『Tシャツが乾くまで』第五話、蒼井優の演技力について、のり弁の「いちのや」、Instagramのストーリーズとリール動画
『Tシャツが乾くまで』第五話「誰にも迷惑かけないなら」を、Netflix配信直後の午前0時過ぎに見た。未視聴の方はネタバレ注意である。
前回ラストの「引き」はまさかの空振り。一方で、夏帆演じるあずさの訃報を知った児童養護施設の職員さんが、樹生の家に訪ねてくるところから第五話は始まる。事故からもうすぐ1年が経つ頃。中島歩演じる樹生と、蒼井優演じる咲子の関係性も引き続き良好。そして、この話からその距離感が近づいてくる。
物語の主軸が「恋愛」ということにあるからだろう(あるのかな?)。この状況で残された二人(樹生と咲子)が親密になっていくのは必然の展開なのだが、個人的には絶妙に性急にも感じられる。樹生の物腰が淡々として感情が見えづらいというのもあるが、咲子に惚れたというよりも、樹生は妻を失った寂しさゆえに咲子に惹かれているように感じてしまうのだ。たいてい、寂しさの解消という動機から始まった男女関係はあまり良い展開にならないことが多いのである。
自宅のウォークインクローゼットに収納した荷物を取るために、咲子が脚立を買い求めるシーン。これは咲子がパートナーを必要としているということの象徴的な表現になっている。帰ってこないままではあるが、どうやら生きている夫の充。それゆえか、樹生に比べて咲子は「とりあえず1人」を受け入れてずっと暮らしている。脚立のエピソードが示すのは、「そろそろ1人では厳しいかも」という咲子の気持ちの変節のように感じられた。
また、樹生が妻・あずさの幻影と自室で会話する何度目かになるシーン。樹生は「俺はあずさと生きていたかったんだよ!」と涙ぐむが、幻影のあずさは「そうだね。でもしょうがないじゃん。もういないんだから選べない」と答える。「あずさ、多分ちょっと言葉違うんだけど、…元気でね」樹生がそう言って振り向くと、あずさは消えている。
幻影のあずさは、樹生の頭の中で作り上げたものだから、あずさのセリフに見えるものは樹生の心の声である。つまり、あずさが発しているのは樹生が聞きたい言葉に他ならない。そして「元気でね」という言葉から、樹生は亡くなったあずさを吹っ切ったように見える。その次のシーンで、樹生は咲子にLINEを送り、自宅に招いて作ったナポリタンを一緒に食べ、とある提案をするという流れになる。一軒家に1人で暮らす咲子の家に、息子ともども同居するのは無しですか?と持ちかけるのである(驚いて粉チーズをぶちまけながら咲子は断る)。
それはそうと、この第五話の山場は、喫茶店「ひこうき」で咲子が充(松山ケンイチ)と電話で話すシーンである。ほとんど一人語りで、女優・蒼井優の演技力がたっぷりと堪能できる。
蒼井優は今まで本当にたくさんの役を演じている。なので自分が見たことがあるのはほんの一部に過ぎないが、印象的でよく覚えているのは、李相日監督が撮った『フラガール』のキミコと、新垣結衣と瑛太が主演した卓球コメディ『ミックス。』の中華料理屋の店員役である。特に後者の演技は最高だ。

なお、映画内で卓球の技術指導を務めた人のインタビューによると、蒼井優は「出演者の中で一番卓球センスがあった」らしい。
この『ミックス。』は、主演の新垣結衣と瑛太に加え、広末涼子、瀬戸康史、永野芽郁、真木よう子、吉田鋼太郎、小日向文世、トレンディエンジェルの斎藤司なども出ていて賑やかな映画だ。Amazonプライムで配信中。
さてドラマに戻ると、第五話のラストの「引き」は、咲子と樹生が咲子の自宅の大掃除をしているところに、突然充が戻ってくるというもの。頼んだピザが届いたのだと思ったら、ドアを開けたら充だった。これは完全に読めてしまった展開なのだが、次回は物語の中心の3人が激突する回となりそう。
リリー・フランキー。あずさとの関係を樹生に対して張り合うような挙動が気持ち悪い(個人的には、最近のリリー・フランキーの老人役の演技は総じて気持ちが悪く感じられる)。
高橋文哉。こちらは咲子に横恋慕しているように映り、リリーと同じような立ち位置だが、今回の事故現場の献花のシーンといい、もう少し何か出てきそうな感じ。彼については『夏の砂の上』を観てからだと、また違った味わいがある。
『Tシャツが乾くまで』で引っ張り過ぎた。
ところで、九段下にある美味しいのり弁で有名な『いちのや』が事業停止するらしい。
理由は「原材料費や人件費の高騰、出店費用などの費用負担」とある。
FC店は営業継続するそうだが、『いちのや』ののり弁が食べられなくなる日は遠くなさそうである。悲しい。
『いちのや』は、僕が過去に撮影立ち合いで食べた中で一番美味しい弁当だった。のり弁としては1,500円ほどなので高いが、確かに「美味い!」と言わせるだけのものはあった。撮影の時の記憶が忘れられず、個人的に九段下までわざわざ買いに行ったこともある。残念。

https://noriben-tokyo.com/index.html
長くなったけどもう一件。
先日初めてInstagramのストーリーを使ってみた。ベランダに転がるセミの画像に、aikoの『カブトムシ』を被せてみたものである。Instagramは正直まだあまりわかっていないので、割とオロオロしている。
もう一つやってみたかったのが、スライドショー的に複数の写真が切り替わるが音楽は同じ一曲、というものだった。でもこれは上手くいかなかった。写真が切り替わると、選んだ音楽が止まってしまうのだ。どうやらストーリーズにおいては、音楽は写真1枚ずつに対応するものらしい。アップしてみたものの失敗して、すぐに削除したりを繰り返したり、知らぬまにFacebookに同時投稿されているらしい通知が来たのでそれも削除したり、地味に苦労した。
調べてみたら、リール動画で画像を選び、そこに音楽をつけると上記のようなことができるらしい。ただ、秒数とか、あまり細かい指定はできない。
何かをただ投稿するよりも、ストーリーズだと画面上部に告知される分、目にはつきやすいようだ。閲覧数はわずかに多めになっている。
こんなことはInstagramの初歩の初歩だろうが、やったことがないというのはこんなにも手間取ってしまうものなのだ。つらい。でも、できないからつらいというのは「できているだろう他人」と比べているだけで、世界に自分しかいないつもりで新しい機能を学んでいるのだと思えれば、拙くてもそれは確かな喜ばしい一歩なのだと言える。
今はこういうことを少しでも増やしていきたい気分なのだ。
Instagramに詳しい方、上記を読んで「その認識は違うよ!」と思われたら、教えてください。
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