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「イヤ!」の奥にある小さな願い ― “大好きだよ”が未来を育てる

「ママがいい」と泣いた
1歳児の本当の願い

ずいぶん前のことになりますが、
私が1歳児クラスの担任をしていた頃に出会った、Aくんのお話をします。

ある日のこと。
朝から楽しそうに遊んでいたAくん。
オムツがいっぱいになっていたので
「オムツ替えようか」と声をかけたところ、
Aくんは急に泣き出しました。

ただの"イヤイヤ"ではないな、
そんなふうに感じました。

Aくんのお母さんは仕事が非常に多忙で、
お母さんとゆっくり触れ合える時間が限られていました。
Aくんはお母さんのことが大好きなのに、
その「大好き」を満たしてもらえる時間が足りず、まだ1歳という幼い心で、
精一杯の「我慢」を重ねていたのだと思います。



Aくんは泣きながら
「ママ~ママがいい~...」
と繰り返しました。


私は無理にオムツを替えず、
Aくんを抱っこしながら
こう声をかけました。


「そうだね、ママがいいね」

「Aくん、ママのこと大好きだもんね」

「ママにぎゅーってしてもらいたいね」

「ママもAくんのこと、大好きって思ってるよ」

「Aくんとママの大好き一緒だねぇ」


すると、Aくんが泣き止んだのです。

私は何度か同じような言葉を繰り返しました。
そうして少しずつ落ち着いていき
気づいたら、Aくんに安心した笑顔が
戻ってきていました。

そしてAくんから話し始めた
そのタイミングで、
もう一度
「オムツ替えようか」
と聞くと、素直に応じてくれたのです。


こどもは
「ママに好きって言ってほしい」


Aくんの涙は、
「オムツを替えたくない」
わけではありませんでした。


「自分を見て」
「自分を大切にして」
「好きって言って」

と願っていたんだと思います。



こどもは、まだ自分の気持ちを
うまく言葉にできません。


だからこそ、
泣いたり
拒否したりする形で
心のサインを出しています。



もし、
こどもが「イヤ!」と言ったとき。


その奥に、

「もっと甘えたい」
「好きって言ってほしい」

という気持ちがあるかもしれません。



最後に..

こどもの行動には、必ず理由があります。


それが「言葉にならない思い」だからこそ、
私たち大人が立ち止まって、
耳を傾けたいなと思っています。


そして、保護者の皆さんも、
いつも完璧じゃなくていい。
自分を責めなくていい。

こどもは、ママやパパ、
おうちで一緒にいてくれる人のことが
大好きです。


特別なことをしなくても、
そばにいるだけでいい。

こどもにとっては、
それがいちばんの安心なんです。

「安心した抱っこ」
「大好きだよ」という言葉は、
未来の自己肯定感を支える
大切な土台になると信じています。



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