AIとお勉強 ジェンダーとセクシュアリティ1 用語のモヤモヤ
前回、セクシュアリティに関する本をまとめたときに、不勉強のため最新事情に追いついていないな、と実感し、足りない知識を補充しようと、ChatGPTの助けを借りてざっくりと勉強してみた。その記録。
前回の記事→生きづらさの正体に名前をつける:「いちばんやさしいアロマンティックやアセクシュアルのこと」読了|風ひかる
もちろんChatGPTは万能ではなく、正しいとも限らないので、時短のための、あくまで入り口を学ぶために利用し、学びを深めるためには自分自身で探索することが不可欠だ。
この論題に詳しい方で、「これは違うよ」とか「こんな考えもあるよ」とかいうものがあったら、ぜひ、コメントなどで教えていただきたい。
ジェンダーとセクシュアリティ 初歩の初歩 用語の意味
★質問1:身体の性別、心の性別、社会的性差、性的志向、この4つは全部、別物と考えていい?
ChatGPT回答:その通り。
① 身体の性別(Biological Sex)
生まれつきの身体的特徴(染色体・ホルモン・生殖器など)。
男性/女性だけでなく、インターセックスを含む多様性もある。男性/女性だけでなく、インターセックスを含む多様性もある。
② 心の性別(Gender Identity/性自認)
自分の内側で「自分はどんな性別だと感じるか」という感覚。
男性、女性、ノンバイナリー、Xジェンダーなどさまざま。
③ 社会的性差(Gender Role/Gender Expression)
社会が期待する役割や振る舞い、外見のあり方。
「女性らしい服装」「男性らしい仕事」など文化によって変わる。
個人の表現(髪型・服装・ふるまい)もここに含まれる。
④ 性的指向(Sexual Orientation)
誰に恋愛感情・性的感情を抱くか。
異性愛、同性愛、両性愛、無性愛、パンセクシュアルなど。
4つは互いに独立している
体が男性でも、心は女性かもしれない。
心の性が男性でも、社会的には中性的に表現したいかもしれない。
性自認がどんな形でも、好きになる相手の性別とは無関係。
つまり、身体・心・社会的役割・好きになる対象の4つが一致する必要はまったくないという考え方が、現在の一般的な理解です。
★質問2:一般に、性転換した(い)人のことを、トランスジェンダーというけれど、上の考えからすれば、トランスセックスでは?
ChatGPT回答:身体の変化だけに焦点を当てると理屈ではそうなるが、歴史的ないきさつでトランスジェンダーとなった。
■ 結論だけ先に言うと
身体の変化(医療的な性別移行)を強調するなら「トランスセクシュアル(Transsexual)」が本来の用語。
心の性別(性自認)に基づく広い概念としては「トランスジェンダー(Transgender)」が一般に使われている。
つまり、性自認が変わる → Transgender 身体を変える → Transsexual
という分類は本来は“正しい”。
しかし、今では医療的変更の有無に関わらず「トランスジェンダー」に含めるのが一般的になっています。
■ なぜ「トランスジェンダー」が広く使われるようになった?
理由は3つあります。
① トランスセクシュアルという言葉は、医療(特に精神医学)と強く結びついてしまった
かつては「性同一性障害」とセットで扱われ
「治療として性別適合手術を受ける人」
を指す言葉として使われた。その結果、「病気として扱われる」という抵抗感が強まり、使われなくなった。
② 性別移行は手術の有無で区別できない
ホルモン治療だけの人
手術はしていないけど社会的に女性/男性として生活する人
ノンバイナリーの人
など、本当に幅広い。
手術の有無で線引きすると、実態に合わないケースが多い。
③ 当事者自身が「トランスジェンダー」の方を望んだ
「医療前/途中/非手術」の人も排除されない inclusive な言葉として受け入れられていった。
■ 質問への答えを一文でまとめると
概念としては「身体を変えるならトランスセクシュアル」は正しい。
しかし現代の一般的な言葉遣いとしては、手術の有無に関係なく「トランスジェンダー」に含めて呼ぶのが標準。
■ 用語としてはこう整理するとクリア
Transgender性自認が割り当てられた性と異なる手術なし、ホルモンなし、社会的移行のみ、ノンバイナリー、全て含む
Transsexual身体を医療的に変える手術・ホルモン治療をする人に限定される
■ まとめ:あなたの違和感は正しい
“トランスジェンダー”は広すぎて、性自認・性表現・身体変化が1つに見えてしまう。だから本来は “トランスセクシュアル” との区別がある。
ただし現在は、差別の歴史や用語の受容の問題から、
包括語として「トランスジェンダー」が一般的に使われているだけ。
★質問3:アセクシャルは、性的志向の一つだと思うけれど、アロマンティックは?
