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大いなる軌跡の大河へ 【 空の軌跡 FC:改 HD EDITION 】(PS3)

新たなファルコムRPGを求めて

日本ファルコム。
その職人技のような丁寧なゲーム作りと、安定感あるストーリーテリングは、遊べば遊ぶほど病みつきになるゲームメーカーだ。
僕もイースシリーズを遊んでいくうちに、気づけば日本ファルコムのゲームを定期的に摂取しなければ落ちつかない体になっていた。熱心なファンが多い理由が、今ならよくわかる。

しかし楽しかったイースシリーズも完走し、『東亰ザナドゥ』もクリアしてしまった。
そうなってしまったら、残された道はただ一つ。足りないファルコム分を補うには、もうあの大河に挑むしかない。
そう、『軌跡シリーズ』を…!

『軌跡シリーズ』という大河へ…

『軌跡シリーズ』は、1989年から始まる『英雄伝説シリーズ』の6作目、『英雄伝説Ⅵ 空の軌跡』からスタートした長編シリーズ。
現在に至るまで14作制作され、イースシリーズと並ぶ日本ファルコムの主力シリーズだ。
今までそのシリーズの長さに尻込みしていた僕だが、もう遊ぶしかない。ファルコムのゲームをやらないと手の震えが止まらないんだ…!

今回プレイした軌跡シリーズ一作目の『英雄伝説Ⅵ 空の軌跡』は、2004年にPC版が発売され、2006年には『英雄伝説 空の軌跡FC』としてPSP版で移植され以後も様々なハードに移植されている。
僕がプレイしたバージョンは、2012年に発売されたPS3版『空の軌跡 FC:改 HD EDITION』。ちなみにタイトルの「FC」は"First Chapter"の略。Football Clubではない。

遊撃士ブレイザーとなり、世界を巡ろう!

舞台はゼムリア大陸いあるリベール王国。
主人公エステルとヨシュアの2人は、消息を絶った父の探すため、そして自らのも一人前の『遊撃士』ブレイザーとなるため、リベール王国を巡り旅をしていく。

伝説の遊撃士カシウス・ブライトの娘エステル。直情型で正義感の強い元気娘。
5年前に父カシウスが保護した謎の男の子ヨシュア。冷静なエステルのブレーキ役。

遊撃士とは国に属さず平和と安全のために魔獣退治や犯罪防止といった仕事をこなす職業で、バラエティ豊かな依頼が登場して面白い。
世界観も独特で『導力器』オーブメントと呼ばれるエネルギーユニットによって文明が発展し、電気や飛行機などが普及している。技術水準は20世紀初頭な雰囲気で、魔法とテクノロジーが融合した世界が魅力的だ。

戦闘はターン制のコマンド選択式だが、自キャラを移動させながら戦うタイプなので、状況に応じたバトルが楽しめる。
即発動の必殺技『クラフト』と、詠唱時間が必要ながら強力な魔法『アーツ』、そしてゲージが溜まると発動でき、敵の攻撃ターンに割り込める超必殺技『Sクラフト』を使い分けての戦うバトルは奥が深いぞ。
難易度は固定だが、全体的にしっかりレベルと装備を整え挑む必要があり、最後までスリルある戦闘を味わえた。

戦闘画面。通常戦闘曲「Sophisticated Fight」はオシャレで最高。  
『導力器』に入れるクオーツ組み合わせによって、様々な魔法を覚えることができるが、システムが最後までよくわからなかった…。
『遊撃士』の仕事は掲示板から引き受けよう。
思えばこの掲示板システムが『セルセタの樹海』以降のイースにも引き継がれたのか。

個人的には遊撃士の仕事は、PS1のRPG『アークザラッドⅡ〜Ⅲ』のハンターの仕事に通じる所あり、世界観や戦闘システムも若干似ているおかげで懐かしい気分で遊べた。
なので本作の序盤の印象は「ファルコムのアークザラッド」だった。ただしアークほど殺伐としておらず、だいぶ温かな雰囲気がファルコムらしくて安心だ。

丁寧に描かれる物語

本作の中心となる快活なエステルと冷静なヨシュア。姉弟のように育った2人の主人公が各地で人々と出会い、事件を解決しながら成長していく。
ボーイ・ミーツ・ガールな展開ながら、旅を通して2人の経験の積み重ねと関係がとても丁寧に描かれている。

その分、ストーリーのテンポは穏やかで、遊撃士としての仕事が中心のため、物語のスケールも一作目だけあって控えめだ。まさに長編三部構成だからこそ出来る作りだ。

とはいえ物語の起伏が少なく、事件はありつつも比較的穏やかな展開が続くので個人的には楽しめるまで少々時間がかかってしまった。しかしこれも大きな仕掛けの一つなのかもしれない。

時代を感じるバランス

本作は元が2004年の作品だけに、今遊ぶと少々時代を感じる部分もある。
遊撃士の依頼のヒントは少なく、討伐対象や探し物が見つかりにくく、何度もマップを往復することもしばしばあり、後半は攻略wikiを見ながら遊んでしまった。

また戦闘面では、レベルによって得られる経験値が変動するため、一定レベルに達するとほとんど経験値が得られなくなる仕様で、レベルを上げまくって楽にボスを倒すことは出来ない作りだった。その地域でのレベルキャップが決められている感じだ。
かわりに常にスリルある戦闘のバランスのため、終始ハラハラしながらバトルを楽しめたぞ。

一方で、ダンジョンの宝箱は中身が似通っており、モンスター宝箱の配置が単調だったことが少々気になった。(特にラストダンジョン)

ブレイザー手帳で仕事の進行状況を確認できるけど、ヒントは少ない
またPS3版だとフルサイズ画面なのに現れる周囲の黒枠が気になる方もいるかも

物語は続く…

そんな訳で44時間ほどでクリア。
本作は時代を感じる多少のテンポの悪さはあるものの、ファルコムらしい安心と安定ある完成度で最後まで楽しめた。

ちなみに他のゲームと並行して遊んでいたのもあって、クリアまで時間がかかってしまい、その中でリメイク版の『空の軌跡 the 1st』が発表され、そして発売されてしまいました。こちらもいずれ遊びたい…。

しかし物語はまだ完結していない。
とても続きの気になる幕引きだっただけに、続編の『空の軌跡 SC ( Second Chapter ) 』を早く遊びたい…!


