【社会福祉士】「やりがい」が行方不明?! 現実は「虚無感」 その時私は・・・
年に数回、施設の管理職と利用者家族で行われる「意見交換会」。
家族からのハチャメチャな要望や、施設運営に対する不満を、声を大にしてぶち当てられるあの瞬間。
「ありがとう」という言葉も確かにもらえているのに、それすら、かき消される程の家族からの総攻撃。
福祉施設の管理職歴5年の私は、何度その光景を目の当たりにした事か。
心臓がギュッとなる。
心臓が「ドクン ドクン」と早くなっていくのがわかる。
そしていつも思う。
「虚無感」しか残らないこの感覚、何だろう・・・。
①現場時代も管理職の今も、想いは同じ
私は福祉施設に勤務して20年になります。そして管理職歴5年。
今では現場に入る事も少なく、「課長」として部署を回していますが、現場職員の時代も、今の私も、根底の想いは同じ。
🌸通所する利用者には、毎日楽しく過ごして欲しい🌸
現場時代は、利用者介助の他にも、日中のプログラム活動の企画や年間行事の企画を担当する中で、利用者支援を一生懸命していました。
施設に来る事が出来なくなって、在宅になってしまう利用者も数多く見てきたので、とにかく「毎日家から施設にちゃんと通う事」がいかに大事な事かを痛感してきました。
そのためには、日々の利用者との関わりが何より大切だったのです。
管理職になると、現場での利用者支援は現場に「任せる」と決めて、利用者の状況の把握以外にも、勤務する職員の把握や職場環境改善へも目を向けています。
そして、利用者行事の年間計画を立て、それに基づいて現場職員が動いていきます。
✅利用者が楽しんでもらえるか
✅「どの利用者も」参加する事が出来るのか
✅職員の心身共に負担は大丈夫か
この3つを主軸に施設として検討していきますが、やはり管理職になると、どうしても「職員の負担」も同時に考えていかなければいけません。
「心身共に」と書きましたが、福祉施設の現場の仕事は、確かに「腰痛とお友達」みたいな部分はかなりありますが、同時に「心的ストレス」もかなり生じます。
だからこそ、腰痛対策だけが大事なのではなく、精神的負荷をかけすぎない業務内容にしていかないと、職員の離職に繋がってしまうのです。
現場時代の私も、管理職となった今も、想いは同じ。
🌸利用者も職員も大切にしたい
そう思うからこそ、どの立場であっても「一生懸命」頑張ってきたし、少しでも喜んでもらえたら、それが「やりがい」に繋がっていました。
🍀福祉職は、低所得とか色々と言われる事が多いけれど、「やりがい」があってなんだかんだ言っても私には向いている仕事
🍀「やりがい」のある仕事が出来る事が、私の理想そのもの
でも、そんな「理想」は利用者家族へは全く通用しないのが現実でした。
②家族の想いを汲み取るけれど・・・
今、時代は利用者の「意思決定支援」に完全に向いています。
ですが、利用者が重度であればあるほど、「家族」の影響がとても強いのです。
高齢者施設であれば、利用者が認知症であれば同様の事が起こると思います。
私達施設職員は、利用者支援を行う事が主な仕事ですが、通所施設であれば、同時に「家族支援」も頭の片隅には置いておかなければいけません。
✅家族の困りごとを聞く
✅家族が描く将来設計を聞く
✅家族が真に望んでいる事を把握する
施設職員が、直接家族に対して「具体的な何か」をする事は出来ないですが、必要に応じて、関係機関や他事業所を紹介するなどして、時に「橋渡し」のような役割をします。
特にサビ管として働く今、「家族との面談」が最近業務ですごく多くなりました。
家族も大変な思いをしているだろうから、家族の負担軽減に繋がる事は、施設としても極力頑張って対応していきたい
これは、誰しも思っている当たり前の感情だと思います。
ですが、「不平不満があれば施設と戦う事が美徳」とする家族もごく一握りの一定数存在する事もまた現実です。
一生懸命であればあるほど、頑張れば頑張るほど、この「ごく一握りの一定数」の存在に、メンタルが持っていかれてしまうのです。
③「淡い期待」が打ち砕かれだ時
どこの家族も「自分の子供は一番」だと思っています。これは、当たり前の感情です。
同時に、「家族がレスパイトする時間が欲しい」と誰もが思っています。これも、当たり前の感情だと思います。
普通の家族であれば、集団生活をする施設において、全てを「特別扱い」にして全て「思い通り」に動かして、「家族が休む為に施設に無茶な要求をする」なんて事はしないです。
🌸送迎をする事が難しいのなら、移動支援を利用
🌸レスパイトしたいのであれば、日中一時や短期入所などを利用
このように、福祉サービスを上手に組み合わせて生活している家族は、私が勤め始めた20年前に比べると、今はとても増えています。
