ルチャリブレ×マスクマン×ストール狂騒曲【前編】
こんにちは、オアハカ在住のさるです。
前回の推し活記事でちょっとふれた
ルチャドールに投げ込んだストール事件の前半です。
▼前回の推し活記事
去年、ルチャリブレ団体CMLLのアレナ・プエブラへ8月の興行を観戦しに行きました。
席は運よく、最前列の真正面ゲットです!

ルチャリブレファンなら、よく試合で目にする光景。
テクニコ(ベビーフェイス)のマスクをはがすルード(ヒール)。
マスクマンは素顔は秘密なので、顔を覆いリングにうつ伏せになる。
そして、観客からTシャツや応援用マスク、タオルなどが投げ込まれ、選手がそれで顔を覆うというシーン。
ルチャリブレファンなら、一度はやってみたい事だと思う。
なんか、憧れるよねー。
選手に自分の持っているものを投げ入れ、それで顔を隠してもらう。
最高すぎない?
(共感してもらえる人は少ないかもだけど)
そのチャンスが、この日訪れた。

エスフィンへ選手(テクニコ)



大満足。笑
メインの試合で、エスフィンへ選手がマスクをはがされた。
それも場外。私の目の前で。
ルードはもちろん反則負けで退場。
あ、やばい。
エスフィンへ選手の素顔がーーーー!!
思わず手に持っていたストールを投げた。

オアハカの羊毛ストール。
グラナコチニージャで染められたお気に入りで、10年以上使っている一点ものだ。
そんな大事なものを、その瞬間は何も考えずに反射的に選手へ投げてしまった。
おお!サイズ丁度いいじゃん!
うぁぁぁぁ、かっちょいいエスフィンへ選手が私のストールで顔覆っているー!
と、無駄に興奮する私。
選手、そのまま退場。
……あれ?
ちょっと待って。
私のストールどうなんの?
会場から観客がぞろぞろと退場するなか、
「私のストール!!」
と会場の警備の人に聞いてみた。
「ちょっと待ってて」
と言われたが、警備の人は
そのまま人員整理に行ってしまった。
私のストールー!
と困っていると、アレナ・プエブラ関係のたぶん偉いおじいちゃん(試合前にお話ししてた)が、
「心配しなくてもいいよ。俺が見つけてきてあげる」
と言ってどこかへ行ってしまった。
そして、そこでおとなしく待っていればいいのに。
ありもしない妄想が頭をもたげてきた。
もしかしたら、選手の出待ちでエスフィンへ選手から直接返却してもらえるかも♡
「これ、君のストールかな?」
なんて言われたりして。
……そんなことあるわけない。
まったくもって頭ん中お花畑である。
警備員にもおじいちゃんにも
「ここで待ってて」
と言われたのに、私は待てなかった。
なぜなら頭の中では、すでに少女漫画みたいな妄想が始まっていたからである。
もちろん現実はそんなに甘くない。
勝手に会場を後にして、選手の出待ちへ行ってしまった私。
いま思えば、これが致命的なミスになった。
こういう私みたいなタイプは
ホラー映画で一番最初に消される立ち位置なのである。
選手出待ち。
エスフィンへ選手、出てこない。
なんだ、かんだで出待ち選手の写真をとってご機嫌な私。





完璧にストールの存在忘れていた。浮かれポンチにもほどがある。(めっちゃ死語)
ちなみにアレナ・プエブラは選手の出入り口が1か所なのだけど、大人気の選手はそっとお忍びで別の場所から出てくるという話も聞いた。
やべー。
私のストール。
今いちど会場に戻るが、警備の人も退散し
誰も私のストールの行方を知らない。
どうしよう。
もうあと40分でオアハカ行きの夜行バスが出てしまう。
焦りながら、バスターミナルまで車を出してくれたマスク職人のゴンちゃんにこの話をしてみた。
「大丈夫だよ。俺の友達にエスフィンへと仲の良い友達がいるから聞いてみるね」
と言ってくれた。
そのままオアハカ行きのバスに乗った。
オアハカに朝5時ごろ到着したころ。
ゴンちゃんの友達から連絡があった。
「エスフィンへはストール持ってないって。アレナ・プエブラにあるって」
がーん。
やっちゃった。
ここはメキシコ。
失くしたものが出てくることは、ほぼない。
なんてこった!!
ダメもとでXに、写真と一緒に選手をタグ付けしたら
「私のストールがどこにあるかわかりません。戻ってきますように」
「ストールは会場の警備員に渡したよ」
とリプが来た。

あーーーーーー。
これはもう詰んだかもしれない。
私のお気に入りのストール。
10年以上も愛用していて、グラナコチニージャの自然染め。
色合いも一点もの。
織りの厚さもちょうどいい。
染めの時に色むらがあるからと定価の半額で買ったストール。
しかも、もう作られていない。
世界に一本だけのストール。
そのとき思い出した。
10年ほど前、ルチャツアーを企画しようとしていた頃に交換した、アレナ・プエブラのオーナーの電話番号を。
メキシコで失くしたものは、まず戻ってこない。
でも心の中で「絶対に見つけてやる!」と叫んでいた。
世界に一本しかない、お気に入りのストールだから…。
果たしてストールは戻ってくるのか?
(後編へ続く)
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