小児喘息/針治療
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5:針治療
針治療
小学校五年生の春、
「針治療で喘息が治る。
福島県に良い治療師がいる」
という情報を両親が入手した。

僕は五日間学校を休み、父と共に福島県の旅館に宿泊し、針治療を受けた。
治療はとても痛かった。
胸や腹にトータル千箇所位刺しただろうか。
胸の上部に刺す針は、耐えられる痛みだった。
しかし、肋骨の直下に刺す針は激痛だった。
肝臓に刺したのだろうか? 治療師が、
「次は腎臓に刺すよ」
と言って刺した針も激痛だった。
肝臓と腎臓に刺した針は、のたうちまわる痛みで、身を捩(よじ)って逃げたくなるほどだった。
五日間の針治療で治ると、針治療師は豪語していた。
治療中の五日間は喘息の発作が無かったのに、旅館を引き払って帰る日の明け方に酷い発作。
夜が明けると父は、針治療の治療師に
怒鳴り込んで問い質した。
「全然、治っていないじゃないか?
どういうことだ?」
治療師の返事は、
「息子さんは、秋に喘息の発作が多いと聞きました。
秋まで様子を見てください」
だった。
結局、秋にはまた喘息の発作だ。
痛い治療に耐えたのに、何も報われなかった。
「針治療で喘息が治る」
なんて詐欺だと思う。
そんなものに当時、
一万円の治療費+旅館宿泊費+交通費
を支払った。
この出来事は、東洋医学や民間療法に対する不信感として根付いた。
笑えるエピソード
ところで、父との旅館の生活で面白かったことが一つあった。
宿泊している部屋で、少年ジャンプだったか少年マガジンを読んで、
床に放り出してぼーっとしてたら、父が
「この表紙の女の子は何歳だい?」
と尋ねた。
見ると、僕が放り出した少年ジャンプだったか少年マガジンの表紙に
山口百恵のビキニ姿の上半身が見えた。
山口百恵は、僕より四歳年上だが、その当時うろ覚えだったので、
「十七歳だったかなぁ、、、、、」
と答えた。すると父が、
「じゅ、じゅうななさいで、こんなにオッパイが大きいのか?
今の女の子はどうなってるんだ?」
と興奮して言った。
今思い出しても笑えるエピソードだ。
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