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〈銀の匙の往復書簡〜第5便〉涼風至を待ちながら

親愛なるNatsumeさま

お返事ありがとうございます。

二十四節気では、間も無く[立秋/りっしゅう]を迎えます。暦の上では秋となりますが、暑さはまだまだ続きそうですね。いかがお過ごしでしょうか?

暑さを言い訳にしてはいけないのですが、このところ私はついつい冷たい飲み物をたくさん飲んでしまいがちです。

残念ながら、なかなか止めることができないので、その救済措置(?)として、毎日とうもろこしと、とうもろこしのヒゲ茶をいただいています。

とうもろこしのヒゲは、ご存知の通り実の粒と同じ数だけありますので、実をいただく時にはもれなく付いてまいります。気になって数えてみたところ、実の数は500〜600粒ほどでした。すなわち、おヒゲも500〜600本!

これまでは皮と一緒に捨ててしまっていましたが、この夏は乾燥させて軽く煎ったヒゲをせっせと作っては、お茶にしていただいています。香ばしくて美味しい上に利尿作用があり、私にはこれがなかなかよく効くようです。

実の方は利尿作用に加え、胃腸の働きを整えて気も補ってくれます。もうこれですっかり安心して、また冷たい飲み物を飲んでしまう私です。

さて、七十二候では[涼風至/すずかぜいたる]となります。

私は一年中どの季節もそれぞれに好きなのですが、とりわけ季節の変わり目が好きです。夏の終わり頃、朝夕の風に秋の気配を感じることがありませんか? あの瞬間が大好きです。

その季節を暦の上で[涼風至]と呼ぶと知った時には、「そう、そう、そうなんです!」と、名付けた古の方と思わずハイタッチしたくなったほど。その名の通りならそろそろ涼しい風が届いてもよい頃なのですが、今年はもう少し先になりそうですね。

Natsumeちゃんのお手紙の「今年も元気に夏を迎えられた」という一文を読み、健康であることのありがたみを感じながら毎年の夏を迎えていらしたことを知り、胸が熱くなりました。

何気ない毎日がどれほど尊いものかということ、そして毎年の夏をそんなふうに迎えられること自体が幸せなのだと、改めて気付かせていただきました。

土用の丑の日に毎年召し上がるという「ひつまぶし」も、うなぎを苦手から美味しいに変えてしまわれた逸品。Natsumeちゃんおすすめの大葉と茗荷と白胡麻入りで、私も真似をして作ってみました。

本当にとっても美味しい「ひつまぶし」でした! 最後にお出汁をかけて、2度の美味しさを味わいました。こちらの「ひつまぶし」にも、先日の氷を浮かべたロゼワインは合うと思うのです。

Natsumeちゃんからの「お酒のあまり強くない方にも合うワインの飲み方があれば」というご質問についてですが‥

はい! ございます!

⭐︎ロゼ・スプリッツァー

まずおすすめしたいのは、炭酸水で割る方法です。アルコールもやわらぎ、炭酸がお好きなNatsumeちゃんには飲みやすいのではないでしょうか。もちろん、赤ワインや白ワインを割っても美味しいと思います。

⭐︎食後の「digestif(ディジェスティフ)」

それから食後に、甘口の貴腐ワインや、ポルト・マデイラなどの酒精強化ワインを小さなグラスで少量召し上がるのもおすすめです。少し高めのアルコールが胃を適度に刺激して、消化を促してくれるそうです。フランスで食後酒が「digestif」と呼ばれるのも、なるほどと思ってしまいますよね。

私はこの夏、ワインを飲みながらぜひやりたいと思っていることがあります。
それは、花火を観ることです!
(でも、残念ながらまだ予定はありません笑)

Natsumeちゃんは、この夏やりたいと思っていることはありますか?

次のお便りが届く頃には、風の中に秋をもう少しはっきりと感じられるでしょうか。
夏の小さな喜びを感じながら、「涼風至」を楽しみに過ごしたいと思います。

それでは、またね。ごきげんよう。

Maikaikaより

追伸:しあわせのひとすくい🥄

最近のひそかな楽しみのひとつが、“かつおぶしを削る”ことです。
シュッシュッシュッシュと小気味よく削ると、薄〜く幅広の削り節がふわりと出来上がります。全体重をかけて削るのがポイントです!

もちろん「ひつまぶし」も、このお出汁でいただきました(ᴗ͈ˬᴗ͈)


銀の匙の往復書簡
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