【社会福祉士✕実習指導者】ヤバい!と感じた実習生には「深入りしない」が鉄則
「実習態度について、生徒に注意する事も指導する事も今はなかなか難しいんですよ。時代がね、そうさせているんです」
社会福祉士受験資格を得るための、ソーシャルワーク実習指導者歴5年の私が、つい最近、実習生の巡回指導の教員と話していた時、その教員がため息つきながら私に話してくれた驚きの言葉です。
学校の教員がモンスターペアレント問題などで休職や離職に追い込まれているという事は、たまにニュースなどで目にしていました。
どこかの市町村では、教員の採用募集をしても、全然必要人数に足りていない、なんていうネットニュースも目にしました。
私はどこか「人ごと」のように思っていました。
実習指導者として、主に専門学校生や大学生と関わる仕事をしていますが、最近になってほんの少し「教員という仕事が敬遠されている」という現実が理解出来るようになってきた気がします。
今どきの実習生は、「ヤバい!」と思う人は、「社会常識」すら通用しない。そんな学生が昔に比べて増えている、それが現実です。
①「許容範囲」と思える実習生のレベル
全てではありませんが、毎年一定数で「ヤバいな」と思う実習生は存在します。
✅️挨拶出来ない
✅️時間を守れない
✅️コミュ力がない
✅️実習日誌が誤字脱字だらけで意味不明
✅️実習中普通に寝てる
この位の事であれば、「よくある話」として捉えています。
そもそも前提として、単位を取る為に実習に来ていて、「やる気が無い」事が明白な人もいます。
やる気はあっても、明らかにグレーゾーンじゃないの?という人もいます。
そこは指導者として瞬時に見極めて、やる気が無い人には「単位を取らせてあげるため」として割り切りますし、グレーゾーンであれば、「出来ない事を強要しない」として割り切ります。
そういう実習生に対して労力を使う事は、指導者としても現場職員からしてみても時間の無駄なので、とにかく実習期間、毎日ちゃんと来てくれればそれで良しとします。
実習生も学校側も、「単位を取らせてくれる」という事が大事なわけですから、余計な事しなければトラブルには発展しません。
問題は、
やる気があるけれど、なんだかヤバい
このタイプの実習生なのです。
そして、指導者としてそこをきっちり見極める事、対処する事が求められますし、対応を一つ間違えると裁判沙汰になりかねないのです。
②「ヤバい!」と見極める基準
上記にも書きましたが、「なんだかヤバい」と思っても、実習生本人からしてみたら、メッチャやる気に満ち溢れている場合があります。
そして、「なんだかヤバい」人は、コミュ力がそこそこあって、口は達者なので、実習に入る前の事前訪問では見抜けない場合もあります。
ですが、致命的な点が一点あります。
「一般常識」が一切通用しない
✅️「自分」が全てだから「自分ルール」しか通用しない
✅️「感謝」の意味が理解出来ない
✅️人を自分より「上」か「下」かで判断する
これらの事が当てはまった場合、私の危険信号は点滅します。
私が出会った実習生の中で印象に残っているエピソードとして、
🌸朝、施設の近くから泣きながら「私今パニック起こしています!」と連絡を入れてくる。
🌸雷が鳴ったら「雷怖いです」と言って一人どこかへ逃げる
🌸家庭の事情により、実習が終わって帰ったら家事をこなさきゃいけなく、寝るのは遅くなるから、朝遅刻する可能性がある、と堂々と言う
これら全て実話です。
本来なら、実習中止にしたいレベルな話なのですが、実習生は、悪気がなくこれらの事を「本気で」通用すると思っていて、実際通用してきた事実があるのです。
そうした実習生にヘタに「注意」や「指導」をしようものなら、大騒ぎされてハラスメント問題にまで発展しかねないからこそ、要注意なのです。
それがわかっているからこそ、
🌸「パニック起こしているんですね。今日の実習はどうしますか?」
🌸「雷怖いんですね」
🌸「遅刻するのは構いませんが、一日実習したという証明は出せませんよ」
と、決して相手の感情に付き合わず、淡々と対応して事実のみを伝える事を徹底するのです。
そして、実習生に直接何かを伝えたり決めたりするのではなく、必ず学校に連絡して学校に判断を委ねる事。
責任はあくまで「学校にある」という事を明確にしていきます。
③「ヤバい」実習生を「指導」しようと思わないこと
上記のような実習生を受けてしまったら、間違っても「注意しよう」「指導しよう」と思わない事です。
本人達は、本気で「自分が悪い」と思っておらず、「社会常識なんて誰が決めたの?」位に思っているからです。
✅「時間を守る」って誰が決めたの?
