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部下成長#6 あなたの部下は、あなたの“何”を見ているのか — 部下視点で分かる5つのリーダータイプ —

同じリーダーでも、関わり方によって、部下が見ているものはまったく違います。
以下の図は、これまで私が見てきたリーダーのタイプをもとに、
大きく5つに整理したものです。

リーダーのタイプと部下の視点

リーダーには、いくつかのタイプがあります。

これまで、部下として働いていた時期、そしてリーダーとしての経験の中で、
さまざまなリーダーの姿を見てきました。

その中で強く感じてきたのは、
「部下は、リーダーの何を見ているのか?」という点です。

一見すると同じような関わり方でも、
部下が見ているものは大きく異なります。

そして、その違いが
信頼や成長に大きく影響していきます。

本記事では、リーダーのタイプを5つに分け、
それぞれに対して「部下が何を見ているのか」を整理してみました。

あくまで私自身の経験に基づく整理ではありますが、
本質的な部分は捉えているのではないかと考えています。


リーダーのタイプと部下の視点

① 伴走型リーダー

<タイプ>
一人ひとりに寄り添い、成長を支える。
部下の強みや課題を理解し、対話やサポートを通じて成長を後押しする。
ビジョンを示し共有することで、実現に向けた意欲を引き出す。

<部下は何を見ているか>
リーダーと共有したビジョンや目標

<このリーダーのもとで起きること>
これまで部下成長シリーズで書いてきた内容(#1〜#5)は、まさにこの伴走型に当てはまります。
・ラポールの形成
・「場」の提供
・自己効力感
・リーダーの責任

私自身、これまでで最も成長できたと感じているのも、このタイプのリーダーのもとでした。

自分の意見を否定されることはなく、相談にも乗ってもらえる。
考えを押し付けられるのではなく、あくまで自分主体で考えさせてもらえる。

だからこそ、常にビジョンや目標を持って、前向きに仕事に向き合うことができていたと感じています。

あなたがこのタイプのリーダーなら、
部下は成長環境にいる可能性が高いです


② 管理・指示型リーダー

<タイプ>
ルールとプロセスで成果を管理する。
目標やルールを明確にし、進捗や結果を厳しくチェックする。
自身の価値観を強く打ち出す。

<部下は何を見ているか>
リーダーの顔色や態度

<このリーダーのもとで起きること>
管理が厳しく、指示が多い環境になります。

そのため、自分の考えが通らない場面が増え、
次第に「指示を待つ」状態になりやすくなります。

業務を進める際も、
「どう考えるか」ではなく
「リーダーがどう思うか」を基準に判断するようになります。

私自身もこのタイプのリーダーのもとで働いたことがありますが、
発言のタイミングや内容を常に気にしながら、
顔色を伺って仕事をしていた記憶があります。

結果として、ビジョンや目標に向かうというよりも、
正解を外さないこと”に意識が向いてしまいます。

一方で、このタイプのリーダーは、
組織の目標に対する責任感やこだわりが強く、
結果を出す力があるのも事実です。

ただ、その関わり方次第では、部下の主体性や思考力が育ちにくくなる側面もあります。

一方で、ミスが許されない業務では、判断のブレをなくすことが最優先になります。
そのため、ルールや指示で精度を担保する管理型の関わりが有効に機能する場面もあります

このスタイル自体が悪いわけではありません。
部下の成長という観点では、それが続きすぎると、思考が止まりやすくなる傾向があります。

安定はするが、主体性は育ちにくい環境にあるかもしれません。


③ 抱え込み型リーダー

<タイプ>
重要な業務を自分1人で抱え込み、部下に任せない。
本来共有すれば生産性が上がる業務も、単独で進めてしまう。
任せたとしても部分的で、全体像が見えない。

<部下は何を見ているか>
リーダーの力量と、自分が任されない現実

<このリーダーのもとで起きること>
リーダーが何をしているのか、見えにくい状態になりがちです。

本来であれば任せた方がうまく回る業務でも、
リーダー自身が抱え込んでしまいます。

その内容が断片的に伝わったとき、部下は
「それなら自分でもできるのに」と感じることがあります。

また、任される場合でも部分的な業務が多く、
全体として何を目的とした仕事なのかが見えにくくなります。

私自身もこのような環境を経験しましたが、
全体像や意図が共有されないまま業務を任されるため、
徐々にフラストレーションが溜まっていきました。

そして後から全体像を知ったときに、
「最初に説明してほしかった」と感じたこともあります。

別のケースでは、リーダーが抱え込みすぎることで、
部下から「何をしているのかわからない」という不信感につながっている場面も見てきました。

部下が大変になることを思い、
「任せることで混乱させてしまうのではないか」と感じているのかもしれません。
部下の成長という観点で考えると、、その配慮が結果として成長の機会を奪ってしまうこともあります。