DATA

空の軌跡 FC:改 HD EDITION
発売 /開発:日本ファルコム
対応ハード:PS3
(PlayStation Plus クラシックスカタログにてPS4、PS5でプレイ可能)
発売日:2012年12月13日
(オリジナルPC版発売日:2004年6月24日)
ジャンル:RPG


商品ページ


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幕引きはとても悲しく

本作のクライマックスはリシャール大佐による、クーデターという妙にリアルで、きな臭い展開で、今までの平和だった雰囲気が一転して崩れていく様相はなかなか背筋が凍りました。用意周到すぎる敵は怖い。

そしてラスボスを倒し、全てがハッピーエンドに終えられるはずだったエピローグで突然明かされるヨシュアの過去と、裏で操っていた張本人の登場で物語は急展開。周りの幸せな空気とは真逆の告白と別れは、それまでの丁寧な2人の関係の積み重ねもあってとても悲しく涙を流さずにはいられない。

こんな不本意すぎる告白ってないよ…!

そんなわけでヨシュアはどこへ行ってしまったのか、エステルは一体どうするのか、気になる…気になりすぎるぞSC!!!

好きなシーン

しっかり者のメイベル市長がボヤいてるのが可愛すぎた。
ヨシュアのエステルに対する愛は重い…!
やっぱり学祭の舞台シーンもよかった…ヨシュアの女装も最高だ。
メイドヨシュアもよかった!!!なんなんだこのゲーム!

キャラクター所感

FC時点のキャラクターの所感も雑に書いておきます

エステル・ブライト

あんですってー!な元気娘で本作の主人公。当初あまりの直情突っ走り加減に心配になりましたが、後半ヨシュアを気にしてばかりいるのが微笑ましかったね。そんな彼女だけに今後どんな行動に出るのか楽しみ。

後半こんな顔ばかりしていてかわいい

ヨシュア・ブライト

ファルコムはハーモニカ好きだよな

エステルのブレーキであり、鈍感な主人公を気取りながら、ヒロインムーブがすぎるヤツ。エステルに優しく振る舞いつつも、たまにとても悲しい顔をしている…空の軌跡のヒロインはヨシュアです。

早く帰ってきてください。エステルもお父さんも俺も心配してます。

ズルいぞお前ーっ!!!!

シェラザード・ハーヴェイ

先輩遊撃士その1。序盤、戦闘面でもシナリオ面でも頼もしい先輩で、丁寧に新米2人をサポートしてくれる。その後彼女と別れて、突然2人になった時の心細さがすごかったな…。

必殺技ボイスがちょっと怖い…。

オリビエ・レインハイム

テラ子安。何やら他国の諜報員らしい。
終始悪ふざけしかしてないような男で、顔が良いからキモい台詞言ってもギリギリアウトで済んでいる。仲間たちは迷惑そうだったが、見ている側としてはとても楽しかった。

今年発売されたリメイク版では声優がほぼ入れ替えられてるのに子安1人だけ、続投で笑いました。まぁ彼しか適役はおらんだろう。
サポート役としても非常に優秀で終盤も大変助かってました。

男女見境なし。

アガット・クロスナー

先輩遊撃士その2。粗野ながらも実力は一人前なお方。彼に関してはまだまだ謎が多いので、これから語られることを期待したい。

クローゼ・リンツ

キャラデザがドストライク上に、CV:皆口裕子で脳が破壊されました。
彼女の立場上今後どのような活躍をするのか気になりますね。戦闘面でも強力な回復魔法のおかげで何度も助けられたね。

ティータ・ラッセル

最年少ながらも強力な火器のおかげで、ラスボス戦までお付き合いいただきました。範囲内にダメージと暗闇の状態異常を与える「スモークカノン」があまりにも強すぎる!!!

ジン・ヴァセック

先輩遊撃士その3。終盤に出てくるには当初は地味な印象の大男だったが、終盤の肩身の狭いシリアス展開の中では、オリビエと共に雰囲気を明るくしてる上に、2人の手助けも気前よく大人な対応でこなしてくれる大変素晴らしいお方でした。

ワイスマン

思えばオープニングムービーにシレッと出てきやがっていた

アルバ教授。怪しいくらい糸目眼鏡だけど、まさかそんなと思っていたら、
やっぱり糸目眼鏡にロクな奴はいないってことか!
思えば2004年あたりってこんな悪役が流行っていた気がするな…。

嫌がらせのように出てきやがったぞ

カシウス・ブライト

伝説の45歳

なんかユルい親父さんだなーという第一印象から話が進めば進むほど、伝説が増えていく恐るべきお方。彼がいないから悪い連中も活発になっていたというこの世界の抑止力的存在。凄すぎる。

しかも美味しいところは持っていく、どこまでも伝説の男でした。

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