【読書記録 -44】アウト老のすすめ
みうらじゅんは言語化の神だ。
ボクはそう思っている。
「ゆるキャラ」も
「クソゲー」も
「マイブーム」も
彼が生み出した造語だ。
本書の中でも(タイトルでもある)「アウト老」のみならず「老いるショック / 老いるショッカー」や「いやげもの」「〇〇DT」「耳ゼミ」などの多彩な造語が繰り出されている。もう感動しかない。
ボクはちょうど一週間前に、東海林さだおのエッセイの紹介した。
東海林さだおとみうらじゅんは共に日本のするユーモアエッセイの第一人者だ。東京出身の東海林と京都出身のみうらは、文字通りユーモアエッセイ界の東と西の正横綱だと言ってもいいだろう。
ただ、みうらじゅんはエロに振り切っていて、東海林さだおは昭和レトロを中心に置いている。それはきっとエッセイ界における不知火型と雲龍型みたいなもんだろう。知らんけど…
本書の著者 みうらじゅんは、1958年京都府生まれ。武蔵野美術大学在学中に漫画家としてデビューし、以来、イラストレーター、エッセイスト、ミュージシャンなど、特定の枠に収まらない多才な活動を続けてきた。
『アウト老のすすめ』は文芸春秋のコラム連載を書籍化したものだ。読んでいて、決して何かの役に立つような内容ではない。ひたすらクスクス笑って読むべきエッセイだ。

だけど、敢えて本書に意味を見出すとするならば… それは「老い」についての考察だろう。
ボクたちは長い人生、自分をどう見せるか、どう評価されるかに汲々として生き、そして老いていく。しかし、「アウト老」として生きるのであれば、誰の期待にも応えなくて良い。それこそが人生最大の特権なのだ。
本書の中で、ボクは(トム・クルーズと彼の母との会話を妄想した内容の)「オカンとトムと、時々、バイク」の章が好きだ。
どっからどうひねり出せばこんなエッセイが書けるんだろう…
