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【読書記録 -30】ソクラテスに聞いてみた

これは「パイドン」と一緒に買った本だ。

パイドンという本が、ソクラテスが処刑される日について書かれた本だということは事前に知っていた。ひょっとするとグロい内容なんじゃないかと思って、保険として買ったものだ。(全然そんなことなかったけどね…)

書店でパラパラとページをめくって、かなりライトな内容だったので安心して購入したのだが、ライトな割に中身はギュッと凝縮されている印象だ。

『ソクラテスに聞いてみた』の著者 藤田大雪は、長年に渡って哲学研究と教育の現場に携わってきた人物だ。古代ギリシャ哲学を専門としながらも、難解な概念を現代人の生活に接続する語り口に定評があるそうだ。

本書においても、古典の知恵を物語形式でわかりやすく書いている。


ー 人生をどう生きるか ー
この問いはソクラテスの時代から、ずっと人間を悩ませてきた問いだ。

この物語の主人公は清水サトル。27歳のサラリーマンだ。彼は新卒で中小企業に勤めて5年、毎日の生活がマンネリ化していて、仕事もプライベートも面白くない。

ある日の深夜、彼のFacebookのアカウントに「ソクラテス」と名乗る人物からから友達申請が来る… そんなところからこの物語はスタートする。

ソクラテスが古代ギリシャ時代から現代にタイムスリップしてきて、サトルの日常の悩み(人間としての悩み ―友達、恋愛、仕事、お金、結婚)を一緒に考えていくというストーリーだ。

ソクラテスは、人生を生きるうえで大切な指針として、①自分をごまかさないこと、②他人におもねらないこと、③どんなときも最善を尽くすこと― の3つを挙げている。

それは「人生をどう生きるか」という根源的な問いに対するひとつの解としての、ソクラテス哲学的な生き方だ。情報があふれ、他人の評価にさらされ続ける現代においては、外面を取り繕うことよりも、内面の誠実さが問われるのだ。

著者 藤田大雪が、本書をこのような物語形式にしたのは、哲学が決して机上の学問ではないということを言いたかったからなのかもしれない。

ソクラテス哲学は、日々の選択や人間関係のなかで実践されてこそ価値を持つ。自分をごまかさず、他人に迎合せず、常に最善を尽くす。その積み重ねが、後悔の少ない人生を作っていくのだ。

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