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【読書記録 -15】パイドン

この本はBOOK OFFでまとめ買いした中の一冊だ。
以前から一度読んでみたいと思っていたが、店頭の書棚でパッと視界に入ってきたので、そのまま手に取ったものだ。

古本屋はこういう意外な出会いがあるからな。
そういうのが楽しいのだ。


『パイドン』

著者プラトンは紀元前427年頃にアテナイの名門に生まれ、若くしてソクラテスに学んだ哲学者である。彼は後にアカデメイア(西洋初期の哲学学校)を創設し、西洋哲学の基礎を築いた。

本書『パイドン』は、ソクラテスがヘムロック(毒ニンジン)によって処刑される最期の日を描いた対話篇であり、納富信留訳により現代日本語で精緻に再構成されている。

タイトルとなっている『パイドン』は、エリス出身の若者で、ソクラテスの最期に立ち会った弟子の名前だ。プラトンはソクラテスの処刑後、パイドンが別の弟子たちに向けて、その日の出来事を回想として語る構成になっている。つまり、物語の語り部の名前がそのままタイトルになっているということだ。

ソクラテスは、死の直前まで弟子たちに「人はいかに生き、いかに別れを受け止めるか」という問いを投げかけている。そして、ソクラテスは自分が処刑されることを知りながらも、一切取り乱すことなく、魂の行方について語り続ける。

ソクラテスは、死を「無」ではなく、魂が身体から解放される出来事として捉えていた。そして、哲学とは快楽や恐怖といった身体の影響から魂を引き離し、理性によって物事を考える訓練であり、死の予行演習だと説いている。

さて、『パイドン』は、ソクラテスの哲学=死生観を描いた本であり、古代ギリシア哲学やプラトン思想を知る上で重要な一冊だ。

その中で、ボクは特に巻末の納富氏の解説部分を読むことをお勧めする。この解説を読むと、ソクラテスの哲学と、本書『パイドン』が残された背景がよくわかる。

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