【遠い花火の音】風まかせ文芸部・第63回お題企画
ずっとずっと昔、成田から大阪へ帰る飛行機の中からもわもわと泡のように湧き立つ花火を見たことがあった。
あれはどこだっただろう・・・
すっかり忘れてしまったけれども、山、山、山の連なるなか、突如、煙にまかれた宝石のように現れたのだった。
その上空から見下ろす花火はやっぱりまぁるくて、よくよく考えれば当たり前なのに、とても新鮮だった。
湧き立っては消えるその不思議な光景は、まるでおとぎ話のようで、聞こえるはずのない遠い花火の音を響かせながら、私は夢の中で、幾つもの物語を紡いでいた。
決して忘れることのない花火、今でも思い出す秀逸な花火の物語。
【サムネ画像はその時の花火ではありません。地上から見た天神祭りの花火でした】
