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【創作大賞感想】野間栄子作「人はパンのみにて」



「小説」とは、何だろう?
私は今まで上手い文章を書こうと四苦八苦してきた。こう書いたら、純文学寄りになるのではないか?こう書けば、ミステリーもどきになれる?みたいなあざとい思考による文章作りだ。
 それに小説に自分の思想を入れることは、私にとってはタブーであった。しかし、この小説を読んだとき「目から鱗」の気持になった。

それが野間栄子さん作「人はパンのみにて」だ↓


作者、野間栄子さんは今年の「京都文フリ」で、私達「ふみわくらぶ」のブースを訪れてくださった方だ。残念ながら、常にちょこまかと会場を駆け巡っていた私は、せっかくいらしてくださった野間さんにお逢いすることが出来なかった。
 本当に失礼な話なのだが、そのお詫びのつもりのような気持で、最初は野間作品を読み始めた。それが「働けよ、豚」だった。
いや〜、びっくりするほど、この作品は実に面白かった!!登場人物が皆、生き生きと描かれ、等身大の主婦の視線からの「お仕事小説」で、お見事な筆だった。

この作品に関しては、同じ「ふみわくらぶ」の仲間である、はれるやさんが推薦レビューを書いてくださっているので、そちらを読んで頂きたい↓

「働けよ、豚」を読んだ私は、野間栄子さんの世界は、本気で読まないと付いていけない!!と感じた。
 そして挑んだのが大作「人はパンのみにて」だった。なるべくネタバレをしないように感想を書きたいと思う。
この小説、実は新人賞を狙うにはいくつものタブーを犯している。
児童虐待、自殺、虐め、マイノリティジェンダー、殺人⋯⋯
私が書いたら、ミステリーで終わってしまう結末を野間栄子さんは、「恋愛小説」として昇華させている。
 熱い! どうしたら、これだけ多くのキャラクターへ愛を注げるのだろう。
松島よ、今川よ、米川くんよ⋯⋯
どんなに傷ついた過去を背負っていても幸福になっていいんだと私は叫びたい。
 このnoteの街には、野間さんよりも文章が上手い人は沢山居るかもしれない(失礼)しかし、こんなに心を震わせる作品を書ける人を私は知らない。
読み終わったあとに、再びプロローグまで戻って何度も確認したほどだ。
「そうだったのか⋯⋯松島よ」(号泣)

過去に罪や傷を持たない人間はマイノリティだと私は思っている。しかし大罪は犯したが、その罪をこれほどまでに償う人生を歩んでいる人は、さらに稀有だ。
 この小説を読んだ人の感想は、人それぞれだと思う。十人が読んだら十人違う意見かもしれない。
 私は松島の永遠の片想いだと思っている。もちろん友情としては受け止めてもらえているが。
作者、野間さん曰く「触れられない恋」なのだ。

野間栄子さんが、心で書いた小説「人はパンのみにて」生半可な気持で読むと火傷するかもしれない(笑)それでも読んでもらいたい。
私はしばらく言葉が出なかった。



余談だが、この小説はある福祉小説の公募で、第三次審査までいった作品だそうだ(野間さんにお聞きした)それを更にグレードアップして、今回の創作大賞に挑んでいらっしゃるそうだ。
野間さん、思いの丈は充分に描ききれましたか?
終始、私は野間さんの熱にやられていましたよ。
ありがとう、野間栄子さん♡



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