ですが、いくら福祉サービスの存在を説明したところで、一切のサービスを利用しようとせず、「家族だけで何とかする」という姿勢を崩さない家族も、以外と多く存在しています。
結果的に、家族で負担しきれなくなった時、「やり場の無い想い」を施設に一方的にぶつけてくる、という構図に致し方なくなってしまうのでしょう。
ですが、いくら「致し方ないんだな」と頭ではわかっていても、実際に大きな声で、一方的に無理難題な要望を捲し立てられたら、「無理難題な理由」を説明するだけで、疲弊しきってしまいます。
でも、きっと、私は「無理難題な理由」をぶちまけられる事が苦しいんじゃないんです。
頭のどこかで、今回こそは「ありがとう」と言ってもらえるんじゃないか、そんな「淡い期待」が打ち砕かれてしまった事に、「虚無感」しか残らなくなってしまうんだ、と最近やっと気付いたのです。
④その時、私は・・・
どんな仕事をしていても、「感情」は付き物です。
目の前に、見えない先であっても、「お客様」が存在する以上、必ず何かしらの「感情」を感じます。
当たり前です、人間だから。
✅どんな事があっても冷静に
✅誰に対してもドライに
✅常に落ち着いて冷静な判断を
これをどれほど心掛けた所で、結局仕事していると「どこかの誰か」と接するわけですから、時に「感情的」になる瞬間はあります。
それが「怒り」であれば、自分で常に自覚も出来るし、自覚すれば、クールダウンする術も知っていれば、案外対処しやすい感情です。
ですが、心のどこかで「感謝されている」と思い込んでいるんです。
✅感謝されて当たり前
✅誰しも「ありがとう」って思っているだろう
傲慢なのかな、と頭ではわかっていても、どこかで抱いてしまうこの感情が、「虚無感」に直結するんです。
決して「ありがとう」を言われていないわけじゃない、むしろ「ありがとう」と言ってもらえる事の方が多いはずなのに、
その小さな「ありがとう」が耳に入る事よりも、「ありがとう」と言ってもらえるだろうと思っていた人から、大バッシングを受けた時の衝撃があまりに強いのです。
どの仕事であっても、「お給料」という形で、仕事をした対価として「お金」を貰っているわけだから、それ以上の「見返り」を求めるのは違うんです。
わかっているけれど、やっぱり心のどこかで「感謝されたい」って思ってしまうし、その根底には、
これだけ頑張っているんだから
って思ってしまうから。
答えはきっと簡単。
🍀「期待」なんてしなければいいい
🍀無理に「一生懸命」にならなきゃいい
でも、やっぱり私達は「人間」ですから、「心」はあります。いつもどこでも、ここまで割り切って、冷静でドライになったら、人間味が無くなってしまいませんか?
「自分にも心はある」って潔く認めて、人間らしく「感情を感じきる」事が、「虚無感」を救える唯一の方法かなって私は思います。
さいごに・・・
福祉施設で20年勤務していますが、福祉の仕事は、「対人援助職」とも言われています。
✅施設での勤務
✅ケースワーカ―としての勤務
✅介護職
✅相談支援業務
同じ「福祉」といえど、業務内容や働き方は本当に幅広い業種です。
それでも、どの業種でどんな業務内容だったとしても、結局は「人と人とが関わる仕事」という事は絶対外せません。
常に「ドライ」「冷静」であり、感情的にならず、利用者に入れ込み過ぎないように感情コントロールには十分注意しなければいけない一方で、
施設職員が「人間らしく」勤務する事が、健全な職場環境です。
もし、この記事を読んでいる方で、私と同じように、「虚無感」を感じてしまう時があるとしたら、まずは、
「虚しい」
って声を出して言ってみて下さい。
そして、その気持ちに蓋をせず、「あ、虚しいんだな、今」ってきちんと自覚してあげましょう。
そして、その次に、
「ま、いっか」
って思う事です。これだけです。自分の気持ちは多少コントロール出来ても、相手の気持ちや言動はコントロール出来ません。どれだけ頑張っても、家族の言動もコントロールなど出来ないのです。
いつまでも「虚無感」を引きずっていても、時間の無駄になってしまいます。そして、やらなければいけない仕事は次々と舞い込んできます。
次、やらなければいけない仕事に、向き合っていきましょう。
🌸人間らしく、感情をしっかり感じた後は、専門職としての自分に戻る
これを日頃から心がける事で、心が健全で、感情豊かな福祉職職員になるのです。
今日もお読み頂き、ありがとうございました!
おかげさまで、新年も社会福祉士ランキング5位以内に入っています!
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