山口周さんが提唱する「会社員が会社を搾取する時代」を先取り実現していた話 <リバースFIRE実現禄①>
文字数 :約3700字
推定時間:7分
「会社を辞めたい。」そう思ったことはありますか?私は何度もありました。
でも私は49歳になり、サイドFIREできる状態になった今、会社を辞めないという結論にたどり着きました。
これは、
三流大学
↓
内定取り消し
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大学院進学
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東京のITベンダー就職
↓
評価低迷
↓
投資・副業迷走
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地方自治体での越境学習
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復権
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サイドFIRE圏内
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“辞める自由があるから辞めない”
という遠回りの末にたどり着いた、「リバースFIRE」の実現録です。FIREを「辞める準備」ではなく「辞めなくても自由でいられる仕組みづくり」と捉え直した過程を、最初の一歩としてここに記しておきたいと思います。
キャリア迷子の序章:プログラミング熱とPM現実
就職氷河期の真っただ中、大学四年生の10月に急な業績悪化により内定が取り消されました。今更就職活動を再開できるわけもなく、仕方なく進学した大学院で、私はプログラミングにはまりました。夜通しコードを書き、動くプロダクトに歓喜する日々です。この熱量を糧に東京のITベンダーへ就職しましたが、現場が私に求めたのはプロジェクトマネジメント(PM)でした。
「コードではなく、人とタスクを動かしてほしい」。最初は反発したものの、腹を括ってPMスキルを磨き、社長賞を獲得しました。しかし、先に昇進したのは別の同期でした。評価と処遇のタイムラグに耐えきれず、私は落ち込んでしまいます。努力はしているのに報われない。あるいは、努力の方向がズレているのか。自問は深まり、視界は曇っていきました。
迷走の季節:転職不発、社内異動でさらなる低評価
出口を求めて転職活動をしましたが、刺さる求人は見つかりません。ならばと社内異動で環境を変えました。結果は、全く評価されませんでした。新しい土俵では“過去の実績”が軽くなります。同期・後輩が軽やかに階段を上がるのを横目に、私はまた気持ちが沈みました。
努力と実績の「交換レート」は、部署も上司も変われば別通貨です。社長賞の実績も別部署では全く通用しませんでした。ここでようやく学んだのは、スキルには「市場」があり、貨幣価値は文脈次第で変動するという当たり前の事実でした。
拙速なFIRE志向:投資・副業に飛びつくも、悉く失敗
「会社を出たい」。焦りはFIRE熱に火をつけ、投資・副業に片っ端から手を出しました。ですが結果は散々です。あげく情報商材にだまされ、多額の授業料を支払いました。痛恨でしたが、これが「再現性のない方法は長続きしない」という教訓を骨身に刻んだ瞬間でもあります。
ここでわかったのは、外部収入は“逃げるための梯子”ではなく、“市場価値の検証装置”にすべきだということです。梯子は折れます。ですが検証装置は、壊れても次の仮説を与えてくれます。
転機:地方市役所での越境学習が、評価の回路をつなぎ直す
転機は意外なところから訪れます。新組織の仕事で、地方自治体の研修生として地域課題の解決に関わる機会を得ました。商店街の空洞化、待機児童、移動難民。“正解のない問い”の前で、PMとしての当たり前が通じません。その代わり、仮説検証・合意形成・ステークホルダー交渉が生々しく鍛えられていきました。
地方の現場での小さな成果が地域メディアに取り上げられ、社外の人脈が広がります。すると、社内評価も連動して上がり、昇進が決まりました。社外の信用が社内の評価を引き上げ、社内の実績が社外の案件を引き寄せる。この“循環”が回り始めた瞬間でした。
リバースFIREの発見:本業⇄副業の相互作用が生む好循環
本業で得た自信が、副業案件の獲得にもつながり始めます。最初は記事の執筆やピンポイントのコンサル案件といった低単価の一発案件しか受注できませんでしたが、本業での実績が積み重なりスキルアップするにつれ、高単価かつ継続での副業受注につながり始めます。
また、副業で得たスキルと視座が本業での“オンリーワン”を強化します。ここに税務の最適化とインデックス投資を組み合わせると、本業収入アップ+副業収入+節税→インデックス投資の好循環が回り出しました。そして約三年で、生活費の大半を投資収入と副業で賄える“サイドFIRE”圏内に到達します。
