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【読書感想】160/200冊『椿ノ恋文』|小川糸|幻冬舎|「トキグスリ」が心に沁みる、鎌倉を舞台にした感動小説


こんにちは。栞です。
年間200冊読書を目標に、心に残った言葉や、本から学んだことを記録しています。
今回は162冊目、小川糸さんの『椿ノ恋文』を読みました。
代筆屋・鳩子シリーズの最新作。鎌倉の穏やかな景色の中で、人と人との想いを丁寧につないでいく物語です。

はじめに
読み終えたあと、心に残った言葉があります。
「辛いことはトキグスリ。時間だけが解決できる。自分からはなーんにもアクションを起こさなくていい。」
作中に登場するマダムカルピスのこの言葉は、今の私にも深く響きました。
人生には努力ではどうにもならない出来事があります。
そんな時は無理に答えを探さず、時間に任せることも大切なのだと教えられました。

本の概要
鎌倉で代筆屋を営む鳩子。
三児の母となり、新しい家族との暮らしを送る一方で、思春期の継娘・QPちゃんとの関係に悩みながら日々を過ごしています。
依頼人一人ひとりの人生に寄り添い、手紙を書く中で、人とのつながりや家族の在り方、生きること、別れについて静かに描かれていきます。
優しい文章でありながら、人生の本質に触れるような一冊でした。

心に残ったこと・読んで感じたこと
一番印象に残ったのは、「トキグスリ」という考え方です。
どうしようもなく辛いこと。
自分ではどうにもできないこと。
そんな出来事は、時間だけが少しずつ癒してくれる。
焦って何かを変えようとしなくてもいい。
そんな優しいメッセージに救われました。
また、
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ」
という草枕の一節も紹介されていました。
人生は白黒つけるよりも、正面衝突を避けながら、にょろにょろと身をかわして生きていくくらいがちょうどいい。
そんな肩の力を抜いた生き方も悪くないと思いました。
作中には眠れる美女や、夢十夜など、日本文学へのオマージュも散りばめられていて、読書好きには嬉しい作品です。

私の体験談
鳩子が思春期の継娘・QPちゃんから激しく反発される場面は、まるで私自身のことを書いているように感じました。
反抗期の子どもとの距離感。
どう接すればいいのか分からない苦しさ。
「早くトキグスリが効いてほしい。」
読みながら何度もそう願いました。
また、結婚を控えながら末期がんとなり、鳩子に代筆を依頼する茜さんのエピソードも忘れられません。
私は決して丈夫な体ではありません。
だからこそ、「もし自分に何かあったら」と考え、反抗期の娘や夫へ遺書を書いておいた方がいいのだろうか、と胸が締め付けられました。
小説なのに、自分自身の人生を見つめ直す時間になりました。

おすすめポイント
この本をおすすめしたいのは、
・反抗期の子どもを育てているお母さん
・家族との関係に悩んでいる方
・鎌倉が好きな方
・小川糸作品が好きな方
・手紙や言葉の力を信じている方
静かな物語ですが、読み終える頃には心が少し軽くなる一冊です。

まとめ
『椿ノ恋文』は、人は時間をかけて少しずつ前へ進んでいけることを教えてくれる物語でした。
すぐに答えを出そうとしなくてもいい。
無理に誰かを変えようとしなくてもいい。
「トキグスリ」という言葉を胸に、私も焦らず歩いていこうと思います。

ハッシュタグ
#読書 #読書記録 #読了 #読書感想 #小川糸 #椿ノ恋文 #幻冬舎文庫 #鎌倉 #本好き  

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