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【社員インタビュー】「福祉をもっと自分ごとに」若手クルーの下錦田さんが描く、新しい支援のかたち

地域や人とのつながりを大切にしながら、就労移行支援と自立訓練などの障害福祉サービスを提供する、ソーシャルデザインワークス。支援を提供するスタッフ(以下クルー)の多様性も大切にし、自分らしく・楽しみながら働ける文化を大切にしています。

今回は、ソーシャルスクエア上熊本店でアシスタントマネージャーとして活躍する下錦田亮さんにお話を伺いました。

下錦田さんがソーシャルスクエアに入職したきっかけや利用者さんへの支援に対する考え方、福祉への想いについて、広報チームの渡辺が深掘りします。

「地域とつながる福祉」を体現するソーシャルスクエアに惹かれた

—2023年に新卒でソーシャルスクエアに入職された下錦田さん。そもそも、下錦田さんが福祉の道を志したきっかけは何だったのでしょう?

きっかけは障害のある姉の存在です。

姉は特別支援学校に通っていて、姉に付いて僕もよく支援学校に行くことがありました。幼い頃から障害のある方と関わる機会が多かったので、僕にとって障害のあるなしは特別なことではなく、ごく当たり前のことだったんですよね。

だからこそある日、同級生が障害のある人を嘲るような発言をしているのを耳にした時はとても驚きました。友人たちとの日常的なやりとりのなかで、誰かが失敗をしたりすると「障害だろ、それ」というふうに、少しばかにしたようなニュアンスを含む言い方をするシーンがいくつかあったんです。

その時初めて、僕にとっては当たり前に関わっている人達が世間では差別的な発言を受ける対象になっているんだ、と知ったんです。

同じ人間であるはずなのに、なぜ障害のある人に対して人間は差別感を抱いてしまうんだろう—当時感じたその疑問が、僕が障害者福祉を意識するきっかけになりました。

—ご自身の体験から、福祉に興味を持ったのですね。

はい。大学でも地域福祉を専攻していました。人と地域、人と社会の関係について学びながら、現在の日本における福祉の状況を知るために、日々さまざまな場所に足を運んでいたんです。

そんななかで感じたのは、多くの人にとって障害者福祉が“他人ごと”として捉えられている実情です。

自分や身近な人に障害のある人がいない限り、障害者福祉や福祉にまつわる問題を、自分ごととして考える機会は多くありません。私の同級生も、障害のある人やその人たちの日常を想像する機会がなかったからこそ、差別的な発言をしてしまったのかもしれませんよね。

福祉が遠い存在のままでいる限り、多くの人にとって障害のある人の暮らしや思いも、なかなか想像しづらいものになってしまうのだと思います。
だからこそ福祉のイメージを変えたい、福祉を特別なものとして遠くに置くのではなく、もっと身近なものとして感じてもらえるようにしたい。そうすることで、障害のある人たちへの理解も少しずつ広がっていくのではないかと考えるようになりました。

—その想いが進路にも影響したのでしょうか?

そうですね。どうやったら福祉のイメージを変えることができるのか、いろいろと方法を模索していました。当時はベンチャー企業への就職も考えていたんですよ。

福祉以外の世界で経験を積み、さまざまな企業や人との関係をつくったうえで、最終的に福祉業界に戻ろうかな、とも考えていましたね。

ソーシャルスクエアに出会ったのはそんな頃です。きっかけは母でした。

母が通っていた美容院にスクエアのパンフレットが置いてあって、それを持ち帰った母がソーシャルスクエアのことを教えてくれたんです。

美容院に福祉事業所のパンフレットが置いてあるのは珍しいですよね。そこから、ソーシャルスクエアが福祉業界の中だけにとどまらず、地域とつながりながら活動していることが伝わってきて興味を持ちました。

調べていくうちに、ソーシャルスクエアは福祉の枠にとどまらず、地域や社会とつながる取り組みをしていることを知りました。そして「ここなら福祉業界にいながらでも、福祉のイメージを変えていけるかもしれない」と感じ、入職を決めました。

お互いの価値観を「共有する」支援を目指して

—現在はアシスタントマネージャーとして活躍する下錦田さん。入職から数年たらず…スピーディなキャリアステップですよね。

2025年度から上熊本店のアシスタントマネージャーを任せていただき、店舗運営にも関わらせてもらっています。キャリアの早い段階でこうした機会をいただけるのは、本当にありがたいです。

運営業務自体は以前から少しずつ関わらせてもらっていたので、自分のなかでは急激に何かが変わったという感覚はありません。ただ「アシスタントマネージャー」という肩書きをいただいたことで、責任の重さは改めて感じています。

—下錦田さんがこれまで利用者さんと向き合う際、心がけてきたことはあるのでしょうか?

