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【友人編|ep43】ずっと気づいていたのに——見ないようにしていたもの


Mちゃんとのことがあってから、
私はもう一人の友人、
Sちゃんに相談すべきかどうか、
ずっと迷っていました。

彼女は、Mちゃんと三人で
10年近く交流してきた大切な友人。
Sちゃんが転職をしてから、
三人で会う機会は減っていたけれど、
子供たちも同級生。
共通の友人のことを相談してもいいのか、
そんな迷いが私を足止めしていました。

その一方で。

先輩のEさんには、
少しずつ話を聞いてもらっていました。

仕事の合間や、何気ない会話の中で、
ぽつり、ぽつりと。

全部を話すことはできなかったけれど、
それでも誰かに聞いてもらうことで、
なんとか自分を保っていたのだと思います。


私には、悩んだときの
自分の癖がありました。

これまで誰かに相談を持ちかける時、
私はいつも、その渦中にいる時には
口を開くことができませんでした。

感情がコントロールできず、
泣いて相手に迷惑をかけてしまうのが
怖かったから。

ある程度、自分の中で消化し、
「過去の話」にできてから伝えることしかできませんでした。


けれど、今回のMちゃんとのことは、
一人で抱えるには、
あまりに重く、苦しすぎました。

私が間違っているのか。
本当は、彼女を応援すべきだったのか。

正解がわからず、足元が崩れていく。

私は意を決して、
Mちゃんと私の両方をよく知るSちゃんに、
すべてを話すことにしました。

連絡をすると、彼女はすぐに
飛んできてくれました。

近くのスタバ。
コーヒーの香りが漂う中で、
Sちゃんはまるで自分のことのように
Mちゃんに怒り、
私の心に寄り添ってくれました。

そして、話をするうちに、
私は思いもよらない事実を知ることになります。

転職のせいで会えなくなったのだと
思っていたSちゃんの行動には、
別の理由がありました。

「私はね、2、3年前から違和感を感じていたんだよ」

Sちゃんは
はっきりと言いました。

「夏休みに、ただでさえ手のかかる子供をsoftlyの家に預けて、自分は
どこかへ行ってしまう。
毎週、家族全員分の夕飯を食べて
帰るのに、置いていくのは500円だけ。
天真爛漫なのは彼女のいいところだけど、私には、彼女がsoftlyを利用しているようにしか見えなかった。
そんな姿を見たくなかったから、
私は三人で会うのを避けていたんだよ」

その言葉を聞いて、わたしは
妙に納得しました。

自分が見えていなかったもの。
いいえ、

「見ないようにしていたもの」の
正体に、ようやく気づかされたのです。

その後も、Sちゃんはいつも寄り添い
揺れる私を支え続けてくれました。


そして、あのスタバの日を境に、
Mちゃんにまつわる出来事の見え方が、少しずつ変わっていきました。





ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

この場所には、これまでの出来事や、子どもたちとの日々を、少しずつ言葉にして残しています。

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そのときの気持ちに合うものから、ゆっくり読んでいただけたら嬉しいです。


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