たとえ任せない場合であっても、
目的や全体像を共有することは不可欠
です。

それが見えないままでは、部下はビジョンを見ることができません。


④ 放任型リーダー

<タイプ>
部下に任せきりで、関与しない
必要最低限の指示にとどまり、その後はほとんど関わらない。
結果的に業務を放り出しているように見えることもある。

<部下は何を見ているか>
リーダーの関与度や関わり方

<このリーダーのもとで起きること>
部下からは、無責任だと受け取られてしまうことがあります。

業務を任せているというよりも、
放り投げられているように感じてしまうためです。

もちろん、あえて任せることで成長を促そうとしている場合もあります。
しかし、その意図が十分に伝えられていないケースも多く、
結果として「放置されている」と受け取られてしまいます。

一方で、任された部下は自分で考えて仕事を進める必要があるため、
主体的に動く力が養われる側面もあります。

ただし、その場合でも、
「どのような状態が正解なのか」という基準がなければ、
方向性を見失いやすくなります。

私自身もこのようなリーダーのもとで働いたことがありますが、
業務を任されたあとにフォローがなく、
判断に迷いながら進めていた記憶があります。

自分の考えで進められる自由さはある一方で、
それが正しいのかどうか分からない不安も常にありました。

部下の成長という観点で見ると、
任せること自体は有効です。

しかし、任せるだけではなく、
適切なタイミングで関わり、方向性を示すことがなければ、
成長にはつながりにくくなります。


⑤ 尊敬型リーダー

<タイプ>
部下を大切にしながら、成果も出す。
高い成果を出しつつ、部下の成長や働きやすさにも本気で向き合う。
信頼と尊敬の両方を集める存在。

<部下は何を見ているか>
リーダーの背中や行動、そしてその在り方

<このリーダーのもとで起きること>
このようなリーダーに出会う機会は、多くはないかもしれません。

ただ、これまでの経験の中で、
どの組織にいても自然と周囲から尊敬を集めている人がいました。

そのようなリーダーのもとでは、
「この人のために頑張りたい」という気持ちが自然と生まれます。

指示や管理によって動くのではなく、
リーダーの姿勢や行動そのものが、周囲に影響を与えていきます。

また、尊敬という感情は、
部下の主観によって生まれる側面もあります。

自分を成長させてくれたリーダーに対して、
後から振り返ったときに「尊敬している」と感じることもあります。

実際、私自身も第三者的に見れば伴走型だったリーダーに対して、
心の中では尊敬の念を抱いていたことがあります。

つまり、尊敬型リーダーとは特定の型というよりも、
関わり方や在り方の積み重ねによって、
結果としてそう見られる存在なのかもしれません。


部下は何を見ているのか

ここで一つ、重要なポイントがあります。

部下が何を見ているかという観点で整理すると、
①は「ビジョンや目標」を見ており、
②〜⑤は「リーダー自身」を見ている状態になっています。

部下にビジョンを見せられているのは、伴走型リーダーだと考えています。

部下の成長という観点で見ると、
ビジョンに向かって共に進む関わりがあることで、成長は大きく促されます。

これは、これまでの部下成長シリーズ(#1〜#5)で書いてきた通りです。

もちろん、リーダーにはそれぞれの特性や性格があり、
どのタイプが正しいと一概に言えるものではありません。

また、ここで挙げた以外にも、さまざまなタイプがあると思います。
例えば、「管理・指示型」と「抱え込み型」が混ざったようなケースや、「放任型」と「抱え込み型」が組み合わさったケースもあるでしょう。

さらに、それぞれのタイプの“強さ”にも個人差があります。
同じタイプに見えても、その度合いによって部下への影響は変わってくるはずです。

この内容を見て、
「あるある」と感じる方もいれば、
「自分には当てはまらない」と感じる方もいるかもしれません。

ただ、部下の成長という視点で考えたときに、
ビジョンや目標に向かわせる関わりが、
成長に大きく影響することは間違いないと感じています。

あなたの部下は、いま「何を見ている」でしょうか。
そして、あなた自身はどのタイプに近いと感じますか。

もしこの記事が参考になれば、スキやフォローをいただけると嬉しいです。
また、「こんなリーダーもいる」といったご意見があれば、ぜひコメントで教えてください。

部下成長#7では、「どれだけ向き合っても、部下は辞める」という現実から見えた、リーダーの限界について書いています。


この内容は「部下成長シリーズ」として
マガジンにまとめています。

▶ 部下成長シリーズ一覧はこちら

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