、コーチが1人ついたような感じでした

水中で最初に守りたいのは、撮ることではありませんでした

ブランク明けの潜水で、私が水の中でずっと考えているのは残圧のことです

あとは浮力と、バディがどこにいるか

正直に言うと、これだけで頭はいっぱいになります

そこにカメラの設定と、被写体を追う動きが乗ってくると、どれかが必ず抜け落ちます

20年前の私は、カメラを優先して浮力のほうを落としました

順番を間違えたんです

いまのやり方は、その順番を変えなくて済むところがいちばん助かっています

撮ることを後回しにできるので、水中では安全のことだけ考えていられます

そして陸に上がってから、ゆっくり画角を選ぶ

「撮り逃さない」という一点が、水中での余裕そのものになって返ってきました

再開したころの私がいちばん欲しかったのは、実はこの余裕だったのだと思います

いまのほうが、20年前より楽しめています

これは書いておきたいことです

体力は確実に落ちています

耳抜きも、若いころのようにすんなりとはいきません

それでも、20年前の自分より今の自分のほうが海を楽しめている実感があります

理由のひとつが、記録が残るようになったことでした

阿嘉島のケラマブルーを、その場で味わって、家に帰ってからもう一度味わえる

同じ1本のダイビングが、二度おいしくなった感じです

正直に書いておきたいこと

いいことばかり書いても信用できないと思うので、気になっている点も残しておきます

まず、撮ったあとの編集に時間がかかります

360度で撮るということは、どこを見せるかを後から自分で決めるということです

その自由は、そのまま作業量になって返ってきます

それから、潜水ケースなどの周辺をどこまで揃えるかで、最終的な金額は変わってきます

本体だけで完結する機材ではありません

そして、これは私の使い方の話ですが、レンタル器材で潜っている私にとって「自前で持っている数少ない道具」がこのカメラです

だからこそ、扱いには気を使います

海に持ち込む道具である以上、丁寧に扱う前提は変わりません

最後に

20年前の私は、撮ることと潜ることを同時にはできませんでした

どちらかを選ぶしかなくて、私は潜ることを選んで、撮ることを諦めました

いまは、その両方が一度にできています

正確に言うと「撮ろうとしないまま撮れている」という状態です

技術が私を上手にしてくれたわけではありません

技術が、私が頑張らなくていい場所をつくってくれた

そういう感覚に近いです

ブランクがあると、どうしても「戻れるだろうか」という不安が先に立ちます

私もそうでした

でも、あのとき諦めたものが20年越しに戻ってくることもあります

海はずっとそこにあって、変わったのは道具のほうでした


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20年のブランクを埋めた「Insta360 X5」活用術 「阿嘉島」の海を一生の記憶に変える

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