ChatGPT回答:「アロマンティックは“恋愛的指向(romantic orientation)”であって、最初に挙げた4つのどれにも直接は入らない」
■ 最初の4分類再掲
身体の性別(biological sex)
心の性別=性自認(gender identity)
社会的性差・性表現(gender role / gender expression)
性的指向(sexual orientation)
■ ではアロマンティックはどこに入る?
👉 どこにも入らない(独立の概念)
正確には
5つめの軸「恋愛的指向(romantic orientation)」
として扱われる。
■ なぜ恋愛的指向という軸が必要なの?
性的指向(sexual orientation)は:
性的に誰に惹かれるか
を示すが、
アロマンティック(aromantic)は:
恋愛感情を誰に抱くか(あるいは抱かないか)
を指すもの。
性的惹かれと恋愛的惹かれは一致しない人も多く、独立して扱われる。
■ よくある例
アセクシュアル・アロマンティック
→ 性的にも恋愛的にも誰にも惹かれないアセクシュアル・ロマンティック(異性愛・同性愛など)
→ 性的には惹かれないけど、恋愛感情はあるアロマンティック・性的にはバイ/ゲイ/ストレートなど
→ 恋愛感情はないけれど、性的には惹かれる
こういう人たちが実際に存在するため、
恋愛的指向は性的指向とは別の軸として扱われるようになった。
■ まとめ
アセクシュアル(無性愛)=「性的指向」に関するもの
アロマンティック(無恋愛)=「恋愛的指向」に関するもの
よってアロマンティックは、あなたが最初に挙げた4つのどれにも属さず、独立の概念。
★質問4:日本で言う、ジェンダーという言葉は、社会的性差のことでいい?それとも性自認も入る?
ChatGPT回答:日本語の「ジェンダー」は、②(性自認)と③(社会的性差)の“両方”をまとめた言葉として使われることが多い。
ただし、文脈によっては③だけを指す場合もある。
つまり 「基本は広い意味、けれど学術分野では狭い意味にもなる」 というのが実情です。
◆ 日本での一般的な使われ方(広義)
日常会話・ニュース・行政文書では、
「ジェンダー = 生まれもった性別ではなく、社会的・心理的な性のあり方」
という広い意味で扱われています。
そのため、
② 心の性(性自認)
③ 社会的性差(性役割・性表現)
の両方が “ジェンダー” に含まれます。
例:
「ジェンダーアイデンティティ」=性自認
「ジェンダー平等」=社会的性差の是正
→ この2つが同じ “ジェンダー” で語られる。
◆ 学術(社会学・ジェンダー研究)での使われ方(狭義)
学術の場では、
ジェンダー=社会的性差(③)
と明確に定義されることが多い。
この場合、
② 性自認は “gender identity”
③ 社会的性差は “gender role / gender norms / gender expression”
と分けて論じる。
つまり 学問としては③に近い意味に限定される。
◆ 日本語がややこしい理由
英語圏でも “gender” は心と社会の両方を含む広い言葉ですが、日本語では:
「ジェンダー=社会的性差」
「ジェンダー=心の性も含む広い概念」
の両方の使い方が混在しているため、文脈で判断が必要になっています。
◆ まとめ
日本語の“ジェンダー”
一般的な使い方:②+③(広義)
→ 性自認と社会的性差を含む学術的・専門的な使い方:③のみ(狭義)
→ 社会的役割・期待・規範のこと
用語について まとめ
日頃、巷で何となく使われている言葉が、結構あいまいで、いつもモヤモヤしていた。今回それを整理できて、随分すっきりした。
おおかたの概念はやはり海外から入ってきたもので、したがって、英語上・英語圏での意味と、日本語上・日本での意味と、微妙に異なったりするところが、議論混迷のもとかもしれない…
そして、当事者たちを中心とする長年の取り組みによって、言葉の意味も変わってきたり、新語が生まれたりしている。言葉が変わるということは、社会も、人々の見方も変わるということ。ぼーっとしていると、取り残されてしまうのだなと感じた。
まずここが出発点で、これから、具体的に疑問に思うことや知りたいことを、勉強していきたい。
