「言った通りにやってくれない」を防ぐ!現場が迷わず動ける『指示の出し方』
新しいルールを決めたときや、新しいシステムを導入したとき、「現場が思った通りに動いてくれない」「決めたルールを守ってくれない」と頭を悩ませることはありませんか?
「現場のやる気がないのではないか」「理解力が足りないのではないか」と、つい人の問題にしてしまいがちですが、実はそうではありません。
多くの場合、原因は現場にあるのではなく、「指示の出し方(伝え方)」にあります。
今回は、なぜ「言った通りに動かない」が起きるのか、その理由と、明日から使える「具体的な指示の出し方」を分かりやすく解説します。
なぜ「言った通りに動かない」のか?
指示が伝わらない最大の理由は、出す側と受け取る側の間で、「言葉の具体さ」がズレているからです。
管理者が発する指示は、どうしても「目的」や「目指すべき状態」といった、大まかな内容になりがちです(例:「データを最新の状態に保つこと」など)。
しかし、現場が本当に知りたいのは、「自分の今の作業がどう変わるのか」という具体的な動きです。このズレがあるまま指示を出してしまうと、現場は動けなくなってしまいます。
【迷ってしまう指示の例】
指示: 「トラブルが起きたら、システムに詳細を入力して、すぐにみんなに共有してください」
現場の迷い:
「詳細」って、どこまで詳しく書けばいいの?
「すぐ」って、5分以内?今日中?
「みんな」って、具体的に誰のこと?
このように、指示が曖昧だと現場は「どう動けばいいか分からない」状態になり、結果として「今まで通りの慣れたやり方」を続けてしまうのです。
人間は、「やり方がよく分からない新しいこと」よりも、「慣れているいつものやり方」を選びたがる性質を持っています。現場を責める前に、指示が曖昧になっていないか振り返ることが大切です。
現場が迷わず動けるようになる「3つの工夫」
この問題を解決するために、指示の出し方やルールの作り方を少しだけ変えてみましょう。効果的な3つのアプローチをご紹介します。
① 抽象的な言葉を「いつ」「何をどうする」に分解する
指示を出すときは、「適切に」「速やかに」「必要に応じて」といった、人によって解釈が変わる曖昧な言葉をできるだけ無くします。すべて「〇〇のときは、〇〇する」という具体的なセットに分解して伝えます。
▼ 改善例1:トラブル報告の場合
大まかな指示: 「トラブル時は速やかに共有すること」
動きが分かる指示: * 【いつ】 お客さまからクレームを受けたとき
【どうする】 30分以内に、システムAの「緊急チェック」を入れて、状況を入力して確定ボタンを押す。
▼ 改善例2:データ入力の場合
大まかな指示: 「データを忘れずに更新してください」
動きが分かる指示:
【いつ】 商談が終わったその日のうち
【どうする】 画面のステータスを「面談クリア」に変えて、次の訪問日を入力する。
② いつもの業務の流れの中に組み込む
「新しいルールができたので、別の画面を開いて入力してください」と言われても、日々の業務で忙しい現場は忘れてしまいます。
一番良いのは、現場が毎日必ず行う手順の中に、新しい作業を組み込んでしまうことです。例えば、「これを入力しないと次の画面に進めない」という仕組みにすれば、現場が「思い出す」ためのパワーを使わずに、自然とルールが守られるようになります。
③ 最初から100点を目指さず、「逃げ道」を作っておく
どれほど細かく手順を決めても、実際の現場では「ルール通りにいかない例外」が必ず起きます。
最初から「例外は一切認めない完璧なルール」を押し付けると、現場はパンクしてルール自体を守るのをやめてしまいます。
まずはよくある8割のケースに対応できるルールを作り、残りの2割の例外が起きたときは「迷ったら〇〇さんに相談する」という逃げ道(相談ルート)をあらかじめセットで用意しておくことが、運用を長続きさせるコツです。
まとめ
「指示を分かりやすく伝えること」や「現場が動きやすい環境を整えること」は、それ自体がとても大切なマネジメントの技術です。
現場が動いてくれないときは、現場の姿勢を疑うのではなく、「指示の出し方が大まかすぎなかったか?」をぜひ確かめてみてください。出し方を少し変えるだけで、現場の動きは見違えるほどスムーズになります。
🍵 もっと深く「スキマ」を覗きたい方へ
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