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【 同期 & 撮影のコツ編 】 手のひらよりも小さな LoFi モジュラー・ドラム・シンセ ▶︎ Bastl Instruments - KASTLE DRUM

チェコ共和国の電子楽器メーカー Bastl Instruments(バストル・インストゥルメンツ) が、2020年にリリースした超小型モジュラー・ドラム・シンセサイザー 『 KASTLE DRUM 』(カストル・ドラム)を使って演奏動画を撮影しました。

SONICWARE LIVEN Ambient Ø(以下、)をマスターにし、KASTLE DRUM

sync同期させたジャムセッション

です。

この記事では、KASTLE DRUM(以下、KD)とのsync同期方法や、動画撮影のコツについて解説します。

※本記事は筆者の主観に基づいており、内容に誤りが含まれる可能性もあります。あらかじめご了承ください。

▼ KASTLE DRUMのレビューについては下記をご覧ください

【 目次 】

・演奏動画について
  ▶︎ パターン構成
  ▶︎挿入した画像

・SYNC同期
  ▶︎ 機器同士の接続
  ▶︎ syncの設定
  ▶︎ KASTLE DRUM のTEMPO
  ▶︎ 同期の仕組み

・動画撮影のコツ


【 演奏動画について 】

Bmキーで、少しダークさを感じさせながらもゆったりと進行。終始、緊張感を漂わせる雰囲気で展開させました。

イントロ終わりから鳴り始めるKDの

LoFiでランダムなビートで、
楽曲に程よいスパイス

を加えました。

▶︎ パターン構成

AØ で合計6パターンを作成し、そのうち5つを使用しました。
(P:パターン)

P1 → P2 → P1 → P4 → P1 → P3 → P6

P1:ベースとなるパターン
P2:転換するセクション(緊張感が高い)
P3:最後のセクション(P6)への橋渡し
P4:P3の派生(Bメロ的な位置づけ)
P6:P2の派生(coda)

ひとつのパターンだけで展開するスタイルも好きですが、今回は

物語性のある
少しドラマチックな構成

にしたかったため、複数パターンを組みあわせました。


▶︎挿入した画像

動画内に挿入した画像は、以前に大台ヶ原を訪れた際に撮影した風景です。

非日常的な自然の畏怖を感じさせる景色で、過去にリリースしたアルバムのコンセプトにも取り入れました。今回の少しダークな動画の雰囲気にもあうと考え、使用しました。


【 SYNC同期 】

▶︎ 機器同士の接続

・ステレオミニケーブルを使用
(モノラルだと同期が不安になる可能性あり)

・Ambient ØのSYNC OUT端子とKASTLE DRUMのI/O端子を接続

・KASTLE DRUM 
側で I/O L 端子と CLK IN をジャンパー線で接続

sync同期にはステレオミニケーブルを使用

※KDのパッチについては、改めて記事にする予定です。


▶︎ syncの設定

AØ にて SYNC OUT の極性を設定:

・func + CLOCK を押す
・S.O.PO を選択
・VALUEノブを回し、FALL または RISE を選択
 FALL:同期信号の立ち下がりで同期
 RISE:同期信号の立ち上がりで同期
 *筆者は RISE を選択


▶︎ KASTLE DRUM のTEMPO

sync同期中にKDのTEMPOノブを回し、心地よく同期するポイントを探ります。倍速でビートが刻まれるくらいがちょうどよいかもしれません。

同期中であれば、極端な設定でなければ等倍や倍速など、テンポは自動でそろうはずです。


▶︎ 同期の仕組み

AØのSYNC OUT端子から出力されるアナログの信号を、

KORG NTS-2で確認

しました。

sync信号として矩形(くけい)波が
一定間隔(=BPM)で出力

されます。

AØのSYNC OUT の極性を「RISE」に設定した場合、音の立ち上がりで機器が同期します。

つまり、

AØのsync outから出力される
矩形波の角が合図となり、
KASTLE DRUMのテンポが同期する

仕組みです。


【 動画撮影のコツ 】

ここでは、演奏動画を撮影するときのコツをご紹介します。

撮影の裏側

ポイント:

① Ambient Øの本体にKASTLE DRUMを乗せる
② 色を統一する
③ 照明の工夫
④ さらに雰囲気を出すために

① Ambient Øの本体にKASTLE DRUMを乗せる

演奏動画を撮るときは、できるだけ機材を少なくしたいと考えています。理由は、

メイン機材が画面構図の
大部分を占めるようにしたい

からです。

撮影の専門家ではないので、あくまでも個人的な嗜好に基づきますが、

構図の80%くらいを
機材が占めるように調整

しています。

こうすることで

映像に臨場感が生まれ、
音の雰囲気をより伝えられる

と感じています。

KDを購入した理由は、レビュー記事にも書きましたが、AØの上にKDをドッキングできるため、

構図のバランスを崩さず撮影できる

ことが大きなポイントでした。

KDの底面には一時的に滑り止めを貼り、操作時のふらつきを防止しました。


② 色を統一する

構図と同じくらい、色の扱いも意識しています。
ポイントは次の2つです。

① できるだけ色数を絞る
② 機材のカラーリングを強調する


① できるだけ色数を絞る

ライブとは違い、演奏動画では複数の機材を並べることを避けています。

理由のひとつは色数を増やさないため

です。

色の配分を考える際は、映画(特に洋画)を参考にすることが多く、最近はとくに「60-30-10ルール」 をよく意識します。

『 60-30-10ルール 』

▶︎ 60%(主要色 / Dominant Color)