僕にとっての支援は、相手に何かを「教える」というよりも「共有する」という言葉が一番しっくりくるものなんです。

相手の考えと自分の考えを分かち合いながら、一緒に状況を見つめていく。そんな関係を利用者さん(以下メンバー)と築くことができたら理想だと思っていて。

ただ、初めからこんなふうに考えていたわけではありません。入職してからしばらくはメンバーさんとの関わりに随分悩みました。

—どのような課題を感じていたのですか?

メンバーさんからすると、僕は「新卒で入ってきた若いクルー」ですよね。僕の経験や知識とは関係なく、年齢や立場だけで僕の支援そのものに不安を感じる方もいることに、実際に利用者さんと関わる中で気づきました。

途端に「利用者さんのために、自分にはどんな支援ができるんだろう」と迷ってしまいました。

いろいろ悩んだ末にある時、自分の存在もメンバーさんにとっての「訓練」として活かしていただけたらいいと思ったんです。

メンバーさんが就職したとき、同僚や上司に自分のような若い世代がいる可能性もありますよね。そうした状況に慣れていく意味でも、自分という存在が役立つこともあるのではないかと。

—なるほど、それが利用者さんと一緒に進んでいく姿勢につながったのですね。

そうなんです。また、支援のなかで話を聞いていると「成長したいけれど思うようにいかない」「こうしたいのにうまくいかない」といった悩みは、自分自身とも重なる部分が多いと感じました。

まだ社会人として経験を重ねている途中の自分だからこそ、利用者さんの気持ちに近いところで悩みを感じることもあります。だからこそ「答えを持っている支援者」として何かを教えるというより「一緒に考える存在」でいたいと思うようになりました。

僕が一方的に答えを示すのではなく「自分も同じように悩むことがある」という前提で、利用者さんと考えを共有していく。そんな関係のなかで支援ができたらいいなと思っています。

福祉を「自分ごと」にできる社会へ

—福祉の世界を変えていくために、下錦田さんが取り組んでいることはどんなことですか?

最近は、大学の休学支援にも力を入れ始めています。休学期間中の学生さんに対して、経済面や精神面のサポートを行う取り組みです。

学生さんや保護者の方の中には、これまで福祉と接点がなかった方も多くいらっしゃいます。そうした方々がスクエアの支援を通じて、福祉を身近なものとして感じてもらえるきっかけになればいいですね。

自分にできることは限られているかもしれませんが、それでも行動を積み重ね「小さな変化」を生み出していくことを意識しています。僕がどんな仕事をしているか、普段から友人に話したり、ソーシャルスクエアが主催するイベントの外部講師として友人を招いてみたりもしています。
僕が目指しているのは、多くの人にとって福祉がもっと身近なものとして捉えられる社会です。福祉を「特別なもの」ではなく、誰もが関わりうるものとして感じられるようになったらいいなと思っています。
実は僕は、周囲に「福祉の仕事をしている」と話すと「意外だね」と言われることが多いんです。福祉の仕事は「落ち着いている人」や「優しい人」がしていそう、というイメージを持たれていることが多いようですが、そのようなイメージを持っている人たちからすると、僕は少し福祉っぽくないタイプに見えるらしくて(笑)。

だからこそ、自分のような人間が福祉の仕事に関わっていること自体が、ある種の違和感になるのではないかと思っています。
その違和感をきっかけに、「福祉ってこんな人も関わっているんだ」「自分にも関係があるものかもしれない」と感じてもらえたら、福祉が少しずつ自分ごととして捉えられるようになるのではないかと思うんです。

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