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【読書記録 -97】危険だからこそ知っておくべきカルトマーケティング

昨日の記事の『ファンダムマーケティング』は、『イン・ザ・メガチャーチ』を読んで、連鎖的に購入した本だったが…

さらに連鎖して購入したのが、本書『危険だからこそ知っておくべきカルトマーケティング』だ。こちらは、昨日の『ファンダムマーケティング』よりももっとディープな内容だ。

本書の著者 雨宮純は、悪徳商法、陰謀論、カルト宗教を調査するライターであり、自らを「ウォッチャー」と定義する。ウォッチャーとは、大手メディアが黙殺するような怪しげな事案・・・・・・ を長期間追い続け、その裏にある社会問題を告発することを指す。

時折、特定の政治団体や陰謀論集団が引き起こす異常な「熱狂」は、決して偶発的な現象ではない。それは、人間の心理的脆弱性を突いた、緻密なマーケティング(チャーチマーケティング)と言える。

なぜ今「カルトマーケティング」を知ることが重要なのか

今、ボクの中では「チャーチマーケティング」「ファンダムマーケティング」「カルトマーケティング」という3つのワードが混在していて、どのようにカテゴライズすべきかわからない状態ではあるが…

このマーケティング手法を遡っていくと、戦後米国の「教会成長運動」に行き着くようだ。当時の宣教学者 ドナルド・A・マクギャヴランが「プラグマティズム」を導入したことにより、それが、後の「メガ・チャーチ」量産へと繋がった。

プラグマティズムとは、理論や信念の真偽を「行動の結果」や「実際に役立つか(有用性)」で判断する、19世紀末にアメリカで生まれた哲学的思想です。理念よりも「問題解決」や「実践」を最重視し、状況に合わせて柔軟に行動を修正することを尊ぶ考え方で、「実用主義」とも訳されます。

現代においては、「SNSの普及」と「データ中心のマーケティング」というコンテクストから、当時のチャーチマーケティングを、より大規模に、より強力に展開することができるはずだ。よって「カルトマーケティング」は、ボクたちのすぐ近くに蔓延っているのかもしれない。

集団を熱狂させる「6つのセオリー」

著者は(人々を没入させ、集団を強化するための)カルトマーケティングの手法を6つのセオリーとして体系化している。

  1. 教義の構築:「今、ここではないどこか」へ行ける終末論などのビジョンを提示し、個人を大きな大義に接続する。

  2. 共通敵の設定:明確な敵を作り、個人の苦悩や社会への不満を「正義のための闘争」へと変換して行動のエネルギーを引き出す。

  3. 外部との接点:SNSでの魅力的な発信や、正体を隠した人間関係の構築など、多様な手段で人々を内部へと引き込む。

  4. 没入のスイッチ:「これはゲームではない」と感じさせる、ARG(代替現実ゲーム)的な仕掛けを利用して謎解きをさせ、信者を虚構の世界へ没入させる。

  5. 集団の強化:独自の専門用語(ジャーゴン)や象徴、大規模集会での身体的なシンクロなどを通じて外部との差異を強調し、強固な一体感を醸成する。

  6. 資源の回収:階層構造を設け、「特別な階層に上がれる」という承認欲求を刺激することで、信者から会費や自発的な労働力を効率的に回収する。

この「6つのセオリー」は強力な心理的操作術であるが、それを知っておくことは自分の身を守る防御策になる。さらに、自分が所属する組織が「カルト的」な方向に進まないようチェックするポイントにもなるのだ。

参考リンク集

・Amazon『危険だからこそ知っておくべきカルトマーケティング』書籍紹介ページ
・日本脱カルト協会 (JSCPR) :ホームページ
・全国霊感商法対策弁護士連絡会:ホームページ
・国民生活センター:ホームページ

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