ですがこの時、私は気づきました。「余った時間で本当にやりたいことが、明確ではない」と。さらに皮肉なことに、転職でも優良ポジションの内定が出てしまい、同時に自社での評価も上がりました。結果、選択肢は増えましたが、私は辞めませんでした。辞める自由があるからこそ、辞めないことを選べます。これが私が提唱する“リバースFIRE”です。リバースFIREにおけるRE(リタイア・アーリー)とは、なるべく早く会社を辞めることと同義ではなく、なるべく早く生活費を稼ぐためだけに仕事をしなければならない状況から脱すること、です。
現在:リバースFIREを楽しみつつ、NPO立ち上げへ
現在は、ずっと気になっていた社会課題の解決に向けてNPOの立ち上げ準備中です。会社で得た制度・人・資金・信用を“搾取”(良い意味で)し、社会実装のスピードを上げていきます。山口周さんの言う「会社員が会社を搾取する時代」とは、会社をATMにすることではなく、会社をプラットフォームにして社会価値と自分の市場価値を同時に高めることだと、今ははっきり言えます。
リバースFIREを支えた5つの原則
会社は“学校×実験場×信用装置”です。 研修・案件・肩書を遠慮なく活用します。学び→実践→発信のサイクルを会社資源で回します。
スキルは“相互変換”可能です。 PMは地域課題でも通用しますし、行政で磨かれた合意形成力は企業でも効きます。領域を越えて移植します。
信用は“社外→社内→市場”の順で波及します。 小メディア・コミュニティでの信頼が、大組織の評価を動かすレバーになります。
お金より“選択肢”を増やします。 現金は心強いですが、副業契約・専門コミュニティ・共同研究・資格も立派な選択肢資産です。
FIREはゴールではなく“設計思想”です。 辞めること自体に意味はありません。“いつでも辞められる状態”で働くことが、最も創造的な働き方をもたらします。
なぜ「リバース」なのか
一般的なFIREは「働かないために資産を作る」発想です。一方リバースFIREは、“働き方と所得構造を先に最適化し、結果として辞めても辞めなくても困らない状態にする”アプローチです。
一般的なFIREの目的が「会社を辞めるため」だとすると、リバースFIREの目的は「会社を使い倒すこと(≒搾取し続ける)」ことであり、目的が逆転して見えることから「リバースFIRE」と名付けてみました。
成功のポイントは順序です。
まず本業にて小さくとも社外に通用する実績をつくります。
本業の成果を起点に副業に着手し、質を上げていきます。
税務・社会保険の設計で手取り効率を高めます。
積立インデックスを自動化して“時間”と“判断”を外部化します。
最後に、“辞めるかどうか”を選びます。
この順序なら、焦りが引き起こす誤ったリスクテイク(私がかつて情報商材に払った授業料のような)を最小化できます。
連載で扱う予定のトピック
初回の本稿は、遠回りの地図を置くことに徹しました。次回以降は、より実務的に踏み込みます。
①ポータブルスキル:自分の経験を本業と副業の両方で活用するための方法論
②副業設計:本業とカニバらない案件選定/“時給最大化”より“再現性”を取る判断軸
③税務と社会保険:給与×業務委託×特定口座の最適ミックス/赤字と経費の境界線
④発信戦略:社外信用を社内評価に接続するメディア・露出・コミュニティの使い方
⑤越境学習のつくり方:自治体・NPO・企業の三角連携でスキルを相互変換する
⑥インデックス投資の現実解:手数料、リバランス、自動化、生活防衛資金の線引き
おわりに:搾取の語感を、希望に変える
「搾取」という言葉には、どこか後ろめたさがつきまといます。ですが、会社の資源(教育・案件・肩書・人脈)を社会価値の創出に転用し、そのプロセスで自分の市場価値も高められるのなら、それは創造的な搾取だと考えます。私はいま、リバースFIREを楽しみながら、NPOの立ち上げに向けて歩き始めました。辞める自由があるから、挑戦できます。 そして挑戦するほどに、会社はまた“使いたくなる”プラットフォームへと変わっていきます。次回から、私がどのようにして“会社を使い倒す設計図”を描き、回し、検証しているのかを、具体的に共有していきたいと思います。ここからの記録が、どこかの誰かの“遠回りを短縮する地図”になれば、これ以上うれしいことはありません。
おまけ:
これまで、FX、IPO、不動産、保険、・・・・
と色々手を出し失敗してきました。
以下は、これら数々の投資失敗談です。
読者の皆様が同じ失敗をしませんように。
「会社員を卒業するための準備」ではなく、
「人生を最高に楽しむために会社をフル活用する戦略」を
これからも会社を使い倒しながら、個人としても自由に生きる。
会社を辞めず、逆に使い倒すFIRE「リバースFIRE」
という生き方を実験しながらnoteに書き起こしていきます。
この新しい生き方に共感いただける方のフォロー歓迎です。
