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「〆野本出すプロジェクト」制作日誌♯11「現在書いている原稿のkindle本化をあきらめます!その主張と理由」

 とても残念ですが、今書いている原稿をkindle本にすることを断念したいと思います。「探究学習を活かして、総合型選抜でワンランク上の大学を狙おう!」という主旨の大学受験生向け参考書を作るべく、今まで原稿作成をしていました。ここ2週間程は、SNSも少し控えて原稿作成に集中するようにしました。

 そのかいあって、現在45000字程度、全体の3/5まで書き終えたところでしたが、この原稿を本にすることをあきらめることにしました。

 理由は、現在見えてきている「総合型選抜」の変化に、この本の主旨や主張がそぐわなくなったからです。この本を無理やり完成させたところで、この本の内容が「総合型選抜がこれから向かうであろう方向」から乖離していることが明らかになりました。当初は、現在の総合型選抜(を含む大学受験)の動向や変化を見つつも、「こういう現況であるならこういう対策や方法で志望校合格を狙えばいい」と私なりの目算を立てて書いていました。しかし、書いている内容が決定的に現状から離れたものになってしまうことが読めてしまいました。

 実用本である以上、再現性や実効性がなければ出す意味がありません。無理やり出したところで、「ウソ」を書いていることになりますし、そんな受験生を混乱させるような本など当然出したくもありません。多少の微調整でどうにかなる差異であるなら、部分的に修正を施してアップすることもできます。当初はそう考えていました。しかし、今回の「総合型選抜」の変化はなかなかクリティカルなもので、言い方・文言を変えただけでどうにかなるレベルではなく、根底から今書いている原稿の主旨や主張をひっくり返すものであったため、泣く泣くkindle本化は断念することにしました。

 さて、何がどのように、現況と本の内容が合わなくなってしまったのか、簡単に説明します。細かい専門的なところは削って、ポイントだけお話しします。

 これは、別記事でも書きましたが、今、総合型選抜は教科学力に対する評価の重要性を高めつつあります。

(これからの総合型選抜はますます「各教科の学力」が問われてくる)

 これ自体は許容できることで、むしろ学力が十分でない生徒が合格してしまうような選抜方法は望ましくないと私も考えていました。学習姿勢や意欲の評価もよいが、英語や国語・数学などの主要教科の基礎学力も当然重要であるため、それも評価対象として重視したいというのは最もなことで、上掲の拙記事でも言いましたが、旧AO入試のときの問題点を解消するためにも何らかのかたちで学力を判定する必要はあるだろうと私も考えます。

 こうした流れを受けて、先日文科省は「2026年度(令和8年度)大学入学者選抜実施要項」を公表しました。それに関する記事の一つがこれです。

(【大学受験2026】総合型・推薦型の学力テスト、条件付きで2/1以前実施可能に…旺文社)

 この記事から重要なところを抜粋します。

「そのほかの変更点として、総合型・推薦型の趣旨が変更された。総合型は昨年まであった「入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に評価・判定する入試方法」という記述が削除され、単に「詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせた入試方法」となった。旺文社教育情報センターは、「総合型とは何か、という部分に対する答えがなくなってしまった印象」と分析している。」

 「2026年度(令和8年度)大学入学者選抜実施要項」の公表に伴って選抜がどのような点で変更となるのかについて分析した記事ですが、この総合型選抜が「入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に評価・判定する入試方法」であることを根拠として私の原稿は書かれていました。こうした評価に見合うように、探究学習にどう取り組み、その成果をどうとらえ、また、そこでの学びを志望理由書や小論文作成・面接での取り組みにどう活かすかについて、書いていました。今回、この記述が「大学入学者選抜実施要項」からなくなり、総合型選抜は「詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせた入試方法」として再定義されています。この段階で、私の本で主張することの大前提が崩れました。これが、今回書いている原稿を「ボツ」にしようと思った最大の理由です。

 もちろん、部分的に見れば間違えたこと言っているわけではないかもしれませんが、この本の主旨そのものの前提となるものが担保されない以上、この本は成立しないと考えました。

 ただ、「探究学習を活動実績として推薦系選抜に挑む生徒」は依然いるかと思われます。ですので、今回この原稿に書いたことを部分的に活かして、今後はそういう生徒のためのnote記事としてそれを焼き直しをしてお披露目したいと今は考えています(※ごめんなさい!一部有料記事になる予定です!)。ただ、私の見立てでは、「探究学習を軸に総合型選抜で勝ちに行く」とまでは言い切れない状況に今後の大学受験状況は変わってしまうと考えています。そのため、この本自体はお蔵入りにします。

 無理して出しても、私にも受験生にも何もいいことはありません。こればっかりはしようがないことです。以上、「今書いている原稿は本にしないという決断をした」というお話しでした。

 なお、これは別でまたお話ししますが、実は水面下で別の本の企画と作成の準備を進めていました。今後はそちらの作成状況や進捗のお話しになろうかと思いますので、引き続き温かい目でこのプロジェクトを見守っていただけると幸いです。

 本日はこの辺で。ではまた。

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