西洋美術史の流れ
【この記事の目的】
1.美術検定の合格に向けて、西洋美術史の流れをまとめた記事を作る
2.時代ごとに活躍した芸術家を別の記事で作成しリンク付けする
1. 原始・古代美術
期間:紀元前3000年頃~紀元後400年頃
(紀元前後の個人名が特定される芸術家は稀で、多くは工房や職人集団による制作)
メソポタミア・エジプト美術
死後の世界や神々をテーマにした壁画、彫刻、建築が中心。様式化された表現が特徴。
エーゲ美術
クレタ文明やミケーネ文明など。壁画や金工品など。
ギリシャ美術
理想化された人体表現、均衡、調和を追求。
パルテノン神殿
ミロのヴィーナス
ローマ美術
ギリシャ美術の影響を受けつつ、より現実的で実用的な建築や肖像彫刻が発展。
コロッセオ
パンテオン
2. 中世美術
期間:5世紀~14世紀頃
キリスト教が中心。神への信仰と教会の権威を示す美術。
(多くは匿名、または教会付属の工房による制作)
ジョット・ディ・ボンドーネ
初期キリスト教美術
キリスト教の普及とともに、カタコンベの壁画や教会のモザイク画などが制作される。象徴的な表現。
ビザンティン美術
東ローマ帝国(ビザンツ帝国)で発展。金地を用いたモザイク画やイコン(聖像画)が特徴。
ロマネスク美術
期間:11世紀~12世紀頃
教会建築を中心に、半円アーチや分厚い壁が特徴。素朴で力強い彫刻。
ゴシック美術
期間:12世紀~15世紀頃
尖頭アーチ、リブ・ヴォールト、フライング・バットレスなどによる高さと光を取り入れた大聖堂建築が発展。ステンドグラスや写実的な彫刻も特徴。
3. ルネサンス美術
期間:14世紀~16世紀頃
人間中心の考え方。「古代の復活」。遠近法や人体解剖学に基づき、より写実的に。
初期ルネサンス
イタリアのフィレンツェを中心に、遠近法や人体解剖学に基づく写実的な表現が始まる。
マザッチョ
ドナテッロ
サンドロ・ボッティチェッリ
盛期ルネサンス
調和と完成された美を追求。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ミケランジェロ・ブオナローティ
ラファエロ・サンティ
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
北方ルネサンス
イタリアとは異なる独自の発展を遂げる。油絵技法の発達や、細密な描写、現実的な風俗描写が特徴。
ヤン・ファン・エイク
ピーテル・ブリューゲル(父)
マニエリスム
ルネサンスの古典的調和から逸脱し、感情の誇張、不自然なプロポーション、ひねりの効いた構図などが特徴。
エル・グレコ
4. バロック美術
期間:17世紀~18世紀初頭
劇的で感情豊か、動的な表現。
カトリック教会の対抗宗教改革と絶対王政の時代。劇的で感情的な表現、動感、豪華絢爛さが特徴。
イタリア
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ
フランス
ピーテル・パウル・ルーベンス
オランダ
レンブラント・ファン・レイン
ヨハネス・フェルメール
スペイン
ディエゴ・ベラスケス
5. ロココ美術
期間:18世紀前半~中頃
バロックの重厚さから一転し、フランスを中心に宮廷や貴族の優雅な生活を反映した、軽やかで優美、繊細な様式。装飾性が強く、パステルカラーや曲線が多用される。
アントワーヌ・ヴァトー
フランソワ・ブーシェ
ジャン・オノレ・フラゴナール
6. 新古典主義
期間:18世紀後半~19世紀初頭
ロココの軽薄さに反発し、再び古代ギリシャ・ローマの古典に回帰。理性や秩序、英雄主義を重んじ、厳格で簡潔な構図や明快な色彩が特徴。
ジャック=ルイ・ダヴィッド
ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングル
7. ロマン主義
期間:18世紀末~19世紀中頃
新古典主義の理性に対し、感情、想像力、個性、自由を重視。劇的な場面、異国情緒、自然などがテーマとなる。
ウジェーヌ・ドラクロワ
テオドール・ジェリコー
フランシスコ・デ・ゴヤ
ウィリアム・ターナー
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ
8. 写実主義 (リアリズム)
期間:19世紀中頃
目の前の現実をありのままに描くことを追求。社会の矛盾や労働者の生活などもテーマとなる。
バルビゾン派
バルビゾン派は、19世紀中頃のフランスで、戸外での写生を通してありのままの自然風景や農村の暮らしを詩的に描いた画家たちのグループです。
9. 印象派
期間:19世紀後半
戸外での光や色彩の変化を一瞬の「印象」として描くことを重視。伝統的な絵画のルールにとらわれない自由な筆致が特徴。
10. ポスト印象派
期間:19世紀末
印象派の「光の表現」をさらに発展させつつ、それぞれの画家が独自の表現を追求した時代。
後期印象派
フィンセント・ファン・ゴッホ
ポール・セザンヌ
ポール・ゴーギャン
新印象主義(点描主義)
ジョルジュ・スーラ
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック
11. 20世紀以降の主要な美術運動
象徴主義
象徴主義は、19世紀末から20世紀初頭にかけての芸術運動で、目に見える現実の描写よりも、感情、夢、幻想、神話など人間の内面世界や神秘的なテーマを象徴や暗示を用いて表現することを重視しました。
アール・ヌーヴォー
植物的な曲線や装飾が特徴のデザイン運動
ナビ派
ナビ派は、19世紀末にポール・ゴーガンの影響を受けてフランスで結成されたグループで、絵画を平坦な色面と輪郭線で構成し、内面的な感情や象徴的な意味を表現しようとしました。
フォーヴィスム
強烈な色彩を感情的に使用。
アンリ・マティス
キュビスム
多様な視点から対象を分析し、幾何学的な形で再構築。
パブロ・ピカソ
ジョルジュ・ブラック
表現主義
画家の内面的な感情や精神状態を表現。
エドヴァルド・ムンク
ワシリー・カンディンスキー
未来派
機械文明、スピード、未来への賛歌
ダダイスム
既存の価値観や芸術の破壊を目指す。
シュルレアリスム
無意識や夢の世界を表現
サルバドール・ダリ
ルネ・マグリット
抽象表現主義
アメリカで発展。感情をキャンバスに直接ぶつけるような抽象画。
ジャクソン・ポロック
マーク・ロスコ
ポップアート
大衆文化や消費社会をテーマに、広告や漫画のイメージを取り込む。
アンディ・ウォーホル
ロイ・リキテンスタイン
ミニマリズム
究極まで要素を削ぎ落としたシンプルな表現。
コンセプチュアル・アート
作品のアイデアや概念そのものを重視。
現代美術 (コンテンポラリーアート)
1960年代以降の多様な表現を含む。ジャンルやメディアにとらわれない自由な表現が特徴。
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