映像全体のベースとなる色
・背景や大きな面積を占める部分に使われる
・例:シーン全体の色調(壁、衣装の大部分、空など)

▶︎ 30%(セカンダリーカラー / Secondary Color)

・主要色を補完・対比させる色
・主役ではないけれど目につき、映像に深みやバランスを与える
・例:家具、衣装の一部、風景の副次的要素など。

▶︎ 10%(ハイライトカラー / Accent Color)

・視線を誘導したり、印象を強めるための強調色
・小さな面積に使う
・例:小道具、アクセサリー、光源の色、重要なオブジェクトなど

この比率は、

「心理的にバランスよく見える配色」のルール

として、映画だけでなく写真・インテリア・ファッションなどにも使われているそうです。

筆者も、映像撮影時に

「 安定感のある映像 」 にするための目安

として意識しています。


② 機材のカラーリングを強調する

は、青を基調に、LEDの赤、ノブの灰色や朱色、ボタンの黄緑・ピンク・オレンジなど多彩な色が使われています。

すべての色を均等に意識すると
視線が散漫になるため、
近い色はまとめ、
主役となる色を強調する

ようにしています。

コツは、撮影する電子楽器に使われている色をそのまま拡張していくようなイメージです。

①②について解説しましたが、一流の映画のように色彩を完璧にコントロールするのは難しいと思います。

ですので、完璧を目指すよりも、そういった考え方を少し意識しながら、映像内の色のバランスをとる感覚で撮影すると良いかもしれません。


▶︎ 実際の動画で検証

例として今回の動画では、

60%(主要色)→ 青色
30%(セカンダリーカラー)→ 金色(近似色として肌色を含む)
10%(ハイライトカラー)→ 赤色

AØは青を基調としたデザインなので、機材を置くテーブルには濃紺の布を敷き、

画面全体で青がもっとも印象的に映る

ようにしました。

KAは金色と黒を基調にしていますが、

黒は濃紺に近いため、金色がセカンダリーカラー

となります。

また

演奏時に映り込む手や腕の肌色も金色に近いトーン

のため、同じくセカンダリーカラーとして扱いました。

AØのLEDは複数色ありますが、映像上で効果的なハイライトとして使えるのは赤色です。

ディスプレイ表示は
視線を自然に誘導する効果もある

ため、赤をハイライトカラーに設定しました。

このように画面に映る色をある程度絞ることで、視聴者の視線が散らず、音楽に集中しやすい映像に仕上げられます。


③ 照明の工夫

今回の撮影では、濃紺の主要カラーに加え、KD本体や演奏時の腕の影など黒も重要な色となり、音楽の緊張感やダークな雰囲気を活かすため、

全体に重厚感を出すアプローチ

に決めました。

照明を機材の真上から当てることで、
影などの黒が強調され

重厚さを出すことができます。

照明の当て方次第(角度や向き)で、
映像の雰囲気を
ガラッと変えることができる

ので、工夫次第で色々な表現が可能です。

経験上、照明なしで撮影すると色味が薄くなり、編集で補正しても不自然になりがちです。簡易的なものでも良いので、

撮影用の照明を用意することは
動画クオリティ向上の近道

だと思います。

筆者は充電式2200mAhのLEDライトを使用しています。
(amazonで¥ 1,699でした)

もし複数の機材を使う場合やより自然な光を求める場合は、よりクオリティの高い照明の導入がおすすめです。(現在、買い替えを検討中)


④ さらに雰囲気を出すために

映像の色味を整えて強調するには、動画編集ソフト(Final Cut Pro Xを使用)でのカラーグレーディング(カラグレ)も重要です。

まずはカラーコレクション(カラコレ)で自然な色味に補正し、そのうえでカラグレを行うことで、全体のバランスが整った映像に仕上げられます。

左:カラグレ前/右:カラグレ後

はっきり印象づけたい色、背景に溶け込ませる色、ハイライトとして際立たせる色を使い分け、

それぞれの強弱や抑揚をつけることで、
説得力のある映像表現に近づけられる

と思います。

複数のLUTを割合を調整して重ねていきます

筆者は書籍やWebの情報を参考に独学で学んできましたので、間違って認識していることもあると思いますし、いまだにlog撮影の編集は苦手です。

それでも、LUT(ラット)を重ねて色味を調整していく作業がとても好きで、正直、この工程があるから映像編集を続けていると言っても過言ではありません。

LUT・・・Look Up Table(ルックアップテーブル)の略。映像の色味や雰囲気を調整するためのプリセットデータのこと

誰もが気軽に演奏動画を気軽に撮影できる今だからこそ、構図やカラーリング、撮影の工夫が、自分らしい映像作品を作る大きなポイントになるのかなと思います。


以上、Ambient ØとKASTLE DRUMのsync同期や、動画撮影のちょっとしたコツをご紹介しました。

次回は、KASTLE DRUMの音作りの仕組みについて深掘りしていきますので、どうぞお楽しみに。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

▼ KASTLE DRUMの仕組みについて『超解説』

▼ Ambient Øについての記事をまとめています


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