メキシコで食中毒になってもニュースにならない理由。店は潰れず、客は静かに離れる。
メキシコで食中毒になっても、ニュースにならないし、店も潰れない。なぜか?
ここでは、食あたりは「事件」ではなく「よくある出来事」として処理されるからです。
客が「学習して静かに消える」国に見えます。
こんにちは、オアハカ在住のさるです。
仕事柄、旅行中に食あたりで寝込んで大変だった話なども良く聞きます。
しかし、ここに長く住んで感じることは。
食中毒が大きく報道されることがない。
これ、日本人の感覚だとちょっと不思議じゃないですか?
食べて当たっても、店側はいつも通り営業している。
お咎めなしに見える。
なんなら、利用する側の「自己責任」になってないか!?
私もここに住んで20年。
幸いにも、デカい食あたりを多くは経験してない。
1度だけ、かなりひどいのがある。
結婚式で出されたバルバコア(オアハカでは肉の煮込み料理)をお土産でもたされた。
美味しさのあまり、脂っこい料理を1日3回、3日続けて食べたら体調を崩して、嘔吐・下痢・発熱で5日間苦しんだ。
6日目に病院に行って回復。
多分これが、オアハカで経験した一番ひどい食あたりだと思う。
でもこれ、食べ方を見ても自業自得だと思う。笑
去年、メキシコシティの仕事の最終日の夜に、嘔吐と下痢でやばいことになった。これ、途中まで同行したお客様も同じ症状に…
原因はわからんけど、最後に食べた同じものは、チェーン店のバーガー屋。あれかもしれない。
あと、体質なのか、たまにアボカドに当たるんです。
アボカドを食べて、食あたりして2日間くらい寝込むことも過去3回あった。
でも、食べたときは普通なんですよ。
初日に嘔吐・下痢、2日目には大抵回復している。
オアハカには、おかずとトルティージャを売りに来るお母さんが存在してて、事務所の近くにも毎日来ます。
オアハカのお昼ご飯の時間、14時から17時くらいまで路上販売をしている。
私も安くておいしいのでよく利用するけど、1度だけ食べて具合が悪くなった。
その場合も、
大騒ぎするより、そっとフェードアウトして、その後は利用しなくなる。
なので、オアハカに住む私の実感としては。
食中毒があってもさほど騒がれない。
利用者が静かにフェードアウトする。
薬やスエロ(メキシコ版ポカリ)で回復を試みる。
大抵、「Me cayó mal(体に合わなかった)」で笑ってすます。
そして「Ten cuidado(気を付けなよ)」で話が終わる。笑
つまりここでは、「原因」や「責任」をはっきりさせるよりも、
「今回は合わなかった」で処理してしまう文化に感じる。
店が悪いと断定しない。その曖昧さのまま、日常が戻る。
この絶妙な責任の逃がし方が、メキシコの屋台文化を支える優しさ(と適当さ)の正体なのかもと感じてしまいます。
メキシコの食中毒のリアルがよくわからない
こういう感覚、本当に国の制度としてもそうなのか気になって、一応調べてみた。
日本みたいにO157とか原因出ないし、ニュースにもならないし、営業停止も見たことない。
じゃあ実際どうなってるのかと思って聞いたら、
制度自体は一応ちゃんとある。
飲食店の管理はCOFEPRISってところがやってて、
問題あれば営業停止とかもある。
でも、話聞く限りだと、
そもそも原因特定まで行かないケースが多い。
軽いと病院行かないし、行っても検査しないし、どこで当たったかもよくわからない。
だから結局、
「たぶんあれかな?」で終わる。
私も毎回そんな感じだからわかる。笑
あと、発表されるレベルが違うみたいで、
かなり人数出るとか、重症とかじゃないと表に出ない。
だから日常レベルの食中毒は、ほぼ見えない。
営業停止もあるにはあるけど、
屋台とか小さい店は対象外っぽかったり、閉めてもすぐ営業開始で、
生活してる側からすると、ほぼ存在してないのと同じに見える。
さらに、オアハカで飲食店を経営している友達にも聞いてみた。
基本、飲食営業の場合は、年に一度の食品衛生管理の講習を受ける義務がある。
やるべきことはそれだけのようだけど、これはきちんと税務関係で営業許可申請をしている場合。
屋台や軒先のお母さんはどうなんだろう?と、ちょっと疑問が残った。
こうやって見ていると、
最終的に、食あたりは「自己責任」なのか?と錯覚する。
でも完全にそうかというと、実際は少し違う。
メキシコでは、リスク込みで食べている感覚に近い。
店も完璧じゃないし、客もそれをわかって利用している感じ。
結局、私も日々の中で感じるのは、食べる側が注意しているということ。
でも、営業側も、何かあったらお客が離れるということは感じていると思う。
人気屋台は、お会計の人が別にいたりするし、調理でもそれなりに衛生面には気を付けているように対策もしている。
日本とメキシコの食あたりの違いを比べると、
日本は「原因を突き止めて防ぐ」感じで、
メキシコは「当たらないように選ぶ」感じ。
一見すると博打みたいにも見えるけど、
それは単に、責任の持ち方とリスクとの付き合い方が違うだけなんだと思う。
だからこそ、屋台も、小さな店も、完全には消えない。
完璧じゃない前提で、街の食が回っている。
20年間これを守って、食あたりは数回だけ。
参考までに、私がオアハカで食に関して気を付けていることです。
歯磨きの水も飲料水を使う(20年間変わらず)
屋台は客の回転が速く、料理する人がお金などを触らない
高級店でも客の回転が悪い店は避ける(食材の回転を重視)
必ず火の通っているものを食べる(生ものは基本避ける)
缶や瓶の飲み口は飲む前に拭く
食器・調理器具が清潔なお店を選ぶ
生野菜は鮮度を見て判断する(食べないときもある)
家では野菜用の消毒薬を使う
手づかみの前は必ず手を洗う
カットフルーツは、カットされてからの時間重視、夕方には買わない
当たり前のことが多いけど、これで20年、ほぼ当たってない。
ちなみに、お会いした旅行者さんの体調不良の原因は、現地の食事や辛いものよりも、「ハードな旅行日程で体調を崩していた」感じが強いです。
今回の食中毒記事を書くきっかけは、某フォロワーさんの会社集団食中毒の記事を読んでです。笑
これ読んで興味持った方、多分この話も刺さると思う。→記事
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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