ゆらいで、それでも——もーりーゼミ 1on1個別対話(最終回)
小学校教員のsmyle(スまイル)です。1年生の学年主任を務めています。
8月1日6:00、もーりーゼミの1on1個別対話(最終回)が行われた。
夏休みに入って少し経った朝。もーりーさんから「最後はちゃんと締めくくりたい」と声をかけてもらい、60分の時間をいただいた。この4ヶ月を、ゆっくり言葉にする時間だった。
(もーりーゼミ 1on1個別対話 4回目の記事はこちら↓)
4月・5月・6月・7月——1学期に、何があったか
「1学期トータルで見て、どうでした?」
その問いから対話が始まった。正直に答えると——大きな波があった、という感覚がある。
特に5月・6月は、自分のゆとりや疲れと関わりの質が連動するんだな、ということを改めて自覚した時期だった。頭ではそういうことがあると分かっていたし、今までもきっとあったのだと思う。でも今回は、もーりーさんとのゼミで自分の言葉と関わり方に向き合いながら過ごしていたから、なおさらそれが見えた。「あ、言葉に出てるな」と気づく瞬間が増えた。
ただ、こうして立ち止まる機会があるから、「今の感じ、良くないな」「もう少しこっちの方がいい」というところで、自分にブレーキをかけたり修正したりできた。そして7月には、改めて自分を取り戻した感覚があった。子どもの声を聴き直し、一緒に考える時間を大切にしながら、最後の方はより良くなってきたかなという手応えを持って1学期を終えられた。
もーりーさんはこう言ってくれた。
「何か事が起きたとしても、もう十分前に進んでると思う。大切にしたいものを大切にしようとしているから、苦しくもなる。でも、そうやってちゃんと振り返れているじゃないですか」
揺らぐことは、失敗じゃない。揺らぎに気づいていること自体が、すでに前に進んでいる。

封じ込めていたもの、解放したとき
「子どもの声を聴く、という4ヶ月で、どんな声が聞こえてきましたか」
具体的な言葉を挙げるのは難しい。でも、改めて感じたのは——1年生はとにかく素直だ、ということだった。そのままを言う。だからこそ、こちらがしゃべってしまうことで、それを封じ込めてしまっていたんだな、という感覚が強くあった。

7月に単元の進度的に余裕ができた時、「ここ、自分たちでやってみない?」と子どもたちに委ねてみた。その時の生き生きとした姿が印象に残っている。言葉も、学び方も、解放すると本当にイキイキと動く。型や仕組みを渡すことに加えて、委ねる余白があってこそ、子どもが生き生きと動き出す——その感触を、2学期につなげていきたい。

揺らいだ時に、どこへ戻るか
1学期の中でいちばん揺らいだのはどんな時か、と聞かれて——思い当たるのは、「1年生担任としてクラスをきちんとまとめていると周りから見られなきゃいけない」という感覚が出てきた時だった。
子どもたちが慣れてきて自我を出してきた。本来それは、良いことのはずだ。でも当時は他者の視線が邪魔をして、「ここは言わなきゃ」と口から出てしまう場面があった。さらに仕事に個人的な事情も重なった時期は、キャパがいっぱいになり、そのしわ寄せが子どもへの関わりに出る——そんな5月・6月だった。

対話の中で、もーりーさんが自身の実践として話してくれたのが、毎日の振り返りを仕組みにすることだった。スプレッドシートに+・-・→で書いていく。夜は疲れて書けないから朝5時に起きて書く。言葉で書くのが難しい時はプルダウンで選べるようにして、無理のない形で続ける。
聞きながら思い出したのは、自分も毎週末やっていたことだ。1週間分の、自分が教室で発した言葉の「音声記録」をもとに、ゼミで出た問いを軸にAIと振り返る。「先週の問いに対して、今週はどうでしたか」と問いかけながら客観的に整理していく。もーりーさんはこれを聞いてこう言ってくれた。
「今回のゼミでいったら『子どもの声を聴く』を常に問いとして持っておくと、見えてくるものがあると思う。それを軸に客観的に振り返れているっていうのは、すごく良い」
振り返りを続けること自体が、揺れた時に戻れる場所をつくる。仕組みがなければ、通り過ぎてしまう。

幼保こ小の教室で、見てみたいもの
夏休み中の楽しみがある。来週、子どもたちの出身園を見学させてもらうことになった。
今学期、幼保こ小の連携研修の中で、園の先生方がどんな関わりをされているかを聞く機会があった。「ぜひ一度見に来てください」と言ってくださったので、実際に足を運ぶことにした。
見てみたいのは、声かけの仕方と、子どもがトラブルを抱えた時の距離感だ。自分の課題意識がまさにそこにあるから。もーりーさんはこう言ってくれた。
「実際に見学に行くと解像度がめちゃくちゃ広がると思う。対話を大切にしている場面、いろんな視点で問いを持って見に行くといいですね」
子どもたちは、園で積み上げてきた対話の経験を持って小学校に来ている。その経験を知った上で授業を組み立てるのと、知らないままでいるのとでは、まったく違う。「教える」より「つなぐ」という視点が、授業の組み立てを変えていくかもしれない。

2学期の問い——「委ねられる学び」を探す
夏休みに探求したいことを聞かれて、一つ浮かんだのが「1年生の今の段階で、委ねられる学びとは何か」という問いだった。
7月に算数で委ねた時、「算数楽しい」「算数好き」という声が生まれた。ひらがなやカタカナの学習でも、少しずつ自己調整の入り口を試みた。夏休み明けからは漢字学習が始まる。そこで、子どもたちが自分で学びを動かしていく感覚を、どう丁寧につないでいけるか。
委ねる余白を、どこにどう作るか。その問いを持って、2学期の教室に入りたい。

4ヶ月間、振り返りながら気づくことがある、ということを、この時間を通じて改めて感じた。通り過ぎてしまいそうなことを、立ち止まって言葉にする。それ自体が、次に進む力になった。
最後に、もーりーさんへ。お忙しい中、毎回丁寧に向き合ってくださり、本当にありがとうございました。またいつか、こういう時間が持てたら嬉しいです。
