【読書記録 -37】THINK AGAIN
以前、この読書記録のシリーズで、アダム・グラントの著書 『GIVE & TAKE』を紹介したことがある。
本作『THINK AGAIN』も同氏の著作だ。
この本の中に『GIVE & TAKE』の内容が触れられていたりするので、先に『GIVE & TAKE』の方を読んでから、こちら(の分厚い本)にトライすることをお勧めする。

ボクたちは一度手に入れた知識や信念に固執しがちだ。
しかし世の中の状況は時間の経過と共に変化する。
ボクらはその変化に合わせて、自らの考えを疑い、思考をアップデートしなければならない。そして本書にはそのための技術が詳細に記載されている。
ボクらの思考は、大きく「伝道師」「検察官」「政治家」「科学者」という4つのモードに分類できる。
牧師:自分の信念が脅かされたとき、自らの正しさを説法し、守り抜こうとするモード。
検察官:他人の論理の欠陥を見つけ出し、相手が間違っていることを証明して論破しようとするモード。
政治家:周囲の人々に受け入れられ、承認を得るために、自分の主張を曲げたり耳当たりの良いことを言ったりするモード。
これらに対し、著者が推奨するのは科学者のモードだ。
それは、自分の考えを確定した事実ではなく仮説として扱うモード。つまり、データや証拠に基づいて自身の考えを疑い、間違っていることが判明すれば喜んでアップデートするという姿勢を持つモードだ。
著者はさらに思考の二極化について触れている。
ボクたちが新しい情報に触れるとき、進む道は大きく2つに分岐する。それは、過信サイクルと再考サイクルだ。
過信サイクル:「自分は正しい」という自尊心に囚われると負のループが始まる。そのループに巻き込まれると「伝道師」「検察官」「政治家」のいずれかのモードになり、「科学者」モードになることはできない。
自尊心:自分の知識や判断に絶対の自信を持つ。
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確信:疑いを持たず、自分の考えを正しいと決めつける。
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確証バイアス/ 望ましさバイアス:自分の考えを裏付ける情報だけを集め、都合の悪い真実を無視する。
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是認:周囲からの賛同や、歪められた証拠によって「やはり自分は正しかった」と確信を深め、思考が硬直化する。
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(自尊心に戻る)
再考サイクル:知的な成長をもたらすには、常に自分を疑い続けることが必要だ。それがこのサイクルであり、「科学者」のモードになるための唯一の思考プロセスだ。
謙虚さ:自分は万能ではなく、間違える可能性があることを認める。
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懐疑:現在の自分の知識や方法が本当に最適なのかを問い直す。
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好奇心:知らないことや新しい視点に対して関心を持つ。
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発見:新しい事実や視点に到達し、知識がアップデートされる。
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(謙虚さに戻る)
…ここでボクがサマったのは、本書の第一章「自分の考えを再考する方法」の一部だ。本書の第二章には「他者に再考を促す方法」、第三章には「再考する組織の作り方」について書かれているが、長くなってしまったので、ここでは割愛しようと思う。
―知性的であること―
それは「どれだけ多くの知識を有しているか」ではなく「どれだけ素早く過去の自分を捨て去ることができるか」だ。
ボクたちは、自分のアイデンティティを「信念」に置くのではなく「価値観」に置くべきだ。
「信念」は外的な情報によって揺らぐが、「価値観」は内から沸き立つもの ―誠実さや好奇心― であり、ボクたちが考えを改めることは成長の証なのだから。
