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【映画感想文】現在公開中の『米寿の伝言』を見てきた!


稀代の出不精が再び外に出た!

 以前、別の記事でも書きましたが、私は本当に出不精でして、基本、本業が休みの日は、家で仕事か、本を読んでいるか、note記事を書いているという「何もない男」です。で、仕事終わりは晩酌しながらradikoでラジオ番組を聞いて寝ます。自分でも「私の人生これでいいのかな」と不安を覚えることがたまにある、そんな日々です。ですから、基本旅行や外出はしません。「仕事の都合」とかのやむを得ない事情や、遊びでもよほど気が乗らないと家を出ません。まさに「キング オブ インドア」

(出不精が美術館に行った話)

 そんな私に、知人から映画のお誘いがありまして、今回は、重い腰を上げて、映画を見に行くことになりました。

「時間芸術」の鑑賞は余り得意ではない

 映画って自分で余り見ないんですよね。本とか読んだり美術館や博物館に行ったりは比較的好きなんですが、映画とか舞台とか、自分で積極的に鑑賞しようと思わないですね、若い頃から。

 たぶんね、自分の時間がそれにばっこりとられちゃうのが何か苦手なんですよね。映画とか舞台とかって始まったらもうそのまま一定のスピードで強制的に進みますよね。その時間を映画や舞台に捧げなくちゃいけないってところに、やや抵抗感あります。とはいえ、それが「時間芸術」の特徴なので、しようがないんですが。「本を読む」のは自分のペースやスピードでできるんですが、映画や舞台にはそれを進める主導権がこっちにない、ということから映画鑑賞は余り得意ではありません。

 一方、知人は映画や舞台が好きで、ちょくちょく誘ってくれます。私、映画は得意でないといいましたが、「嫌いではありません」。いい映画を見たときに去来する感情はたまらないものがあります。誰かのセリフではないですが「映画って本当にいいものですよね」と見終わって思う作品もいっぱいあります。ただ、メディアとして得意でなく積極的になれないというだけ。ですから、こうやって誘っていただけると、「時間芸術が苦手な私」としては助かるのです。

行ってきました!池袋はシネマ・ロサ!

 ということで、本日(2025/05/15)は池袋のロサ会館に行きました。池袋はすごい久しぶりなんですが、この池袋西口のロマンス通りの猥雑さは変わりませんね。キャッチのお兄さんから掛けられる声を振り切りながら、ロサ会館へ向かいます。

 このロサ会館、ボーリング場やゲーセンなどを有している歴史ある複合娯楽施設なんですが、この1Fに「シネマ・ロサ」があります。今日はここで現在公開中の映画『米寿の伝言』を鑑賞します。

 ……と、その前に上映開始までまた時間があるので、知人と腹ごしらえ。ロマンス通りにある「かぶらや」で焼きトンとウーロンハイをいただき、その後再びロサ会館へ向かいました。

『米寿の伝言』をいざ鑑賞!

 会場のシネマロサはほぼ満員盛況です!大勢の人を分けながら、予約していた席に着いていざ鑑賞です!

(『米寿の伝言』公式HP)

 ネタばれにならない程度に映画のあらすじを、

「変わり者の発明家である祖父・米蔵が、米寿を目前に他界、孫兄弟のキョウヘイとキッペイは祖父の遺品である『発明品』を整理していた。すると……発明品が誤作動!棺桶の中の祖父と弟の中身が入れ替わった⁉米蔵との再会に喜ぶのも束の間、発明品は故障し元に戻せなくなってしまった!果たして兄は、弟を救えるのか⁉そして祖父との2度目のお別れの行方は……?」(公式チラシより引用)


 ……というお話しなんですよね。SF・スラップスティックコメディというのでしょうか。通夜のシーンから始まるので多くのキャストは喪服を着ていますが、全く湿っぽさはありません。むしろ笑えます。人格が入れ替わる装置(発明品)で米蔵(祖父)とキッペイ(孫)が入れ替わってしまって、祖父が孫の体を借りて生き返るかたちに。当然、周りは予想しない「再会」に喜びますが、「あれ?ってことは明日火葬されるの、孫じゃね?」となり、それを回避するためにキョウヘイ(孫)他周りが奮闘します。しかも、こんな突飛なこと誰も信じるわけがないから、限られた人間以外にはこのことを話さずに解決しようと秘密裏に動くのですが、これがかえってあだとなり……というお話しからテンポよく展開していきます。

 話がどういう結末を迎えるのかは劇場で見て欲しいですが、この映画には「もう一つの見方」があります。それは、「リアル祖父のかつての夢を娘と孫たちが叶えた奮闘記」でもあるんですよね。話は全くのフィクションなのですが、「かつて俳優になりたかった祖父の願いを一家がかなえる」ドキュメンタリーでもあるというメタ構造を持った映画なんですよ。

 この米蔵役を演じた西本匡克さんは、元々演劇の道に進みたかったのですが、早くに弟さんが亡くなり一人っ子になったため、祖父母から関東に出るのを反対され演劇の道を諦めて教師になったそうです。そんな父親のかつての夢を知った娘の西本浩子さん「お父さんを舞台に立たせてあげたい」と考えたそう。教員一筋の人生で終えるのも決して悪くはないが最後にその夢を叶えさせたいと、「俳優」の道を歩む息子兄弟(匡克さんから見たら孫兄弟:キョウヘイ役の西本健太朗さんとキッペイ役の西本銀二郎さん)と共に映画製作をスタートします。親子3代で映画つくりに挑んだのです。結果、総額500万円以上のクラウドファンディングが集まるなど、多くの支持を得てついに完成(このとき、匡克さんはなんと齢85歳!)に至りました(※最初は舞台として始まり、後に映画化)。

(朝日新聞の記事)

 ですから、この映画を見ていると二重写しになるわけです。この映画は、主人公の米蔵の話でもあるわけなんですが、同時に米蔵役の西本匡克さんが85歳で家族に支えられながら舞台や映画の俳優に挑むドキュメンタリーでもあるわけです。ネタばれは避けて言いますが、そうした虚と実が入り混じるような演出も本編映画にはありました。

 この日は、上映後に出演者・プロデューサー・監督の方々の舞台挨拶もありまして、何と西本匡克さん、この5/15にリアルに88歳となりリアルに米寿を迎えられました!めでたい!ハッピーバースディ🎉なんかすごいタイミング(笑)!現実がフィクションに追いつきました!

(当日の舞台挨拶風景 中央に西本匡克さん 下手くそな写真ですみません)


 そうした裏側も含めて、「いい家族ドラマを見させてもらったな」という感じです。池袋シネマ・ロサでまだやっているそうですよ!詳しくは公式HPをご確認ください!なお、6/6からはTOHOシネマズ梅田(大阪)でも上映開始とのこと。

 たまに見ると……映画って本当にいいものですねぇ(笑)。


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