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自然と命、主語はどっちだろう。自然(ちび創作大賞参)

「自然体でいてください。」

この言葉を、私は少し疑っている。

自然とは、優しいものなのだろうか。

春は花を咲かせる。
その春は花粉を運び、多くの人を苦しめる。

夏は命を育てる。
その一方で、人の命を奪うほどの暑さになる。

川は潤いを与える。
大雨の日には家も、人も、思い出も流してしまう。

自然は誰かの都合で、

動いてはいない。

だから私は思う。


自然は優しいとは表現できない。

そこに在るだけなのだと。
自然が。命が。


人間は面白い。


都合が良ければ「自然の恵み」と呼び、
都合が悪くなると「自然災害」と呼ぶ。

自然は何も変わっていない。


変わっているのは、私たちの受け止め方だけなのかもしれないと。

人も、少し似ている。


機嫌のいい日は「優しい人」。
怒れば「怖い人」。
失敗すれば「頼りない人」。

本当にそうだろうか。

その人は、同じ人で変わっていない。

私たちが、その一場面だけを切り取って見ているだけなのかもしれない。

看護師として、
経営者として、
多くの人と出会ってきた。

「扱いにくい方」と呼ばれる人もいた。

呼ばれ方に、疑問を感じる。

その人の人生を少しだけ知ると、その姿は自然に見えてくる。

怒る理由があった。

泣く理由があった。

助けを拒む理由があった。

その人は最初から

「困った人」

ではなかった。

その人の自然が、
そこにあっただけだった。

だから私は、「自然体」という
言葉を簡単には使えない。

自然とは、美しいだけではない。

残酷でもあり、

理不尽でもあり、

それでも命を

つなぐものでもある。


だから思う。

自然になることは、いい人になることではない。
自分を偽らずに生きることでもない。

喜びも、
怒りも、
悲しみも、
弱さも。

そのすべてを抱えたまま、

自分という命を認めること。

それが、本当の自然なのだと。

そして今日も風が吹く。

花は踊り、

草木は音を奏でる。


自然は、
一度も自分を説明していない。

語っているのは、
私たち人間なのかもしれない。


だから私は、
少しだけ言葉を添えてみる。

自然は、命に生き方を教えない。

私は何度も、何度も、
考えを変えてきた。

間違いに気がついて、
遠回りもしてきた。

その度に見える景色は増えていった。

自然は、同じ姿ではいない。

相関図

だからこそ自然なんだ。

#ちび創作大賞  #自然  
#山奥AI研究所 さん
素敵なテーマをありがとうございます。

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