✅なんで毎日実習に行かなきゃいけないの?
✅理由があれば、実習行かなくでも平気でしょ
これらの事を平気で思う実習生も存在しています。
なので、「学校」に逐一連絡を入れて、学校の判断を仰ぐのです。
その際、大事な事は「施設としてどう考えているか」を伝える事。
・実習に遅刻しても構わないけれど、一日実習したという事には出来ないという事。
・実習を休んでもいいけれど、理由によっては実習日を振り返る事は難しい事。
なんでもかんでも「OK」というスタンスを取っていると、学校側も「なんでも許してくれる」と勘違いしてきます。
学校の教員はまだ一般常識を兼ね備えている人が多いから話は通じますが、それでも「施設の判断に委ねます」と言ってくる学校も少なくありません。
冒頭にも書きましたが、これらの実習生に学校側も苦慮している背景がある事も今の時代の現状です。
・時間を守れ、と注意出来ない
・「きちんとした実習態度」という指導は出来ない
・何か伝えるにしても、相当言葉を選ぶ
やはり「ハラスメント問題に発展する」というのが、学校の教員にも通じているようです。とある教員が私にため息つきながら、こう言いました。
「時代がね、違うんですよ」
学生と話している時は、頑張って明るく接している教員も、学生が出ていったあと、指導者の私と話す時は、顔に影がかかり、私が実習生に注意して欲しい事など伝えたら、「本当に申し訳ありません」とため息つきながら言われた時は、私もなんだか悲しかったです。
私も部下で新卒の職員を何人も迎えてきましたが、確かに「感覚」が違うな、と思う事は多々あります。
それでも、過ごしてきた時代が違えば多少の感覚が異なって当たり前で、むしろ全て「同じ」感覚という事の方が不自然です。
今の時代は、リモート勤務やフレックス制度の導入により、働き方も大きく変化しています。
そんな中で、実習生にしてみたら、
・なぜ毎日実習先に行かなきゃいけないのか
・なぜ自由に時間を設定してはいけないのか
と思う事もあるのでしょう。
でも、私達「福祉施設」としては、リモート勤務が出来る場所ではなく、常に「目の前の利用者」を支援する仕事です。
時代が変わったとしても、古い体質だと言われたとしても、職業柄全てが全て時代に追いつけるわけではありません。
でも、それを実習生に「理解してもらう」事を求めるのは、実習指導者としての仕事では無いと思っています。
相手は変わらないし、たかだか数日、もしくは1か月程度一緒に居るだけの実習生を「変わってもらおう」と思う事は違うのだと思います。
「指導する」という視点ではなく、「施設を知ってもらう」
そんなスタンスで居る方がうまくいくケースもあるな、と最近では痛感しています。
「ヤバい」と感じた実習生に、決して深入りしない。
これは、実習指導者を5年経験して私が学んだ事です。
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さいごに・・・
実習指導者としての業務は、やりがいもあります。
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どんな業務であれ、楽しい事もあればつまらない事もあり、やりがいを感じられる事もあれば、全くやりがいを感じられない事もあるでしょう。
私は、実習指導者として実習生を就職に繋げる事が出来る事は、人材育成だけではなく、人材確保という意味でもとてもやりがいを感じています。
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特に実習指導者の場合は、学生を相手にしていると、やっぱり
🌸実習を通してたくさんの学びを得てほしい
🌸「楽しかった」と思ってもらえる実習にしてあげたい
🌸将来の選択肢の一つとして、「福祉職」が挙がって欲しい
など、「もっとこうしてあげたい!」と思わせてくれる実習生も当然居ます。
一方で、今日お伝えしたように、一歩間違えれば訴訟になりかねないリスクを背負っている事も事実です。
大袈裟のように感じるかもしれませんが、それこそ今は「そういう時代」なのです。
だからこそ、しっかりと自分の中で「境界線」を引きながら、実習生を「見極める」力を身に付ける事。
この力が実習指導者としてマストなスキルになってくるのだと思います。
今日もお読み頂き、ありがとうございました‼️
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