この地に生まれる花┃風まかせ文芸部
夢を見た。
世界に大きな隕石が降ってきて、中心から閃光が走り、全てを焼き尽くすと暗くなった。
何も息をしない世界の中を、意識だけが彷徨って、1つの惑星の終わりを見つめている。
暑いのか寒いのかも分からない。
風も感じない。
匂いもしない。
肉体をもたない私には何も感じることはできなかった。
遠くに小さく何かが光った。
小さく瞬いては消えてしまう灯り。
それはだんだんとまあるくなり、やがて小さな火花が見えた。
1つ、2つと光の数が増えていく。
光のシャワーがキラキラと落ちていく。
その息づく灯火に私は涙する。
世界が小さく呼吸をした。
星々が瞬くように、空から光の雨が降る。
終わりの世界に新たな命が降り立っていく。
ここからまた始まる。
あの線香花火は生まれたての魂のようだった。
地球の鼓動は小さな命をまあるく育み、生きる力を火花のように息づかせていくのだろう。
私の意識が小さな光に覆われる。
さあ、今度は私もあの光のように小さく、力強く生まれにいくよ。
今日もこの世界に生まれる沢山の光と共にーー
お読みいただいて、ありがとうございました。
本作は風まかせ文芸部さんの企画に参加しております。
