マヤ神話④双子の英雄~その1
前回記事で、
マヤ神話には3組の双子の兄弟が登場することを紹介しました。
今回は、
この3組の最後に誕生した双子の英雄、フンアプフーとイシュバランケー
が冥界へ呼び出され、試練に挑む物語です。
見方によっては、
現代社会で活かせる知恵も含まれていますし、マヤ神話の貴重な写本、
「ポポル・ヴフ」の一番大切な部分です♫
ちなみに、ポポル・ヴフはキチェ語で、
「ポポル」は「準備された樹皮」で
「ヴフ」は「紙・本」を意味することから
「聖なる書」や「聖典」と訳される。

3組の双子兄弟(参照用):
フン・フンアプフーとウクブ・アプフー兄弟
とても優秀なのですが、日々、遊びくれている兄弟で冥界の神に殺されてしまう兄弟で、フン・フンアプフーはフン・チョウエンとフン・バッツの父でウクブ・アプフーは叔父で生涯独身
フン・チョウエンとフン・バッツ兄弟
フン・フンアプフーの息子達で双子の兄弟
優秀な父や叔父から多くの知恵を受け継いでいたのに、フンアプフーとイシュバランケーへの嫉妬心から、知恵を活かす事よりも、フンアプフーとイシュバランケーを始末することに夢中になる
フンアプフーとイシュバランケー兄弟(今回の主人公)
フン・フンアプフーとイシュキックの双子の兄弟で英雄
*マヤ神話の記事内では、この2人だけを抑えとけば問題ない
参照用挿絵紹介:
フンアプフーとイシュバランケーが赤ん坊の時にあまりにも泣く為、
蜘蛛の巣の上や茨の上に投げ出されてしまうが、双子はスヤスヤと眠っているという様子が描かれている。
1.右の木にしがみついているのが、サルになってしまった双子の
フン・チョウエンとフン・バッツ義兄弟。
2.左上の蜘蛛の巣の上で眠ってたり、左下の茨の上で眠っているのが、
英雄の双子兄弟フンアプフーとイシュバランケー。

フンアプフーとイシュバランケーの冥界での試練の旅:
フンアプフーとイシュバランケーは成長しても常に、異母兄弟のフン・チョウエンとフン・バッツに虐げられていたり、育ての親の祖母、イシュムケイネにも可愛がられることはあまりなかった。
それでも、日々、反抗せずにおとなしく過ごしていた。
彼らが生まれる前にシバルバーの神々によって殺された、実父のフン・フンアプフーと叔父のウクブ・アプフーも、とても優秀だったが、毎日、球戯に明け暮れ、「球戯の音がうるさい!」とシバルバーの神々の怒りをかい、殺され、生贄にされている。
この時、父親と叔父が使用していた鞠を偶然見つけたフンアプフーとイシュバランケーは、うれしさのあまり2人で遺品の鞠で遊び始めた。
そして・・・
実父と叔父と同様にシバルバーの神が2人が遊ぶ音がうるさい!と怒りだし、2人を冥界に呼びつけた。
ここから・・・
双子の兄弟、フンアプフーとイシュバランケーの試練の旅が始まるのだが、紹介前の予備知識を紹介。
マヤの宇宙・世界観の紹介:「三層構造になっている世界観」
■ 上層:天界(神々・星・太陽)
■ 中層:地上(人間の世界)
■ 下層:冥界=闇=地下=シバルバー(本記事ではこのエリアを紹介)
冥界は「9」という数字で表される事が多く、直面する試練は9つ存在する。
実際、写本には7つの試練となっているが、内2つはPre-Test(予備試験)のようなもので、合計すると試練は9つある。
「ボロンティク」:ボロンは9、ティクは神という意味で、9層の冥界の神々を意味する
シバルバー:闇の世界という意味ですが、悪ではなく「変容」「再生」「成長」「試練」「死を超えるための場所」となり、双子も「死」を理解するためにシバルバーで試練と向き合う。

左上より時計回りに
「闇の館」「剣の館」「寒冷の館」「じゃぐゎーるの館」「焔の館」「蝙蝠の館」
ここからは、双子が向き合った7つの試練を紹介。
ここでいう、試練は「力比べ」でなく「知恵比べ」を意味し、
兄弟は2つの川と7つの館で奮闘する。
簡素に紹介していますが、読むのが大変な際は、興味のある試練だけ、かいつまんで読んでみてください☆彡
Pre-Test(予備試験)1:膿の川を渡らなくてはいけない
「膿」は人間の罪、欲、自我、邪の心、偽善などをの誰の心にも潜んでいる陰・悪を表す
Pre-Test(予備試験)2:血の川を渡らなくてはいけない
「血」は家族、宿命、血縁、肉体次元を指す
2人は自分たちの吹筒を用いて、向こう岸へ渡ることに成功している
ここでは・・・
戦うのでもなく、「川を渡ることが勝利」だと教えており、私達に
「戦わずして勝利する方が好ましい」時もあると伝えている。
第一の試練:「王と偽物を見分ける」
予備知識が全くない中、14人ほどのシバルバーの王達と棒人形の中から、本物の王を見つけ、名前を当てなくてはならない。
2人は、やぶ蚊に「順番に14人を刺すよう」に命令する。
1人目をやぶ蚊が刺すと何も言わないので、棒人形であることが分かる。
2番目は刺されて「痛い!」というので、隣の人がとっさに、「どうしたのですか、フン・カメ―さん、何かに刺されたのですか?誰が刺したかわかりますか?」と尋ねてしまう。
次の人をやぶ蚊が刺すと同様に、隣の人が「一体、どうしたのですか?ヴクブ・カメ―さん、誰かが刺したのですか?」と名前を挙げて尋ねた為、14人の王の名前がわかってしまう。
ここでは・・・
2人はやぶ蚊を使うことで必要な情報を手に入れている。
「情報を集め、斬新な視点で根源を見分ける事の大切さ」を教えている。
第二の試練:「闇の館で松の木片と葉巻に一晩中火を灯し、翌朝、焼き尽くさないまま返す」
松の松明には大オウムの尻尾の羽を、葉巻には蛍を使う事、で松明も葉巻も焼き尽くされることはなかった。
ここでは・・・
「必要な知恵を出し、先手を取って実行する事」の大切さを教えている
今回はここまでで。
試練の3からは次回記事で紹介します☆彡
前回のマヤ神話記事:
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