男性の育休:課題は?
こんちは!副業社労士まさゆきです
2024年度の男性育休取得率は40.5%、前年30.1%から10.4ポイント上昇し過去最高となりました。男性育休取得率は2年連続で急激に増加しています。2022年法改正で、出生後出生時育児休業が創設され、企業に対し「男性が育児休業を取得しやすい環境整備」「個別に取得意向を確認」等が義務化されたことが大きな要因です。喜ばしいことですが課題は?
【男性の育休取得期間は短い】
プロフェッショナルバンクのHR研究所が、育児中の共働き世帯20代~40代男女を対象に「2025年版・育児×男女の働き方」に関する調査を行いました(2025年10月15日~2025年10月17日、対象約1000人)。調査によると「育休を取得した期間」は以下でした。

男性の育休取得率が初の7割超/育児と男女の働き方に関する実態調査・2025年版 | 採用マイスター | 株式会社プロフェッショナルバンク
男性育休取得期間は2週間以上~3ヶ月未満が約半数と女性に比べ短い。男性の育児休業取得率大幅増加の要因である出生時育児休業は、子ども出生後8週間以内に最大4週間取得できる短期集中型の育児休業制度です。仕事しながら育児休業を取得、その間の育児休業取得日が一定日数未満なら(詳細は添付資料参照)育児休業給付金も支給され取得しやすくなりました。その反面「男性の育休は短期間」の風習を作った面も否めません
【育休復帰後のストレス】
二つ目は育休復帰後の心の問題です。法改正で育休取得時の職場環境整備は進んでいますが復帰後はまだまだのよう感じます。
株式会社Smart相談室が、育休取得後同じ職場に復職した経験のある男性416名を対象に実態した調査結果を記します(2025年3月11日〜同年3月12日)。
【男性の育休取得に関する実態調査】育休後、6割以上が精神的不調を実感するも、約70%は相談環境が十分に整ってない実態 | Smart相談室

「育休で休んだ分取り返して」職場の雰囲気が育休復帰者のプレッシャーになっている様見えます。復帰後精神的な不調に悩まされるケースも多い。

職場の雰囲気だけがストレスの原因ではありません。ほとんどの場合、育休中は欠勤扱いで人事評価は行われません。「同期に後れを取るのではないか」キャリアアップの不安はストレスとなります。
【育休取得者を「支える同僚」にどう報いるか?】
三つめは育休取得者の仕事をカバーする「支える同僚にどう報いるか?」です。「人の補充」「金銭的援助」の2つがあります。
「人の補充」は進んでいません。内閣府発表「令和5年版男女共同参画白書」によると、育休代替要員を「十分確保できている」と回答した企業はわずか34%、特に中小企業は厳しい。大企業のように所属員が多い部門が多ければ育休取得者の仕事のカバーは容易ですが、中小企業のように2~3名の部門が多ければカバーは困難です。
金銭的援助については比較的進んでいるようです。「育休支援特別手当」等を導入する企業は増えています。「人事評価での加点」も導入が進んでいます。
【男性の子育て考察】
子育ては育休復帰後も続きます。テレワーク、フレックスタイム、3歳未満の子を育てる短時間勤務制度等、子育てと仕事を両立する制度は整いました。ただ、同僚の理解・キャリアアップ不安の解消も含めた仕事と子育てが両立しなければ真の両立とは言えません。
私は、「仕事を拘束時間で測定する」考え方が問題だと思っています。「個々に課されたミッション(年単にの課題)を達成に向けた日々のタクス(業務)を明確にし、進捗管理して達成度で人事評価する」やり方であれば、テレワーク、フレックスタイム、短時間勤務でも問題はない。進捗管理はAIが管理するようになるので上司や同僚も負担にならない。従来の「8時間出社したから仕事をした」感覚が変わって初めて子育てと仕事は両立します。これは男性だけではなく女性も同様です。
2026年2月22日の日経朝刊で、安永竜夫・日本貿易連合会会長がインタビューで「欧米は月単位ではなく、1年など長期単位で達成すべき仕事を設定する。業務が山場の時期は集中して働き、仕事が達成できた時には『2週間休んでもいいよ』という裁量を持たせる世界だ。そんな働き方の海外の企業と仕事をする機会が増えるなか、日本の管理規制型の働き方はそぐわない」と述べています。同感です。
ではまた次回
